『運』この言葉に人の心は惹かれるのではないでしょうか。運に関した書物も本屋さんに行けばたくさんあります。六星占術、九星気学、12星座占い、…と星がつく占いだけでも3種類もあると思いきや、さらに12星座に蛇使い座が加わり13星座占いまであります。四柱推命、風水、手相、タロットなど占いはさまざま。その占いにつきものなのが『運』を占うこと。
確かに私自身も『六星占術』の本年度版は手にしていますし、星占いなどは雑誌の最後の方のページをチェックしますし、神社仏閣めぐりが好きなため、本来はそんなにおみくじを引くものではないのでしょうが、去年から今年にかけて浅草寺、帝釈天、明治神宮、アメ横二木の菓子前の徳大寺などで引きまして、”勝敗”は凶がふたつに末吉がひとつ。明治神宮は吉凶が出るのでなく『大御心(おおみごころ)』と言い、明治天皇、昭憲皇太后の和歌でお示しくださる格調の高さでございました。
結果的によくないんです、吉凶の数からすれば凶がそう多い筈もないのですが、浅草寺と帝釈天では見事と言うか凶を引き当てましたのですから。しかし、いいんです、私には『ダメなときほど運はたまる』と言う本の題名を思い出せるからです。
この本は欽ちゃんこと萩本欽一氏が書かれた新書です。運をよくするためにこうしましょう、ああしましょうとアドバイスオンパレードの本が主流で、そのアドバイスを求めて人は本に手を伸ばすのでしょうが、この本はちょっと違うのです、いえ、大きく違っているのです。
人とのつきあいは損から入る
ほとんどの人は「損をしたくない」と思って生きてますよね。だけど、そういう生き方をしていると、自分でも気がつかないうちにずるくなったり、意地悪になったりしやすいと思うの。
これなどは救われる方も多いのではないでしょうか。
愚痴をこぼすと運は消える
運をためるチャンスって、日常にいくらでも転がっているんです。なにかちょっとでもつらいこと、苦労することがやってきたとき、運は確実にたまっています。ところが、たいていの人は、その運をつまらないことで使っちゃう。いやなことがあると、普通の人はすぐに愚痴をこぼしたり、ヤケになったりするんですよね。
たとえば、仕事場で上司に注意されたら、その瞬間に運はちょっとたまってるのね。でもそのとき上司に腹を立てて、「くそっ、今日は飲んで帰るぞ」なんてことをすると、注意されたときにたまった運は消えちゃいます。
しかも、飲んでるあいだ同僚にぐちぐち言ってたりすると、運はよりマイナスになるんです。
ふむ、確かに…….
向いてない場所に運がある
などはテレビでみたレポートで「幼稚園の先生はどちらかと言うと不向きと思えるような人がいい」と仰ったある幼稚園の園長さんの言葉が浮かびました。不器用と思えるような人の方が、園児の気持ちが良く理解できるのだそうです。うさぎとかめのお話に似ていて、誰だってうさぎとかめがかけっこをすればうさぎ圧勝を予想するでしょうが、実はそうではなかったのですものね。
「がっつく」と運は消えていく これも納得の言葉ですね。「がっつく」姿勢は見ていて美しくないですし、他人に対しての配慮に欠けるとも思います。運を育てるには品位を高めることも大切で、がっつくことは品位に程遠い行為です。
失敗は運の定期預金だ
失敗なんて日常茶飯事です。失敗をして自分を責める、他人を責めるを繰り返すと、そこから先に進めないと思っています。勿論、落ち込みますが、その時に『失敗は運の定期預金だ』と思えたら、なんと気が楽になることでしょう。本田技研工業の創業者、本田宗一郎は『1パーセントの成功のため、得意な分野でさえ99パーセントのつまづきを経験した』の言葉を残しています。99パーセントの『つまづき』こそが運の定期預金であったと思われます。
ですから考え方を変えるだけで運が良くなるのです。本当の幸運や好運がありますし、それらをつかんだ人はおめでとうございます!ですけど、ダメな時ほどためる運も大きな運の源泉と”確実”になっているのです。
画像:frickr from YAHOO!
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