機械化されたキャッシャー、レジ打ちの人たちはどこへ?

  by あおぞら  Tags :  

アメリカでも地方に行くと、レジに関してセルフで支払いをするところもある。基本、人がレジ打ちをしてくれるのだが、人にしてもらうか、自分でするかの選択がある。マンハッタンのスーパーでのセルフ精算は見たことはないが、CVSと言う全米チェーンのドラッグストアーは、セルフのレジを積極的に取り入れている。

ある店舗では人がレジ打ちする場所には誰もおらず、すべてセルフの機械対応で高齢者の方にはわかりにくだろう?とも思った。ただ、6機程あるセルフの機械をお客さんが円滑に使えるように、係の人が一人いて、順番を促したり、使い方のわからない人に教えてあげていたりとキチンとフォローの体制ではあった。

確かに多くのセルフの機械でチャッチャと商品を自分でスキャンして、支払いをする方が早くすむような気がするけど、こういうシステムでズルする人がいるような気がしている。レジ袋廃止でエコバッグ利用により万引きが増えたことから、このセルフレジに関しても小売店は結構被害を受けているのではないだろうか。

しかし、それより何より、レジ打ちで働く人の仕事を奪ってしまうようで、なんだかイヤな気持ちになる。

「セルフの機械を導入しましたから、レジ係の人は裏方に回ってもらいます」や、「店内誘導のお仕事をしてもらいます」とか、職の確保があればいいけど、アメリカにそこまでの温情は期待できない。

今は都市部に住む人たちも、買い物はオンラインで済ます人も多く、食料品もオンライン発注で運んでもらう人もいる。時代の流れと言ってしまえばそれまでだけど、思い起こせばレジ打ちの女性では個性的な人たちを多く見てきた。特に黒人女性が恐ろしく長いつけ爪をつけて、面倒くさそうにゆるりとその爪で数字を打っていた人たちが相談したかのように多かった。そんな人たちだから当然プロ意識なく、レジに人が並ぼうとも皆平気だったけど、ああいう人たちはこれからどんな職場へ行けばいいのだろう?

日本も判子不要論が今、白熱しているけど、判子で生計を立てている人の生活はどうしろ?と言うのだ。なんだか、切り捨てられる立場の人の声はかき消されているような気がして残念だ。

画面: from flickr
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