アメリカは転職社会。昔の日本のような終身雇用ではなく、自分のキャリアをアップしてそれに見合った報酬の仕事に転職して行くし、会社もドンドン規模を大きくしてネームバリューのある会社へステップアップしていく世界です。
もう20年以上も前の話ですが、ある男性がワシントンDCからニュージャージー州に仕事を見つけて転職してきました。その男性は英語以外も話すバイリンガルでアメリカ企業で働いてきて、ニュージャージー州により良い条件の仕事を見つけ新会社で働き始めました。
転職して約3か月後、過去応募したアジアの国際機関からの面接が入ったのでした。おそらく、欠員が出たので以前応募していた人の中から候補者を選考したのでしょう。
その国際機関の面接を受ける際は、国際機関がアジアまでの往復航空券を支給するので、相当のヘマをしない限り国際機関に採用の見通しです。
さて、問題は転職してわずか3カ月で休暇を申請して、アメリカからアジアまで飛ばなくてはいけません。航空券は支給されても、飛行時間や時差を考えると面接を終えてのトンボ帰りは相当キツイものがあると思います。
男性は数日の休暇を申請し、アジアに飛び帰米し、まもなく採用通知を受けます。コレ、結構、大変ですよ、アメリカ大陸からアジアへの引っ越し、ただ、家財道具を移動するわけにもいかず、国を超えての着任までに家財道具で売れるものは売り、捨てるものは捨て、アパートも解約し、アメリカの生活を畳んで、未知のアジアに転職して行くわけですから。
アメリカってそういう面で凄いです。転職がアメリカ大陸を横断してする場合もありますし、例えば業種で言えばITはテキサスが強い州で、技術者はテキサス州へ雪崩込みの時代もありました。寮で一緒だったアメリカ女性はニューヨーク州出身でしたが、技術者ですので、転職のためテキサスへ引越し、そこで結婚し子供にも恵まれました。
それがそれがアメリカからヨーロッパへ、南アメリカへ、アジアへと転職しているのですから本当にワールドワイドです。ヒョイと転職のために国を変える柔軟性って凄いと思いますよ。
国際機関などはそれが当たり前なのでしょうね。例えば国連や世界銀行等は世界に散らばっていますからね。元テレビ朝日のアナウンサーの青山愛さんは、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)に転職しジュネーブで働いていらっしゃいます。考えてみれば日本人も海外へ転職して行く人もいるわけですね。
改めて国際的な転職って凄いし、なんせ大変!