「自己中心になりがちなこの時代」に選ばれた傑作たち、ニコンフォトコンテスト2018-2019受賞作品を観に渋谷へ

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プロ・アマを問わず、世界の写真好きがその描画力を競い合う、ニコンフォトコンテスト。

ことしもニコンフォトコンテスト2018-2019が開催され、8月23日、東京の渋谷ストリームで授賞式が行われた。

気になるグランプリ作品はというと……。

「Ayimpoka」Sara De Antonio Feu(Spain)

「Ayimpoka」という作品がグランプリに選ばれた。撮影したのは、スペインの Sara De Antonio Feu 氏。

彼女がこの作品で伝えたのは、アルビノの差別と迫害という事実。

「Ayimpokaはガーナの小さな町に家族と住んでいる。長年、アルビノ(先天的にメラニンが欠乏する遺伝子疾患)の人々は差別と迫害を受けている。アルビノの子どもたちが、呪術を信仰する人々によって殺害される場合もある」

「しかし、Ayimpoka の家では、誰もが彼女を愛し、守っている。地元の NGO は週に一度、彼女の世話をしている。この撮影をした日、彼女はマラリアから回復し、一日じゅう日光浴をしていたので、かなり日焼けしていた」(Sara De Antonio Feu 氏)

ニコンフォトコンテスト審査員長のネヴィル・ブロディ氏は、Sara De Antonio Feu 氏の「Ayimpoka」について、「見る者すべての心に触れ、直に語りかけるこの写真は、極めて巧みかつ簡潔に人間を物語っていると感じる」と評価。

自己中心になりがちなこの時代だからこそ

ネヴィル・ブロディ審査員長(写真右)の、Sara De Antonio Feu(写真中央女性)作品「Ayimpoka」への評価は続く。

「この写真は、苦悩という背景をくっきりと浮き彫りにしつつ、被写体には希望と慈愛が見て取れる。抱きかかえる側の子供が醸し出す前向きな力強さがリアルに描かれていて、自らの手をつい差し伸べたくなるほど」

「背後には、たわわに実った農作物が遥か遠くまで広がり、青空が地平線を描く。沈みゆく太陽の温かみと、画面全体を染める夕暮れの柔らかい雰囲気、これらすべての要素が写真に希望と明るさを添えている」

「また、構図にも思いやりが感じられる。上から構えるのではなく、子どもたちの目の高さにレンズを合わせることでその無防備で無垢、純粋な姿を捉えている」

「日々繰り返されるこの迷信、差別や偏見には衝撃を受ける。が、愛情と保護がもたらす大きな違いをこの写真から知ることができる」

「この写真は、人間性や明るい気持ちで他者と接し、共感しあうことの大切さを思い起こさせてくれる一枚。自己中心になりがちなこの時代だからこそ、グランプリ受賞に相応しい作品」(ネヴィル・ブロディ審査員長)

渋谷キャストで9月1日まで受賞作品を展示中

世界中の写真愛好家3万3000人から、9万7000点以上の作品の応募があった、ことしのニコンフォトコンテスト2018-2019。

9万7000点のなかから選ばれた受賞作品たちは、9月1日まで、渋谷キャストで“等身大のパネル”でじっくり観ることができる。

また同じく9月1日まで、渋谷の街のあちこち、30か所に歴代受賞作品を展示。配置マップ(https://www.nikon-photocontest.com/jp/exhibition/)をみながら、ニコンが選んだことしの傑作たちを、渋谷の街でみつけてみて。

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