コロナ禍でリモートワークが増えてきたことにより、カフェやコワーキングスペースを利用して仕事をしている人も多いと思います。そこでお店などで提供されている無料WiFiにパソコンやスマホをうっかり接続してしまっていませんか?
無料と言われるとお得感を感じてしまい、ついつい利用したくなってしまうものですが、本当に無料WiFiインターネットは安全なのでしょうか?
今回は、無料WiFiを安全に利用するために知っておきたい知識4選を解説します。
無料WiFiが設置されている主な場所・メリット
2013年に東京オリンピック開催が決定して以来、日本政府はそれまで訪日外国人観光客から不満足であるとの声が上がっていた公衆無線LAN (WiFi) を増やすべく、積極的な整備投資が行われてきました。
この取り組みにより2019年度までに日本全国 約3万箇所におけるWiFi環境を整備済み、もしくは整備意向とする動きが進められました。
現在では空港や駅、コンビニ、カフェ、観光拠点となる観光案内所、博物館などの施設、自然公園をはじめ、防災面での必要性から指定避難所、学校など教育現場でも無料WiFiが設置されています。
観光客だけでなく、リモートワークやリモート授業の機会が増えた国民にとっても、通信容量を気にすることなく気軽に利用できる無料WiFiはとても便利な存在です。
参照URL : 平成26年総務省情報流通行政局 Wi-Fi整備についての現状と課題
平成30年総務省 2020年に向け全国約3万箇所の Wi-Fi整備を目指して
無料WiFiの危険性について
無料WiFiは不特定多数の人が利用できるというメリットがある反面、安全性は低くなってしまうというデメリットがあります。以下のような危険性や被害があることもしっかり理解しておきましょう。
情報漏洩
まず一つ目は、情報漏洩。
具体的には、通信内容の盗み見、SNSの乗っ取りや通話内容の盗聴、ネットショッピングで入力したクレジットカード情報の漏洩などの被害の危険性があります。
不正アクセス
二つ目に、不正アクセスです。不正アクセスにより遭う可能性のある被害としては登録されている連絡先などの個人情報やプライベートの写真がコピーされ、犯罪に利用されてしまうなどの危険性があります。
ではどうしたらいいのか?インターネットを使うために知っておきたいこと4選
では、無料WiFiを利用する際に被害に遭わないためにどのような対策をしたら良いのでしょうか?具体的な対策を4つ解説します。
①知らない無料WiFiに接続しない
次に、正体不明の無料WiFiに接続しないということが重要です。悪意のある無料WiFiに接続してしまうと、その閲覧内容や情報は傍受されてしまいます。無料WiFiであっても公共やお店で提供されているものかどうかをしっかり確認してから接続するようにしましょう。
②暗号化されていないページを閲覧しない
無料WiFiを使うときには、URLが「http:」で始まるWebサイトを閲覧しないようにしましょう。「http:」で始まるWebサイトは暗号化されていないため、閲覧情報や入力内容が筒抜けとなってしまいます。Webサイトを開く際には、「https:」で始まる暗号化されているWebサイトかどうかを確認するようにしましょう。
③個人情報を入力しない
最後に、無料WiFiを使ってログイン情報やネットバンク、クレジットカードなどの情報を入力しないということが最も重要です。情報漏洩やアカウントの乗っ取りの危険性があるため、大事なデータを扱うときには無料WiFiに接続しない方が無難です。
④VPN接続を利用する
企業機密や顧客情報など、絶対に外に漏れることを避けたい情報を適切に扱うためにリスクマネジメントとして取り入れるべきなのがVPNです。
VPN (Virtual Private Network) は「仮想プライベートネットワーク」を意味し、ユーザーとインターネット接続の間にVPNサーバーを入れることによって暗号化され、通信を保護します。
安全に無料WiFiを使うためのセキュリティ対策は?
時折ニュースで流れる「企業の顧客情報漏洩」には、実際に外部からの不正アクセスが原因となっているものがあり、ハッキング技術のある人にとってはWiFi接続の脆弱性を狙って攻撃することは一般人が思う以上に簡単なのです。
そこで取り入れたいのが、前述したVPNです。
VPNはさまざまな企業から提供されており、各社に特徴があります。VPNを導入する際に選ぶべきポイントは以下の3つです。
安全性
VPN導入で何よりも重要視したいのが、セキュリティの安全性です。VPNサービスの中には無料のものもありますが、無料VPNアプリからクレジットカード情報の漏洩が判明しています。また、無料VPNアプリは広告収入を得ています。この場合、ユーザーの行動を追跡し広告主に提供している場合がほとんどです。決して無料VPNサービスは利用せず、信頼のあるVPNサービスを選んでください。
速度・安定性
VPNに接続する際にはわずかながら速度が落ちてしまう可能性がありますが、VODサービスを利用したいときには低速では楽しむことができませんよね。VPNを選ぶときには速度はもちろん、安定性のあるVPN接続を提供しているサービスを選びましょう。
サポート体制
インターネット接続におけるトラブルは昼夜いつ起こるか分かりません。月額費用を払うことによって、技術的なトラブルや障害発生時に対応してもらえる24時間サポート体制が充実しているサービスを選ぶのが望ましいでしょう。
まとめ
ある調査によると、日本ではインターネットユーザーの29.3%が公共エリアでの無料WiFiを利用し、そのうちの86.3%の人がその接続に不安を覚えながら利用しているといいます。そして、VPNを利用しているユーザーはなんとたったの5.9%にとどまっています。今後リモートワークは定着し、自宅や外出先で仕事をする機会はさらに増えていくと予測されます。子供から大人まで、情報セキュリティに関する知識を正しく身に着け、インターネットリテラシーを向上させていくことが今後も必須と言えるでしょう。
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