カブール空港でイスラム国系組織が爆弾攻撃 米軍兵士が13人死亡

  by あおぞら  Tags :  

 日曜日の昼下がり、コーヒーを飲みながらソファーに座りメールチェックなどをする。つけっぱなしのテレビはCNN。ニュースの速報性は、ニュース専門サイトの方が報道がいち早いような気がしている。

 ところでアメリカには『パープルハート勲章』というものがある。勲章だから授与されれば名誉なことだ。しかし、この勲章は微妙な立ち位置の勲章である。なぜなら、戦傷した米国軍人に贈られるからだ。

 CNNは若い軍人の制服姿の凛々しい写真を画面一杯に何枚も映し出している。傷痍軍人ならまだマシだ。女性を含む20代前半の若い兵士13人の命がアフガニスタンで息絶えた。

 世の中は「戦争反対!」と言って平和を願うだけではどうしようもないことが、アメリカに住んでいると実感する。戦争のような人間同士の殺し合いは愚かな事でも、避けて通れない現実がここアメリカにはある。

 ニューヨークで片足や片腕のない若い世代の人々を見ることがある。彼らはおそらくパープルハート勲章を授与された名誉ある傷痍軍人だろう。しかし、見ていて辛いし、特に彼らを産み落とした母親の気持ちを慮ると、胸が苦しくなる。

 13人の若い命が26日、アフガニスタン、首都カブールの国際空港の入り口とその近くにあるホテルの周辺の大規模な爆発に巻き込まれて死亡した。

 上記の写真は墓地である。アーリントン国立墓地は首都ワシントンDCから近いバージニア州にある戦没者慰霊施設で、アメリカ合衆国国立墓地の中のひとつである。このような国立墓地に若い13人の御霊は眠ることになる。

 ご遺体は棺に星条旗がかけられ若い精悍な軍人が担ぎ、帰らぬ人として祖国アメリカに戻ってくる。ご家族、友人、そして恋人や配偶者がいた場合の、その方々のことを想うと心が苦しくなる。

 アメリカの国立墓地に眠る多くの命は、この国を守るために犠牲になった尊い命だ。こういう考え方は本当はいけないのだろうが、アフガニスタンで戦死した13人の若者がもし軍に入隊していなければ失わなかった命だと思うとやるせない。

 アメリカ合衆国は自由を謳歌すると同時に、こうして若い命が散っていく国でもある。

ニューヨークから発信しています