またもや師走が来て、あれよあれよで中旬に差し掛かり、半月経てば年末で、それから数日後に新年を迎えます。
来年の干支は寅。2022年は十干が「壬(みずのえ)」、十二支が「寅」の年にあたるので、干支は「 壬寅(みずのえとら)」だそうで、厳しい冬を越えて、芽吹き始め、新しい成長の礎となるイメージだそうですね。
ここ数年大変厳しい年でした。日本も確かに大変でしたが、世界を脅かしているこのコロナの影は特にニューヨークでは、大打撃を被りました。街に人々は戻っていますが、街並みの空き店舗はまだ新テナントが決まっていないようで、街の弱さを感じます。
ニューヨークはオラオラ系の街なので、このように弱弱しさを出している姿が未だに信じられません。主な打撃は飲食業でしたが、日本同様、ニューヨークも今はウーバーイーツや出前館のようなフードデリバリー業が盛んで、苦しい時に踏ん張って店を閉じなかったレストランは、方針を切り替え配達に力を入れているようです。
配達員の環境も法律で向上され、今は配達員がレストランのトイレを使えるようになったそうですが、環境が整わなかった頃は、トイレを使わせてもらえなかったことも考えられますね。ニューヨークは公衆トイレがほぼ無いに等しく、また自転車で配達する配達人には、公衆トイレがあったにしても、駐輪していたら数分で盗まれてしまうでしょう。
師走が来ると特に都市部では貧富の差がわかります。これは見ていて切ないですね。この寒空に路上に座り込み物乞いをする人や、その前を大きなブランドショップの紙袋を提げ、笑顔を振りまいて歩く若いカップルとか….
人生には浮き沈みはあります。この浮き沈みは何が起因しているかと言うと、ズバリお金です。勿論、お金のあるなしだけで人生の幸・不幸を決めつけるのは底が浅すぎます。しかし、経済社会に於いてお金のない人は弱者に振り分けられます。
では、弱者に振り分けられたお金のない人は不幸か?と言われれば、そうでもなく、ロックフェラーやカーネギーの巨万の富を残した資産家も共に貧しい出身でした。両者一代で巨万の富を得たのは、貧しさが成功への情熱となりました。
いきなりロックフェラーやカーネギーを引き合いにださなくてもいいかもしれませんが、極力、前向きでいる気持ちを持ち続けることが大切に思います。どうにもならない状況が起こったとしても、希望が持てないような状況下でも、決して下を向かないよう努めるのです。
厳しい立場に立たされた時、人は内向きになり、希望を失い、更に視野も狭くなり、泣きっ面に蜂の状態に叩きつけられます。しかし、そんな状態でも怯んではいけません。
一言、シェイクスピア作『マクベス』におけるマルカムの台詞を呟いてください、小さな声でよいので口に出して言ってください。
「明けない夜はない」
悲しいのは自分一人ではないのです。辛いのは自分一人ではないのです。苦しいのは自分一人ではないのです。
あまり深刻に考えずに、口を開けて息を吐きだしてみましょう。極度の緊張状態にあるアスリートは意識して口を開け、時に舌を出し、息を吐きだしてリラックスするそうですね。大いに取り入れてみましょう。
新年を迎える師走には、気分のすぐれない人、引き籠もりの人、仕事を失った人、失恋した人、賭け事で大きくすってしまった人、信頼していた人から裏切られた人...等など、幸せの方向から大いに逸れ続けている人もいらっしゃると思います。
いいですか、無意味に余計に落ち込まないでくださいよ。人生、浮き沈みは誰にもあります。
「悪い状況はずっと続くわけではなく、耐えれば必ず良いことがある」
と、声に出して言ってみましょう。祈りを込めて言ってみましょう。辛ければ辛い程、乗り越えられる名言となることでしょう。