数多くの研究がなされているにも関わらず、私たちは鳥を含む動物たちの謎を解明し切れていないままである。それでも「オウムは各自に音楽の好みがある」ということが最近の研究で明らかになった。『THE HINDU』が伝えている。
イギリス・リンカーン大学のフランク・ペロン主任研究員は、ヨウム(アフリカ西海岸に分布するインコ、オウム科とインコ科は共にオウム目に属する)二羽を観察し、「どんな曲を聴くと」「どんな反応を示すか」をチェックした。すると、一羽はスローテンポの曲で喜び、もう一羽はアップテンポのメロディーを好んでいた。
鳥かごの中にタッチスクリーン式のモニターを設置した実験も行なわれた。オウムに二通りの選択肢を与えるというもので、再び似た結果が出た。一羽は常にポップチューン(シザー・シスターズ)を選択し、別の一羽は落ち着きのあるクラシックな曲(ヴァンゲリス)を聴き続けていた。
異なる曲調を好む二羽は、しかしながら、お気に入りに合わせて、頭を振ったり、曲に合わせてうるさく鳴いたりする点で共通している。ロックでもクラシックでも反応自体は似たり寄ったりというのは興味深い。ペロン主任研究員は「二羽が同じ場所で同じ音を聴いても同じ反応は示さない」と語っている。
ところで、一連の実験で用いられたオウムはハイテンポのエレクトロニック・ダンス・ミュージックに対する反応が最悪だったそうだ。何でも悲痛に満ちた鳴き声を発するばかりという反応。例えばPerfumeを聴かせれば、曲調によっては反応が全く異なってくるかもしれない。
画像: 『THE HINDU』の記事のキャプチャー
http://www.thehindu.com/todays-paper/tp-in-school/parrots-have-personal-tastes-in-music/article4236681.ece