遊べる!学べる!上達する!室内で本格的なゴルフ練習もコースも全部楽しめるのでやってみた

  by 古川 智規  Tags :  

巣ごもりに終わりを告げ、旅行や行楽、スポーツを楽しむ方が多くなってきた。近くのゴルフ練習場(いわゆる打ちっぱなし)も盛況のようで、コースに出るのを楽しみにしている方も多いかもしれない。
しかしそれなりに上達しなければコースに出ても歩き回るだけで辛い思いをすることも。そこで完全室内で精密に悪いとこを指摘してくれて、上達に導くシステムがあるというので行ってみた。

ワイム総合企画が運営する「GOLF NEXT 24」は会員制の無人営業店舗で、行けばすぐに練習やゲームができる。他人に見られることはなく集中して練習ができるので、雰囲気は完全個室のカラオケボックスのようだ。システムは2種類あり、AIがスイングを解析して改善に導く「AIGIA」と、ゲーム感覚で本格的なバーチャルゴルフコースをラウンドできるシステムがある。会員等の詳細は店舗により料金システムが異なる場合があるのでホームページで確認していただきたい。

今回は両方のシステムが完備されている所沢店で主に「AIGIA」を取材した。西武鉄道・東所沢駅から5分程度の場所にある。無人店舗なので建物に入る時点でQRコードによる認証が必要で、マンションのオートロック式に似ている。当然フロントのようなものはなく、1階と2階に分かれて個室が並ぶ。

ゴルフコースでラウンドする部屋はスクリーンにコースが描画され、スピーカーからは小鳥のさえずりまで聞こえる本格的なもの。そしてセンサーで打球を解析しなければならないため、右打ちか左打ちかの選択を最初にしなければならない。注意点は複数人数でプレイする場合は全員が右打ちか左打ちでないといけないということだ。これはプログラムの違いによるので仕方がない。

クラブはもちろん自分のものを持ち込んでもいいが、備え付けのクラブを自由に使用することもできる。なかなか高級品がそろっているようだ。当然だが右打ち用と左打ち用の両方がある。極端な話だが、手ぶらで来てもOKということだ。

「AIGIA」

「AIGIA」のある部屋にもカメラやセンサーが多く備わっている。これらのセンサー類を駆使してコンピューターでスイングを解析して、分析結果を画面に表示する。

打球が前面スクリーンに表示されるのはゲームのシステムと同じだが、重要なのはプレーヤーの前にある解析画面だ。ここにリアルタイムで骨格の動きが表示され、スイングすると解析結果が表示される。

記者はゴルフをしない、というか大学の体育の実技がゴルフだったので練習場で授業を受けて単位を取っただけの経験しかない。そこでゴルフ歴数年の女子に打ってもらった。骨格はもちろんだが、スイングの場面ごと、かつ角度の変遷や体重移動までを解析して直すべきところを点数表示して教えてくれる。それに従って、悪い部分を集中的に練習するいわば「特訓モード」のようなものまである。これらを一通りこなして合格点近くまで取ろうと思えば、相当な忍耐と時間を要することだろう。

よって「AIGIA」は初心者向きではなく初級者から中級者向けと言える。ゴルフの用語やルールも把握していない初心者では指摘されている意味が分からず、挫折してしまうからだ。ある程度のスイングができ、基本的な理論がわかっている人ならば上達は早いはずだ。センサーによる数値解析なので、人が教えることによる誤差や感情やあいまいな基準が入り込む余地が全くない。よって非情とも思えるほどバシバシ指摘され、改善方法を教えられる。
例えばダフって(球ではなく手前の地面をたたいた後に球を打ってしまうこと)しまった場合、なぜダフったのかを即座に指摘してくれる。数値解析も大切だが、失敗した理由が音声により指摘され理解できるという仕組みだ。

打球の様子もハイスピードカメラで録画されているので、確認することができる。ただし練習場での打ちっぱなしのような爽快さはないので、気分転換やウサはらしのような目的の場合は練習場に行く等の使い分けがいいと感じた。
確かに打球のリアルな飛び具合や方向は練習場の方がわかりやすいし、実際に飛んでいく打球を見るのは楽しい。よって「AIGIA」で狙った方向、距離を飛ばせるようになってから練習場に行くと、やみくもに打つだけではない実のある練習になり楽しいはずだ。

ちなみに記者も30年ぶりにアイアンを握ってやってみたが、当然ながら赤点(改善するべき箇所は赤字で点数表示される)だらけ。しかしスイング時の体の角度だけは安定して合格圏内におさまっていた。これだけでも目っけ物である。
ゴルフは敷居が高く、お金がかかる印象があるが、お金をかけてウェアからクラブまでをそろえ形から入るのも一つの選択だろうし、とにかくコースに出るまでは借り物で地道に訓練を積むのも一つの方法だろう。それぞれのゴルフスタイルで上達して、コースでのホールアウトを目指していただきたい。

※写真はすべて記者撮影

乗り物大好き。好奇心旺盛。いいことも悪いこともあるさ。どうせなら知らないことを知って、違う価値観を覗いて、上も下も右も左もそれぞれの立ち位置で一緒に見聞を広げましょう。

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