アメリカ最大級の再開発プロジェクトで 3人目の自殺者により 無期限閉鎖のヴィッセル

  by あおぞら  Tags :  

2年前、2019年3月15日に↑上記写真のヴェッセルという観光名所が誕生した。観光名所になるかどうかは誕生当時はわからないものだが、この建物のあるハドソンヤードと言う場所が既に観光スポットになっているのだ。

アメリカ広しと言えども、そのアメリカで最大級の再開発プロジェクトがここハドソンヤードなのである。蜂の巣のようなデザインはイギリスのデザイナー、トーマス・ヘザウィック(Thomas Heatherwick)氏が設計を担当した。

建設費用は250億ドル(約2兆8000万円)、16階建てで階段と踊り場で出来上がった異空間である。バスから外観を眺めたことがあるが、圧倒的な存在感に驚かされた。

さて、この人気観光スポットが無期限閉鎖になった。理由はオープンしてから3人目の自殺者を今月出してしまったからだ。

その理由もわかる気がするのは↓下記の写真を見て頂きたい。正常な精神状態でも何か変な気を起こしそうな迷いのスポットというか、ブラックホールのように吸い込まれてしまうように感じてしまう。


(https://www.flickr.com/photos/[email protected]/48259020907/sizes/z/)

ニューヨーク大学はダウンタウンにある大学で、ワシントン・スクエアー・パークに面して大学の図書館がある。大きな箱みたいな建物だ。かつて教授がこんなことを言った「ニューヨーク大学の図書館の上の方から床を眺めると、幾何学模様の床に向かって飛び込みたくなる」と。それを聞いて学生時代の私は大学の図書館に行ってみた。ニューヨーク大学の学生証を見せれば利用できるのでよく使っていたのだが、今までは上の方から床を眺めることは一度もなかった。

しかし、教授の言葉の真偽を確かめる意味で天井近くの階から床を眺めてみた。変な気持ちになった。100人、イヤ1000人があの場所に代わる代わる立ってみれば、もしかしたら何人から飛び降りてしまうかもしれない。

ヴェッセルでの3人の自殺者はこの世からいなくなった。自殺は残念な行為だ。ただ、あまりにも身勝手ではないだろうか、観光名所で自殺するのは。地面にたたきつけられた亡骸を、片付ける…とは死者に失礼かもしれないが、誰かが然るべき場所に運ぶのだろう。その方々は仕事とは言え、なんとも言えない気持ちであろう。

オープンして2年で3人の自殺者が出たから言うわけではないが、この建物はあまりにも無防備ではないだろうか。こんな言い方は不謹慎かもしれないが、飛び放題の設計ではないか。地上にいる人が巻き添えで亡くなることあるかもしれない。

日本の鉄道ではホームから電車に飛び込み自殺する人が多い為、柵を作っているのは素晴らしい対策であり、何も自殺者予防だけでなく、酔っ払いが落ちることも、不意に倒れる人もいるかもしれないので、大いに事故防止に貢献していると思う。

自殺者の多い日本ならこのような建物は設計した時点で却下になっていたかもしれない。個人的にはオープン当初のニュースからして感心はしなかった。ただ、実物を見た時のインパクトは凄かった。

建設費用を250億ドル(約2兆8000万円)かけた割には、自殺者を出し無期限閉鎖が発表された。予算はかかるかもしれないが、建物自体に強力アクリル板かを巡らせて飛び降りできないようにしてしまうしか解決方法はないのではないか。

デザイン自体が人の心を不安にさせて階下の風景に飛び込みたくなるような魔的なデザインなので、改善するしか道はないのではないだろうか。

いずれにしてもこのデザインのままでは、再オープンしても自殺者を止めることは出来ないような気がするし、それに自殺者がいる観光名所は避けたくなるかもしれないし、場合によってはこの建物自体を解体することになるかもしれない。

考えすぎかもしれないが、観光名所を作る際は自殺者を出さない工夫はしっかりすべきだと思う。

画像: from flickr
https://www.flickr.com/photos/crybaby75/50112933471/sizes/z/

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