核なき成果へ向けて被曝76年の日本の未来

  by tomokihidachi  Tags :  

【筆者スクリーンショット撮影©️Peaceboat】

1945年8月6日、広島に原爆が投下された。同年8月9日には長崎へは人類史上初の悪魔の兵器だった。
 (特活)Peace Boatは同月6日に「広島平和記念式典」の前日に国会議員各政党代表による日本の未来を考える討論会を主催した。
 「核兵器禁止条約締約国会議とNPT再検討会議に向けて」と題し、
 各党首が「ジェネラル・ディベート形式」で討議を交わした。終会会議間際、「チャタムハウスルール」で討議を行うことを告知して会を閉めた。

【筆者スクリーンショット撮影©️Peaceboat】

 「7歳の時、木造住宅にいた私を父がおんぶして逃げ惑った。外に出ると皮膚が焼け爛れ目玉が飛び出ている者もいた。爆心地の中心にいた私たちには国の命令で転居を命ぜられ、14歳の時には下痢を垂れ流した。血を流し放射線を浴びて音、声、偏見に晒された。私は被曝の影響で身体に張り付いたウジを一つ一つ取った。親族の体に被爆国たる日本こそ、核廃絶のリーダー国になるべきではないか」

と日本原水爆被害者団体協議会(被団協事務局事務次長)児玉三智子氏による生々しい被爆者としての暴露から始まった。
【筆者スクリーンショット撮影©️Peaceboat】

 次に国連事務次長・軍縮担当上級代表の中満泉氏が「国連総長アントニー・グテレス氏が核軍縮を『マルチな未来を創っていく一つ一つのプロセスの締約国、科学国がしっかりした基盤としてオブザーバーにすべきか。』と述べた。日本にとってもこの核兵器禁止条約は国内では保有しており、クラスター爆弾、非締約国会議で賛同する国々を提示すべきだ」。

【筆者スクリーンショット©️Peaceboat】

 リモート会議に移り、核兵器禁止条約第一回締約国会議議長候補・豪州アレクサンダー・クメント大使は「核禁止条約が発効した。日本は残念ながら批准さえしていないが、国社会、全世界に共同と批准、強化された。最初に禁止されたクラスター対人、地雷禁止条約。抑止が残した人類にもたらすものだ。全世界で核禁止は気候変動と同じくらい重要性が高まっているが違うアプローチをする上で法的ベースができた。私見では核兵器は安全保障の議論に結論として核禁条約にサポートしていない国々も核禁条約を支持しないのであれば逆に核禁の依存度を下げることになる」指摘した。

【筆者スクリーンショット©️Peaceboat】

―司会の核兵器廃絶日本NGO連絡会共同代表の川崎哲氏「バイデン政権が核軍縮政策についてめざましい成果をあげ始めたところだ。核保有との峻別として核飛来、暴発、衛生を巻き込んだ『シールド・ボールド』という核ではなく飛来させる核保有国としては以前はなかった真打だ」とディスカッションの中継ぎをした。

パネル・ディスカッションの議論に移り
自由民主党の寺田稔衆議院議員(党被爆者救済と核兵器廃絶推進議員連盟代表世話人)は「核禁条約締約国グループとNPT条約締約国グループで話し合いの場を持ち、核軍縮
を認めていかなければならない。条約締約国からの当面の安全保障の必要性とは分別するという考え方に、この核軍縮への流れに言及、報道されるようになった。軍事に対して核軍縮を。核でもって対応するのではなく、厭戦コンセレーション、探知、追尾、シールド防衛、核に依らなくても防衛できる。我が国が核兵器の理解を踏みつつ、核禁条約締約国会議に何らかの形で日本が参加できる土壌ができている。核の恐怖の実相を伝えられる立場にある。核軍縮の理解を踏まえつつ、非核兵器保有国と共に日本が唯一の被爆国として政府は被爆国の責務を果たしていきたい。」

【筆者スクリーンショット©️Peaceboat】

公明党代表の山口那津男氏「日本は核軍縮で批准を目指す。国連にオブザーバーにも参加を臨む。今年の二月米露の新START条約を2026年まで延長し今年の六月の米露首脳会談でも立ち上げに合意した。核戦争に勝者はなく勝ち負けのある戦いはできないという『レーガン・ゴルバチョフ声明』も再確認された」と指摘した。さらに「中国とロシアは同様に、また北朝鮮の非核化を目指し、日米韓と南北連絡で連絡を取り非核保有への道筋は『核軍縮のための唯一の賢人会議」、『核戦争1.5トラック外交』であり各国NPT締約国の道筋が核軍縮への道筋である』と党の理念を語った。」

【筆者スクリーンショット©️Peaceboat】

立憲民主党代表の枝野幸男氏は端的に見解を述べた。
「今年1月核兵器禁止条約が発効したのはまさに画期的な進展だった。被爆者、ご遺族、NGOの皆様、の尽力の賜物だ。」冒頭で挨拶した枝野氏は世界の軍縮を俯瞰的に見て次の発言を続けた。「ロシア、米露がINF条約を廃止し中国を加えた新たな核軍縮のスタートを切った。今、米国は新たにCOVIDや米議会のNPT体制核廃約を党派して掲げ、来年オブザーバーを務める。核保有に対して厳しいメッセージを世界に発していかない。」とした。

【筆者スクリーンショット撮影©️Peaceboat】

  日本維新の会の鈴木宗男参議院議員はリモート参加し、「今年1月発効された、核兵器禁止条約のオブザーバーに今こそすべきだ。唯一の被爆国として使ってはならない、廃絶してはならない。その全てを禁じる被爆国であるのに核条批准をしていないなら核軍縮に現実性はない。」とし、「日本も唯一の被爆国の姿勢を、特に日本の菅首相の姿勢を核なき世界を前に堂々と異例の場に示すべきだ。被曝者がどれだけ多くの苦四惨憺、廃止を求める声を聞いた。」また鈴木氏の家内は広島出身であり、父は被爆者であり被爆者手帳を両者持参していたという。「政治の真の役割は『世界平和』だと思う。人権、自由を叫ぶ前にまずは被爆者の方々に謝罪してほしい。原爆を使うな」と声を大にして私は言いたい。

【筆者スクリーンショット©️Peaceboat】

日本共産党委員長の志位和夫氏は「核禁止条約の発効の実現に政府が強く参加することを求める。日本政府が参加すると、核抑止力の正当性が損なわれる。それを主因として政府は関与しないのだ。非人道性に反対する立場の参加者の列席。米国のジョージ・シュルツ氏という要人がいた。『核兵器を使用することを前提とした抑止は抑止力にならない。いざという時抑止にはならない。いざという時に使えなければ何百万人の文明国ならば簡単に落とせない』とした上で、広島、長崎という議論から抜け出せなければならない。しかして安全保障のために必要だという議論もあるかもしれない。核抑止と他方、核報復という『ニュークリア・ホロコースト』という「大虐殺」誰も生きられないことを示す。
私は人類の平和は、核兵器を禁止し、廃絶なくして実現しないと思う。」

【筆者スクリーンショット撮影©️Peaceboat】

国民民主党代表の玉木雄一郎氏は「核禁までの道のりは被団協、ICAN。粘り強くての方と思いを共有しているのか。核抑止は未だ厳しい情勢で国会でしっかり討論すべき。核抑止の議論をするときに国会で議論するだけでいいのか。核がなくて運用はできるのかという冒頭の議論がある。例えば国会の安全保障委員会の中に核小委員会を設けて常時超党派で議論するというもの。私自身はオブザーバー参加に条件や規則というものに阻まれ、我が国が実行力があるかチェック機能が求められている。他、厭戦コンセレーションなど。一方、橋渡しを果たしてしっかり保有国と非核保有国の分断を生むべきではない。非核保有国の分断を身内同士で生まないか。日本の世界を俯瞰した役割を「賢人会議」やNPDI、クアッド、豪州、ドイツの枠組みで取り組んでいくことが重要だ。最後に若者を巻き込んでいくことが重要。SNSやサステナブルという積極的にネットの力を使ってコミットメントをしていく。」

【筆者スクリーンショット撮影©️Peaceboat】

社民党党首の福島瑞穂氏は「昨年、広島平和式典で広島県知事は『核抑止は虚構だ』と述べました。党派として非人、先制不使用を求めていく。来年1月に第一回締約国オブザーバー核抑止から政府が核禁抑止に立つ限りは、非核保有国の立場としてオブザーバーの立場として参加していくことを強くも読めていきます。核禁条約の世界的な俯瞰を見る。署名したが批准していないのはスウェーデン、スイス。条約に賛成しなかったアイスランド、フィンランドはオブザーバーを正式に賛成している。社民党は『土井ドクトリン』非核・軍縮の政策「北東アジア総合安全保障機構」を創設した。中韓モンゴルの非核構想で対人地雷条約やクラスター爆弾について非核構想だけでなく中露モンゴルビジネスの投資にも着手してきた」と非核軍縮のみならずその経済力を平和的に進めていた。

【筆者スクリーンショット©️Peaceboat】

 れいわ新撰組の舩後晴彦参議院議員からは「唯一の被爆国である日本が、世界最大の保有国たる米国の顔色を窺って核禁止条約に批准しないことは恥ずべきこと。日本が世界の核廃絶を目指す旗頭であるべきです。そうしたことは米国からは批判されるでしょうが、世界各国から日本は賞賛されることでしょう。核禁条約発効によりロードマップが今、まさに始まっている。」

【筆者スクリーンショット©️Peaceboat】

討論会はここで散会となり、チャタム・ハウス方式で関係各位のみに席を譲った。
この場でも「バイデン政権の核軍縮の目覚ましい取り組み」を巡る発言が数回あった。
具体的には三つの挑戦がある。

①他の核兵器国との軍備管理
②北朝鮮やイランといった地域の核不拡散問題
③核テロ

ジョー・バイデン米副大統領(当時)にバラック・オバマ元米大統領(当時)に命ぜられた「議会対策」を主導。また「宣言政策」が長年にわたって「消極的安全保障」と呼ばれる核兵器不拡散条約(NPT)の非核三原則などには核兵器を使用しないと宣言している。米国として核兵器他国に最初に核兵器を使用しないとの宣言「(先行)不使用(NFU)」なる、もう一つは米国が核兵器を保有する唯一の目的として、他国に核を最初に使用しないことを宣言する。「唯一の目的」「NFU」と並ぶ宣言政策はバイデン政策により見直されたものの議会の理解を得られるかが焦点だ。
新型コロナウイルスの発生によって民主党内の進歩派(プログレッシブ派)がICBMの近代化計画を凍結すべき提唱する可能性がある。近い将来、議会政治でバイデン大統領や議会政治で進歩派がどの程度影響力を持つかによっては、ICBMの近代化計画の行く末に影響を及ぼす可能性もある。

2021年1月5日から北朝鮮朝鮮労働委員長の金正恩氏は党第八回大会で、金氏による様々な報告中、核先制攻撃能力を高めるとされた。

ロシアによるescalate to de escalate戦略に対抗するため少数の既存のSLBMの核弾道の低出力化と、新たな核搭載型の海洋発射巡行ミサイル(SLCM)の開発を低出力核の開発政策を巡り、バイデン米大統領は「開発は不要」としている。
結局、2026年2月までに後継の軍備管理はいかに、また合意できるのか。ロシアとの協議は不調に終わり、トランプ政権時からバイデン政権からバイデン政権に新START条約の延長を引き継いでいる。

ロシアも欧州に配備する米国の戦術核の撤廃、ミサイ米国の戦術核の撤廃、ミサイル防衛(MD)や宇宙兵器の規制という米国が受諾できない条件が付随したり、米中との核兵器を巡る戦略対話に消極的であったため成果は出ない見通しだ。

中国はトランプ政権時から厳粛な態度をとっており、バイデン政権としても同国の「不透明な増強」には強く危惧する。

 バイデン政権は、歴代の政権が掲げてきた「CVID(完全かつ検証可能で不可逆的な非核化)」を最終的な目標とし、当面の目標として基本的には北朝鮮の核計画の凍結や段階的な非核化プロセスを踏む。北朝鮮とイランの核軍縮とは交渉トラックとみなされてきたが、横串で考えるべきとの意見も今後出てくるだろう。一定のウラン濃縮活動を認めつつも一定の制裁を解除しているという所謂「スモール・ディール」の一例という。北朝鮮とイランとは核開発の程度や過去の歴史の異にして「包括的共同作業計画(JCPOA)」をそのまま北朝鮮に核軍とイランとは核開発の程度や過去の歴史の異にして「包括的共同作業計画(JCPOA)」をそのまま北朝鮮に核軍縮政策を踏襲することはできない。

  また、終わりに長崎大学核廃絶研究センター長(RECNA)の鈴木達治郎氏が「パンデミックや気候変動を初め核軍縮分野においても『科学』の役割は極めて重要であり、科学分野の国際協力、政策決定への科学的助言の重要性をもっと認識される必要がある。パンデミックの教訓の一つとして、新型コロナウイルスの遺伝子解析情報や感染症対策、さらにはワクチン開発において国際的な科学者コミュニティの協力が極めて大きな役割を果たしてきている」と寄稿した。

tomokihidachi

2003年、日芸文芸学科卒業。マガジンハウス「ダ・カーポ」編集部フリー契約ライター。編プロで書籍の編集職にも関わり、Devex.Japan、「国際開発ジャーナル」で記事を発表。本に関するWEBニュースサイト「ビーカイブ」から本格的にジャーナリズムの実績を積む。この他、TBS報道局CGルーム提携企業や(株)共同テレビジョン映像取材部に勤務した。個人で新潟中越大震災取材や3.11の2週間後にボランティアとして福島に現地入り。現在は市民ライターとして執筆しながら16年目の闘病中。(株)「ログミー」編集部やクラウドソーシング系のフリー単発案件、NPO地域精神保健機構COMHBOで「コンボライター」の実績もある。(財)日本国際問題研究所「軍縮・科学技術センター」令和元年「軍縮・不拡散」合宿講座認定証取得。目下プログラミングの研修を控え体調調整しながら多くの案件にアプライ中。時代を鋭く抉る社会派作家志望!無数の不採用通知に負けず職業を選ばず様々な仕事をこなしながら書き続け、35年かけプロの作家になったノリーンエアズを敬愛。

ウェブサイト: https://news.livedoor.com/article/detail/8099163/

Twitter: @volsareno333

Facebook: 時事英語雑記帳