皆さんはひと昔前にベストセラーになった『国家の品格』をお読みになったことはありますか? この新書の著者、藤原正彦先生は数学者で、お茶の水女子大学の名誉教授。ご両親は共に作家で、お父様は新田次郎さん、そしてお母さまは藤原ていさんです。美しいアメリカ、プリンストン生まれの奥様はカウンセラーや翻訳家としてご活躍。3人息子はお一人は東大を卒業され、美人のお母様に似てイケメン。渋谷で某有名ファッション誌にスカウトされたそうですよ。あとお二人も優秀かつイケメンのようです。
ここまで藤原家のことを丁寧過ぎるくらいご紹介するのは、これだけ知的な藤原正彦ご夫妻は英語をお話しになります、この大学教授が英語は必要ない!と『国家の品格』で力説されるのです。また藤原先生の笑えるくらい衝撃的なお考えは…..
「馬〇に英語を教えたら中身のないことがばれる!」
「日本人がミステリアスに微笑んでいるからかしこそうにみえるんで、どうかバ〇は英語を話さないでほしい」
こういうことを言う人はけしからん!と思う人も多いかもしれませんが、藤原正彦先生の著書をお読みになると、なんと笑いのセンスがある方がわかります。笑いにチョットうるさい私が拍手を送りたい笑いの才能です。ですから、この言葉をビートたけしが言っている….って感じで受け取ってもらう感覚です。
要するに藤原先生のようにアメリカで教鞭をとり、イギリスでもご家族で生活され、私のようなアメリカ生活のみの、アメリカ英語しか知らない者より遥かに英語に精通されていると思うのですよ、その方が仰ることですから真意だと思いますよ。
英語習得って実に難しいですし、時間も要します。私自身も四半世紀以上アメリカで生活していますが、今でも英語は勉強中、知らない単語なんて山ほどあります。日々、ニューヨークタイムズやウォール・ストリート・ジャーナルの質の高い記事をネットで目に通しながら…. 『読む!』と断言できないところに英語の難しさを感じ取って頂きたいです。因みにこれらは購読料を支払わなければいけないので、タダではないことはお知らせしますね。
古くは小林克也やイマドキではワンオクのTakaは、海外留学をしなくても日本に居ながら英語を習得した稀有な人たちですが、本当に本当に稀な人々で、相当優秀かつ語学の才能があると思います。
英会話スクールに通う人、またコロナ下ではオンラインで先生と直接話をすることもあると思いますが、そういう方法で英語を習得された方、どなたかご存じですか? 英語を学ぶのは良いことですが、日本にいながらバイリンガルになれるってのはゆめゆめ考えないほうがいいでしょう。
時間の無駄、お金の無駄で、大谷翔平選手みたいに本当に優秀な人材には通訳がつくんですね。ときめきながらお片づけをするこんまりさんこと近藤麻理恵さんも英語が話せないままアメリカに移住され、テレビ番組にもよく出演していらっしゃいましたが、通訳が隣にいます。
アメリカ人は外国人が英語を話せずに通訳をつけることに対してなんとも思わないと思いますよ。たまに「アメリカにいるんだから英語を話せ!」という人もいるんですけど、これらの人々は概ね無教養のアホな顔をしていますよ。もし、彼らが他の言語を操れるのなら、言語習得の難しさを知っているからそんなことは言いませんよ。
もし、大谷翔平選手が渡米前に英語を積極的に日本で習っていたら、今の大谷選手はなかったことでしょう。それに、日本で英語漬けの生活を数年送ったとしても、英語が話せるようになるとは思えません。
日本人は世界中を旅していますが、英語を話さなくても旅行は出来るんですよね。私だってアメリカに来る前は英語は話せませんでしたが、それでも各地で乗り継ぎをしながら最終目的地のニューヨーク州バッファロー空港に到着できました。考えてみれば成田 → ソウル(大韓航空のオープンチケットを購入のため)→ ホノルル → ロサンジェルス → シカゴ → バッファロー と気の遠くなるような乗り継ぎで、アメリカの空港は巨大ですし、今このルートを同じように行け!と言われたら、一応、英語は理解しますがそれでも面倒。 英語が話せなくたってどうにかなるものなのです。
『さんまのお笑い向上委員会』で空気階段のもぐらの給料が大台に乗ったことがあるので、さんまが借金返済が早まると喜んで見せたら、もぐらは「子供をアメリカンスクールに入れて英語を学ばせたい」と。英語を話せる人は意外に多い。それに英語が話せる人から見ると、英語の薄っぺらい人が結構いて、あれは正直赤面モノなのですね。例えば、名前はあげませんが芸能人でバイリンガルの人たちがいますよね。ある女性は発音からしてもほぼ完ぺきですが、会話内容を聞いたら10代の若者言葉のような英語で話していて、ああいう人をインタビュアーにあてがうとこれは困りものですね。ここが母国語がしっかりしていないと、英語なんか学んでも意味がないということなんです。また、英語が話せても便利屋として利用されることも多いでしょう。
河野太郎さんいらっしゃいますよね。この方はアメリカの政治を学ぶには最高峰と言われれるジョージタウン大学を卒業されています。この大学の卒業者はクリントン大統領や南アメリカの数か国の元大統領達も卒業しています。河野太郎さんの英語は痺れる程に素敵です。CNNのニュースキャスターと丁々発止していますが、YouTubeで『河野太郎 英語』で検索されるとご覧いただけます。私が同じような質問をされても手も足も出ないですね。河野太郎さんの堂々とした英語、発音も素晴らしく、内容もアメリカ人でも太刀打ちできないのではないかと思えるほどの内容の深いこと。河野さんが世界の舞台に立たれても、堂々と対応されることでしょう。ここまで知的な英語を話されることで信頼を得ますし、何より一目を置かれると確信します。
日本に住んでいる限り英語を話す機会は先ずないのではないでしょうか。私自身、日本に数か月滞在したことがありましたが、滞在先の鹿児島の田舎で、なぜか路上でお互い自転車に乗っていましたがオーストラリア出身の英会話教師の女性に道を聞かれて、私自身も旅人であるのでわからないことで話が路上で盛り上がり、電話番号交換してメールのやりとりを数回しましたが、それだけでしたね。東京にも滞在しましたが、東京ですら英語を話す機会はありませんでした。せいぜいクレジットカードの支払いの件で、アメックスに日本から電話して英語を話したことと、帰米のフライトの予約確認の際、日本語なら待たされると思い、英語を指定して、英語でリコンファームをしたくらいでした。
日本語をしっかりしておけばそれで十分です。そして屋台骨の日本語がしっかりしておけば、英語を学ぶ際にもキチンとした英語を学べます。
もし、それでも英語を学びたいのなら、駅前留学なんていうお金だけつぎ込んで身につかないやり方でなく、BBCニュースや購読料を支払わなくても読める英語のニュースをわからなくても目を通すのです。一番いいのは予めわかっている日本のニュースをしっかり頭にいれて、英語サイトのニュースの海外版のニュースとして読むといいのです。
その点、BBCは日本のニュースの扱いが多岐にわたります。例えば今現在7月14日のBBCの日本のニュースはオリンピックを扱っています。その記事の中から一部抜粋転記を以下にしますね。
Baseball and softball also make their return to the Olympics for the first time since 2008, although they’re being dropped again for Paris 2024, so enjoy them while you can. Softball’s first games take place on Wednesday (from 01:00).
頭痛くなりましたか? しかし、解説しますね。
これは、野球とソフトボールの2種目が2008年以来、初めてオリンピックの競技に復帰したニュースで、重要ポイントを太文字にしていますので、そこに着目してくださいね。グーグル翻訳機で訳させると
『野球とソフトボールも2008年以来初めてオリンピックに復帰しますが、2024年のパリで再びドロップされるので、できる限り楽しんでください。 ソフトボールの最初の試合は水曜日(01:00から)に行われます』と訳されます。概ね正しいです。
添削するとすれば、ドロップオフは『外される』くらいでいいと思います。この文章のポイントはalthoughです。聞きなれないかもしれませんが、butと置き換えてもいいですが、そこは格調高きBBCですから、althoughを引用されていますね。知的なバイリンガルはこのalthoughが使えますね、それは母国語もしっかりしているので単語選びの違いがわかるのです。
理想の英語習得の形は、子供のうちにわけもわからず親の海外赴任に英米に引っ越しさせられて、環境になれず戸惑い苦しんだけど、そのご褒美のように英語は子供のうちに身についたというのでしょうね。そういう幸運かつ好運なバイリンガル以外は、もう英語習得のために無駄なお金と時間を割かぬことをお薦めしたいですね。友人に海外子女で英語を学び、駐在員としてアメリカに赴任した人がいますが、母国語も見事、当然英語も知的で見事なバイリンガルです。数少ない幸運かつ好運な人です。
最後にまとめますね。英語なんて話せなくてもいい! 事実、ニューヨークに生活する日本人で英語が話せない、読めない人でも十分生活に事欠きません!英語の国で英語が話せなくても生きて行けるのです。実際、州や市に問い合わせの際は、電話で言語を選べますし、ネットでも同じです。日本語は中国語や韓国語よりマイナーなので、必要であれば行政が日本語通訳のサポートもあります。アメリカでそうなんですよ!
英語を学びたい人は、お金をかけずに、英会話スクールの餌食にならずに頑張って独学してみてください。方法は先述した英語記事に慣れること。読解力を先ず身に着けると会話に繋がります。それに今はグーグル翻訳もあるので、逐一辞書をめくらなくてもいいのです。ただ、パソコンの辞書を利用した際も、必ず学習ノートは用意して、習得した言い回し、単語などは書き留めて、そして毎度復習されるように…..
このやり方を根気強く継続すれば、駅前留学して、大金投じて、身につかない英語より、余程、結果は残せるでしょう。言語は会話を主体にすると相手を見つけるのも大変だし、オンラインは何しろお金がかかります。しかし、会話より読解力の方が大事!ネットニュースで英語を見よ、英語に触れよ!日本人に英語は不要だけど、地道にお金を使わずに努力する人たちは、とても素敵です。