完全無料の三人称視点(TPS)協力型アクションRPGシューティングゲーム『The First Descendant』がPlayStation5・PlayStation4・PC(Steam)・Xbox Series X|S・Xbox One向けで7月2日よりリリースされる。開発元はモバイル向けRPG『ブルーアーカイブ -Blue Archive-』などを手掛けるNEXON Gamesだ。
リリースに先駆け、6月25日にメディアおよびインフルエンサー向けのリリース直前日本限定イベント「The First Descendant Japan Showcase」がASH Winder 高田馬場店にて開催。ゲームの試遊はもちろん、ゲームプロデューサーの李範俊(イ・ボムジュン)氏とクリエイティブディレクターの朱民錫(チュ・ミンソク)氏によるトークや質疑応答など盛りだくさんの内容となっていた。本稿では、その模様をレポートしていく。
イベントではまず「Summer Game Fest 2024」で解禁となったPVが公開。ステージの大画面に映し出される映像は、まさに「シネマティック(映画のよう)」と形容するに相応しい内容となっていた。
The First Descendant│Official Launch Date Reveal│Summer Game Fest 2024
https://youtu.be/UdmgmufAd9Q?si=atesrN2O9QHe5l0p
▲『スターウォーズ』、『マトリックス』、『マーベルヒーロー』シリーズなど「ハリウッドSF大作全部入り」を感じさせる豪華PV
本作でプレイヤーは“継承者(Descendant)”となり、「バルガス」と呼ばれるエイリアンたちとの戦いに身を投じていく。戦闘では銃器に加え、各“継承者”に備わる固有のスキルを使って戦っていくことになる。
例えば冷気を自在に操るビエッサー、グレネードを用いた攻撃を得意とするレピック、シールドを張るエイジャックスと、初期で使える3キャラも個性豊かだ。プロローグではこの3人の“継承者”のうちから1人を選んで進めていくことになるが、“継承者”は後にゲーム内通貨を用いて増やすこともできるという。いわゆる“キャラガチャ”の無いシステムには好感が持てる。
▲左から、ビエッサー、レピック、エイジャックス。3人の中から1人を選ぶのじゃ
今回の試遊ではビエッサーを選択。仲間のバニーと共に遺跡で見つかった「アイアンハート」なるものを回収するミッションに挑みながら、銃の撃ち方やスキルの使い方、更にはグラップリングフックの使い方などを学んでいく。
▲仲間のバニーと、胸元の開いたセクシーな衣装のビエッサー
▲「アイアンハート」と呼ばれる物体。これを3つ集めれば、エイリアンたちから人類を救うことができるらしい
▲最初は普通のTPSかなと思いきや……
▲途中からスキル攻撃が可能に
▲グラップリングフックを用いたアクロバティックな動作もできるようになる
プロローグの最後には巨大なボスとの戦いも用意されていた。ボスにも特定の部位にグラップリングフックを引っかけて体に張り付くことができるようだが、操作に不慣れなせいもあってかなかなかエイムが合わず、また敵の体力もさほど高くないのもあって通常の射撃を続けているうち、ゴリ押しで楽に倒してしまった。
▲こんなカッコイイアクションができるくらい操作に慣れたら楽しそう……
▲うまいことフックを使えぬままボスを撃破
なお、PC版ではキーボードとマウスの操作にも対応している。一度だけ試してみたが、マウスによるエイム操作はゲームパッドよりスムーズだ。慣れるとキーボードの方がプレイしやすい、ということもあるかもしれない。
プロローグを終えた後は、会場のアナウンスに従って一度タイトル画面へ戻り、今回の試遊の為に用意された「ブーストモード」にて30分ほどのフリープレイを楽しむことができた。
「ブーストモード」では試遊時点で用意されているすべての“継承者”を最高レベルの状態で選択可能。初期の3人はもちろん、イベントの冒頭で見たPVの中でも印象的な存在だったバルビーや毒属性を持つフレイナ、さらにはアルティメット・エイジャックスやアルティメット・バニーといった上位形態のキャラも使用できた。
▲「遊泳する者」の異名を持つバルビー
▲「毒」の属性を持つフレイナ
▲今回の「Showcase」イベントで発お披露目になったヒーラーキャラ、ユジン。何やら人気声優・宮野真守さんに似ている気がするイケメンキャラだ
▲プロローグではパートナーキャラだったバニーもプレイアブルに。しかもアルティメットだと肌の露出がスゴイ
▲「アルティメット・バニー」を選択してフリープレイへ。カメラが常にお尻を追いかける状態で目のやり場に困る
「ブーストモード」ではマップもすべて解放されており、ファストトラベルで移動して好きなミッションに挑戦することもできた。マップは広大だが、「戦場任務」などを受注できる場所にはアイコンが表示されているので、マップとにらめっこしなくてもほとんど迷いなく進むことができた。
▲ファストトラベルでマップを移動
▲アイコンが表示される場所へ向かって任務を受注
▲任務中もどこへ行けばよいか、ガイドが表示される
ひと通りフリープレイを楽しんだ後は、いよいよ今回のイベントの肝である協力プレイに挑戦。会場の同じ区画に座る4人でチームを組んで、まずは「侵入作戦」に挑む。こちらは途中で出現する敵を殲滅しながらほぼ1本道のダンジョンを進んでいくモードだ。
進むべき道は決まっているとは言え、何も考えずに進むと急にガケが出現し、落ちたりもしてしまう。ここでもやはり進路として示されるアイコンを注意深く追いかけながら進んでいくことが重要だ。
▲突然ガケが!
▲ガケから落ちた! 即離脱にはならないが、他のメディアの記者らの前でお恥ずかしい……
このモードでは最後に、無敵状態になる厄介なボスが出現。本体からいくつかのびた、球体のような非常に小さな的を破壊しなければ無敵を解除できず、エイムがうまく合わせられない筆者はかなり苦戦を強いられることとなった。すぐに弾切れを起こし、ボスの周りにいる雑魚敵を倒して補給するも、体力もなくなって瀕死状態に。ただ、その度に仲間が助け起こしてくれて、協力プレイのありがたみを感じることができた。
▲本体を攻撃しても「無効」と表示されるボスキャラ。弱点は周りの小さな球状の的だ
▲瀕死状態になると、地面を這いつくばって移動することしかできなくなる
▲仲間が救助してくれた! なお、ヒーラータイプの“継承者”じゃなくても救助行動を取ることができるようだ
続いては「ヴォイド迎撃戦」、いわゆる巨大ボスとのバトルに挑む。まずは「スワンプ・ウォーカー」。プロローグで出てきた巨大ボスとも姿が似ているが、こいつがLv82とすでに強い。
明らかにダメージを受けそうな赤く汚染された水場もあり、それに加えてどんどん毒のミサイルを撃ってきて安全な足場まで汚染してしまう。チームの中には果敢にフックを引っかけて体に張り付いているメンバーもいたが、筆者はひたすら足元を逃げ回るばかりだった。
▲フックで果敢にボスの体に飛び乗っている仲間がいる!
▲一定時間経つと、体の一部しかダメージを受け付けなくなる。筆者、無力?
▲最後は仲間がうまく攻撃してくれ、何とか迎撃成功
そして最後に挑んだのが、「ハングドマン」というLv95の強敵だ。こちらは敵の真下にある玉をプレイヤーのひとりが持って逃げ回らないとダメージを与えらないという仕様だが、ならば自分がその役を買って出るしかないと果敢に挑むも、玉を取った直後に天から降り注ぐ攻撃に逃げきれず、すぐ瀕死になって玉を落としてしまった。
▲果敢に玉を取りに行く!
▲さぁ逃げろ逃げろーっ!
▲敵の集中砲火!ちょ、聞いてないよーっ!!
▲あえなく瀕死に……
また、仲間が代わりに玉を拾ってくれている状態のときも、普通に敵の体を狙うと「無効」と表示されてダメージが通らない。どうやら口の中に弱点があるようで、ならばと口に向かって銃口を向けると、今度は口から広範囲にビームを放ってくるのである。どうしろと……!
とりあえず時間が来るまでは何度も挑んでみたが、結局4回目の迎撃失敗を迎えて協力プレイタイムの終了となった。ちなみにこの「ハングドマン」に関しては、他の国で実施された試遊イベントでも誰もクリアできなかったという。
まさにエンドコンテンツに相応しい難易度だが、筆者らがプレイしたものでも実は難易度「ノーマル」。これが「ハード」となるとまたどれくらいの恐ろしい惨劇になるかは、リリースを迎えてからのお楽しみということになりそうだ。
さて、プロデューサー&ディレクターによるトークや質疑応答の時間では、リリース直後のアップデート計画や課金に関する仕組みなどが語られた。先に述べた通り“キャラガチャ”は無く、シーズンごとに無料と有料のバトルパスが用意されるという。課金によってキャラを早く成長させるアイテムなどを手に入れることもできるようだが、基本的には最初から最後まで無課金でも遊べる仕組みとなっている。
▲無料と有料のバトルパス
ただ、8月末にシーズン1の大型アップデートを提供した後は3か月単位で大型アップデートを実施していくという計画も発表され、リリース初日からガッツリ遊んでもコンテンツのやり尽くしがくることはなかなかなさそうだ。
コンテンツ自体も、今回の試遊では特に難易度の高いモードに触れられたわけだが、基本的にはTPSなどに不慣れなユーザーに向けても作られており、最初から段階を追ってプレイしていけば徐々に慣れて難易度の高いコンテンツにも挑戦できるようバランス調整されているという。
なおメインストーリーについても協力プレイが可能で、その場合は一番ストーリーが進んでいないユーザーに合わせて物語が展開。いきなり上級者と組んでしまって先の展開のネタバレを見せられる、という心配もなさそうだ。
また、日本のアニメやゲームなどとのコラボなどの計画はされているかどうかと筆者が質問を投げると、まずはコラボよりもIP自体を育てる期間をじっくり設けたいという回答だった。ただ李氏も朱氏も日本のアニメなどのコンテンツが大好きとのことで、今後、可能性としては考えられるかもしれない。
▲ゲームプロデューサーの李範俊(イ・ボムジュン)氏
▲クリエイティブディレクターの朱民錫(チュ・ミンソク)氏
ここまで紹介してきた『The First Descendant』は、いよいよ7月2日より正式リリースとなる。TPSファンはもちろん、これまでジャンルに触れてこなかったユーザーも、ぜひ本作でTPSデビューを決めてみてはいかがだろうか。
(文/平原学)