飫肥城址 城とはこういうもの…がよくわかる静かな城下町

  by 飯島麻夫  Tags :  

< いかにも城下町という街並み (宮崎、飫肥 著者撮影/NikonD200)>

< 「おび天」は歯応えのあるさつま揚げとは異なり、口当たりが柔らかいのが特徴 食べやすいのでついついいくつも食べてしまうのが難点
(宮崎、飫肥 著者撮影/iPhone)>

こんなところに城があるのか?と不安になるぐらい畑ばかりの道に車を走らせていると突然現れるのがこの飫肥(おび)という城下町。

飫肥城は戦国時代には伊東氏と薩摩の強大な島津氏の間で100年以上に渡って領地争いが繰り広げられたところ。明治末期に外交官として活躍して関税自主権の撤廃などに大きな功績を残した小村寿太郎は飫肥藩の出身。「強い相手にどう立ち回るか」という術は飫肥藩で身につけたもの…と小村寿太郎記念館では説明されていた。

田舎のたかだか五万石の弱小藩ではあったが、いやそれだからこそ城下町としての姿は非常によく保存されている印象(一応、重要伝統的建造物群保存地区)。大名屋敷、藩校、小村寿太郎生家などが当時のまま残されている(なんと大名屋敷をのぞいて勝手に入って勝手に見学できる)。

城内の建物は復元されたもので当時のものではないが、それでも入り口から曲がりくねった階段などは当時のまま生々しく残されている。コンクリート製の城に慣れている目にはかえって新鮮に映った。

総じて城下町とはこういうもの…城とはこういうもの…がコンパクトによく理解できるスポット。アクセスはよくないがその分人が少なくてゆっくり見学できる。

「人の10倍考える」を信条に色々とやってます。 元銀行員で現在も金融系のIT開発等に携わるフリーランス。JICA国際協力ボランティア(パプアニューギニア)

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