サントリー「伊右衛⾨プラス おいしい糖質対策」発売記念・伊右衛⾨サロン「おいしい糖質対策メニュー」発表会取材レポート

  by 古川 智規  Tags :  

サントリー⾷品インターナショナルは、「伊右衛⾨プラス」の第⼆弾として「伊右衛⾨プラス おいしい糖質対策(機能性表⽰⾷品)」を3月17日から発売する。
これにともない伊右衛⾨サロン(渋谷ヒカリエ)において3⽉2⽇(⽉)より3⽉29⽇(⽇)までの期間限定で「おいしい糖質対策メニュー」を提供する。
報道関係者向けに行われた発表会で「⾷物繊維 5 分前ルール」と「たんぱく質ファースト」と題する管理栄養士による発表があったので、メニューと合わせてレポートする。

同社の溝本将洋・特茶ブランドマネージャーが登壇し、糖質制限による生活習慣病対策を行っている方は年々増加していて、データでも糖質の摂取量は減少しているが、逆に脂質の摂取は増えていること等を挙げ、健康飲料のポートフォリオ強化により手軽に楽しく対策ができるようにという願いで開発・販売に至った経緯を説明した。

続いて登壇した管理栄養士の篠原絵里佳氏から「⾷物繊維 5 分前ルール」と「たんぱく質ファースト」というキーワードに基づきて、おいしい糖質対策と賢い食べ方が解説された。

以下は篠原絵里佳氏の解説をもとに記者が必要に応じて加筆したものである。

同時に、渋谷ヒカリエにある伊右衛門サロンにおいて提供されるメニューが並び始める。ランチョンマットには簡単な解説と食べ順等が記されている。

まず、糖質対策とは炭水化物(糖質)を減らすことではないという事実が告げられる。栄養学的な炭水化物とは糖質と食物繊維を合わせたものであるが、一般的な穀物(白米や玄米)や穀物製品(小麦から作られる白パンやパスタ・イモ類)は多糖類と呼ばれ、最終的に生体内で加水分解されて単糖類あるいは二糖類になるまでに時間がかかるので血糖値の上昇は緩やかだと言える。換言すると吸収が遅いということである。

写真はメニューのうちの「おばんざい」。一般的なサラダよりも格段に食べやすくおいしい。多くの種類が少しずつなのも理由だろうが、いろどりも鮮やかで目にもおいしい。

では、血糖値を急激に上昇させるよろしくない糖質とは何かというと、それは果物、砂糖、水飴等で、食品では菓子類やジュースがそれにあたる。これらはブドウ糖が多く吸収が早い。もちろん必要で重要な栄養素だが、糖質対策という点に絞れば好ましくないと言える。

写真はメニューに含まれる「塩こうじ豚と春野菜のせいろ蒸し」。豚肉がステーキ並みの厚さでびっくりする。味はもちろんジューシーでおいしい。

さて、糖質は生命維持のために必要なエネルギー源で、脳はブドウ糖しかエネルギーにできないので朝食は大切(糖質を取ることで脳にエネルギーを与える)というのは有名な話である。
ところで、糖質が増えすぎると生体はせっかくのエネルギーを無駄に捨てることはせずに脂肪として蓄える。これではいけないと減らしすぎると、生命維持に必要なエネルギーが確保できないのでたんぱく質を分解してエネルギーとして使い始める。たんぱく質は体を作り機能を調整する重要な栄養素だが、生命維持が先なのは言うまでもなく体を作ることは後回しにしてでもエネルギー源を作り出そうとする。
当然のことながら、筋肉を減らして(筋肉量の低下)、肌を作るのを後回しにして(肌荒れ)、体を調整する免疫機構が崩れ(風邪や感染症にり患しやすくなる)、神経伝達物質が作れなくなり(うつ気味、睡眠障害)等々、糖質制限のし過ぎもろくなことがない。

続いて登壇した料理家のSHIORIさんからメニューの説明がなされた。

話は続くが、篠原絵里佳氏によると前述のようにダイエットにより過剰な糖質制限を行う人には肌荒れが多いという。そこで、耳にタコかもしれないが、バランスよくということになる。
糖質の正しい摂取で腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌が出す有害物質を分解させる。糖質制限のし過ぎでたんぱく質がエネルギーになることにより発生してしまうアンモニアがさまざまなリスクを生む。アンモニアは肝臓で解毒され腎臓から尿として排出されるが、厄介なことに血中濃度が上がると簡単に脳に入り込むことができるのでダメージを与えかねない。サメやエイなら尿素を蓄積できるが、ヒトは尿で排泄するしかなく尿素を水溶液にして尿を作り出すのにもエネルギーが必要になる。

写真が伊右衛門サロンで期間限定で提供される「おいしい糖質対策」春御膳のすべてである。すべての料理を食べると食物繊維、糖質、たんぱく質等がバランスよく摂取できるように計算されている。

さて、糖質の重要性が解説されたところで、糖質対策としての結論だが、糖質を胃から腸への流れをゆっくりにして吸収を緩やかにすることができる。食物繊維を摂取して5分以上経過して効果が表れるという。
そしてたんぱく質ファーストとは不足しがちなたんぱく質に重点を置くことにより体の調子を整えることだという。
つまり、食事の5分前に食物繊維を取り始め、まずはたんぱく質としての主菜を、続いて糖質としての主食を摂取するという順が良いようだ。
このメニューには「伊右衛⾨プラス おいしい糖質対策(機能性表⽰⾷品)」に含まれる難消化性デキストリンという食物繊維が含まれていることから、食事前に飲み始めるのが良いということだった。

なかなか栄養学というのも難しい分野ではあるが、ヒトの生態は複雑な化学反応により成り立っていることを考えると、要らないものはないというのも納得ができる。しかし近年の食生活変化や社会生活の劇的な変化によりヒトの生体がそれについていっていないことで生活習慣病が生まれたとも言えるのではないだろうか。健康意識が高い人が多くなっているのも当然の成り行きなのかもしれない。小学校の給食で食べる前に給食係がその日のメニューを「血や肉を作るもの」「熱や力になるもの」「体の調子を整えるもの」というように分類して毎日唱えていたはずである。私たちはそれをすでに忘れてしまっているのかもしれない。
おいしく手軽に、プラス思考で正しい知識で糖質対策ができれば現代社会のストレスや悩みも多少は軽減できるのではないだろうか。

※写真はすべて記者撮影

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