人間、怒ることはある。喜怒哀楽、4つの感情のバランスでは個々により、その比重は違うだろうが、アントニオ猪木氏は確実に怒りにより、成長を促してきたタイプであることが、河出書房新社の『猪木道(著者:小西一禎氏)』によりわかる。
怒るという行為は、ともすれば未熟と捉えられることがある。怒らず、泰然として、細事は気にしない姿はカッコよく見える。でも、人間、叩かれれば痛いし、レスラーや力士たちの屈強な男たちですら、注射をする時は痛みを伴うものである。だって、人間、痛点はあるからね❣
よって、全世界の人々よ! 怒りと言う感情を大切にしよう、育もう、抱きしめよう! そうすることにより、怒りは確実に鎮静化する。ただ、怒りを不完全燃焼のまま抱え込むと、それは実に後味の悪いストレスになる。怒りはありのまま受け止めよう。変に小細工して。それを散らすようなことはしないほうがいい。
先述のアントニオ猪木氏の”怒り”が、彼の人生を成功に導きだした名言がある。
私自身ブラジル移民で、力道山にスカウトされて日本に帰ってきたときから、ひどいことを言われ続けてきました。プロレスそのものだって、ずっと蔑視され、差別を受けてきた歴史があるのです。だから「てめえら、今に見ていろよ」みたいな、いつも燃えるものが私の心にあって、それは生涯変えようがないのかなと思う。
差別を受けて潰れる人もいれば、差別をバネに成長できる人も多い。成功者で過去、差別やいじめを受けたことを教えてくれることが、どれだけ差別や、いじめ被害を受けている人たちの精神的支えになるかだ。そのような方々こそ真の成功者だと思う。
怒って怒って怒ってみろよ。怒りのタネが落ちてきて、昔のそれが芽を吹いた
中途半端に怒りの炎を消さず、焚火でもするように、そのメラメラと燃える怒りの炎と冷静に向き合う。実はそうすることで、ウソみたいだが逆に冷静になれる。それは禅のような心境というべきか、怒りに真摯に対峙したご褒美のような気がする。
世の中に理不尽なことはいくらでもある。 親のコネで入社できた人、いじめっ子なのに先生にはいい子に徹する狡猾な小学生、学校で職場でなぜかエコひいきされる人(これエコひいきする側も大いに問題ありですが)、ニューヨークではよくありがちな、危ないタイプの人が無賃乗車するバスを市職員の運転士は乗車拒否もせず、黙ったまま受け入れる(条例では無賃乗車は罰金)、ありすぎて書ききれないが、いろんな怒りはしっかり怒り、冷静になり怒りを鎮めて、それをエネルギーにする。
人生はこの生き方を取り入れると、少し楽になるかもしれない。怒りは成長の源と思える柔軟な考え方に切り替える。切り替えなければ切り替える努力をする。この地道な努力が、生きるヒントになるといい💡