産休をしっかり取らずに職場復帰するニューヨークの働くママたちの事情

  by あおぞら  Tags :  

橋本マナミさんが産休からスピード復帰で、産休はわずか3週間とは驚きです。そこでアメリカの産休事情ですが、アメリカの場合、イヤ、アメリカ合衆国のUSAですから、州によって違いがあるとも思うので、ニューヨークについてお知らせすると、会社員で正社員の場合は、3か月は産休で休むことが出来ます。休んでいる間も給与は出るのですが、この給与は会社から出るのではなく、傷害保険(disability insurance)から支給されるのです。傷害保険適応なので支給額は給与より若干低くなります。

出産を傷害保険扱いするのは日本人には不可解ですが、産休と認められる最大月数の3か月を傷害保険で申請するのが産休になります。

アメリカは解雇はいつでもありの戦々恐々とした職場が多く、出産しても早く職場復帰しないと落ち着かない人たちは、ベビーシッターを見つけて最大3か月の産休も取らずに職場復帰する人も多く、女性で重職についている人はその傾向が高いようです。

子供を産んでも早く職場復帰しないと、自分の居場所を失う不安にかられているのかもしれません。

ニューヨーク市の最低賃金は15ドル(約1,570円)です。一日12,000円強、ベビーシッターに支払っても職場復帰したいのです。

マンハッタンを平日の昼間歩いていると、黒人のベビーシッターが白人の赤ちゃんを乗せたベビーカーを押している姿をよく見かけます。ベビーシッターはスマホを片手に、片手間にベビーシッターの仕事をしているように見えます。これらのベビーシッターを見るにつけ、どうして母親は子育てを優先しないのだろうか?と思ってしまうのですが、マンハッタンで生活する若い夫婦には、家賃の支払いもあるでしょうし、共働きでないと生活が維持できないのは想像できますので仕方ないのでしょう。

子供が産まれたら仕事を辞めて子供を学齢期まで育てることが出来ればいいのにと思います。そして、手がかからなくなったら仕事に戻ることが出来ればどんなにいいでしょう。

しかし、アメリカ、殊にニューヨークではそれは無理でしょう。子供を産んだ母親たちもベビーシッターに預けて仕事などはしたくないでしょうけど、それをしない限りマンハッタンの生活は維持できないので、家族より経済優先になってしまうのでしょうね。経済力ありきの家庭で、少ない収入など論外なのでしょう。

マンハッタンはそういう意味では子育てには向いていない都市でしょう。事実、子供が産まれたら郊外や隣の州のニュージャージーに引っ越す人が多くいます。ニュージャージーなら一戸建てを購入することも可能ですし、物価はマンハッタンより圧倒的に安いです。

アメリカは離婚率が高いですが、考えてみれば赤ちゃんの時から他人に面倒を見てもらって、そういう家庭環境で育つとドライになってしまうのでしょうかね。これが郊外ならまた違ってくると思います。

ニューヨークの職場でも、産休を取る女性社員のためにテンポラリーワーカーが3か月働くことが多く、マタニティー・リーブと言う言葉は産休を意味し、そのマタニティー・リーブで新たに3か月の仕事をする派遣社員も出てきます。

派遣社員を斡旋する会社の人から聞いた話ですが、かつては産休を取られた社員の方が職場復帰をせず退職し、マタニティー・リーブで3か月働いた派遣社員が本採用になることが多かったそうです。しかし、現在は産休後、見事に職場復帰をし、子供を産んで退職する人はいなくなったそうです。それほど仕事をみつけるのが難しくなってきているんですね。

男女雇用機会均等法で男女平等もわかるんですけど、子供を産んだ母親は職場復帰を考えるより、子育てをしっかりするのも立派な母親の仕事に思えるのですが…. ただ、そんなこと言うと働く母親から文句の大合唱が聞こえてきそうです。

古きアメリカのように専業主婦が幸せに暮らせる社会に戻れることが出来ればいいのですが、それは夢物語でしょう。

現実問題、これからはもっともっと子育てがしにくい社会になっていくような気がしています、残念なことなんですけど。

ニューヨークから発信しています