9という最大の陽数(奇数)が重なる大変めでたい日。中国では菊は不老長寿に結びつくとされ、日本でも前日に菊花に綿をかぶせ、重陽の日の朝、その菊の露の含んだ綿で顔を拭くと、美人になり、長寿にもなると信じられていた。
※『日本人数のしきたり-飯倉晴武(著書)/青春出版社』
…..ということで9月9日は重陽節句と呼ばれ大変めでたい日なのだそうです。
ところで『節句』とは辞書で調べると『《節日(せちにち)に食物を供する意》年間の節目となる年中行事およびその日。1月7日の人日(じんじつ)、3月3日の上巳(じょうし)、5月5日の端午、7月7日の七夕、9月9日の重陽(ちょうよう)など。「桃の―」』とあり、お雛様の桃の節句と鯉のぼりの端午の節句以外に複数あることを知りました。
重陽の節句の陽が重なるの文字は、確かにめでたい。
中国では菊が不老長寿とされていますが、海を隔てた日本では菊はどうもめでたい花のイメージとはちょっと違うと思うのですが、重陽の節句がもっと日本に浸透すれば、この時期の菊の売り上げは上がるかもしれません。
アメリカ暮らしも随分長くなった私ですが、菊の英単語を目で見ればそれが菊であるのはわかるのですが、未だにどのように発音するかもわかりませんし、それゆえ一度も英語の会話の中に出てこなかった単語です。
それがChrysanthemum。
地味な菊の花をちょっと意識してみて、菊の花をたずさえて秋のはじまりの気温が落ち着いた頃合いにお墓参りをしてみるのもいいと思います。
お墓が遠い方であれば、目を閉じて手を合わせるだけでもご先祖さまが喜んでくださると思います。
重陽の節句は、陽が重なるだけあり良い発想に繋がっていると感じます。
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