世界に影響を与えた日本映画に触れてみる

  by あおぞら  Tags :  

私には『薦め癖』があります。お知らせたいことが多くあるんです。ここで出会ったのもひとつのご縁、さぁ、私の薦め癖を実践させていただきましょう!

淀川長治さんは「もっと映画を見なさい」とおっしゃったそうですが、映画からの学びは大きいです。自分の知らない世界を垣間見ることも出来ますし、賛同でき感情移入することもあります。歴史を学べることもあれば、人間を学ぶこともあり、娯楽としてみるより私個人では映画は『勉強』の意識が強いです。

今現在の映画もいいのですが、特に3Dが流行り始めてからは更に興行成績重視で、かつての映画からの学びがなりつつあるのは事実だと思います。

その『かつての映画』の時代は、かなり前の映画の時代で白黒映画にさかのぼります。白黒映画は邦画も洋画も映画における最高峰だと思います。

昨日、近代美術館(The Museum of Modern Art)に日本の白黒映画を見に行きました。会場はがら空きだろうと勝手に予想して上映5分前に入るとほぼ満席に近く、空席を早くみつけなくては映画が始まってしまうと内心焦って前の方の端の席をようやくゲッツでした。

1952年制作、溝口健二監督でヴェネツィア国際映画祭で国際賞を受賞した『西鶴一代女』でした。主演の田中絹代の名演技に隣の20代の若者は何度も身を乗り出して見入っていました。アメリカに住むようになり逆に日本映画を見る機械が増え、溝口健二、成瀬巳喜男、増村保造などは日本にいたときには名前すらも知らなかったのですから…..

日本の映画監督を意識したのは、90年の半ばのスポーツジムでよく顔を合わせたフランスからの女子大生が「小津安二郎が好きです」と言うので、名前だけは知っていたのですが、当の日本人が小津作品を知らないとは?!と市立図書館に走りビデオを借りて見た作品が「お早う」でした。文句なしに面白かったです。

黒澤作品もカラーになる前の白黒作品の方が圧倒的に力強い作品になっています。溝口作品の『西鶴一代女』も黒澤作品の『羅生門』もヴェネツィア国際映画祭で溝口、国際賞、黒澤、金獅子賞を受賞。白黒映画の頃に既に海外から高い評価を得たことも日本映画を世界に知らせる大きな原動力になったと思います。

『温故知新』で改めて日本の映画を見てみると学びは多いです。小津作品のしおらしい女性の話す山の手言葉の美しさ、溝口作品の遊郭や売春宿を扱った作品、黒澤作品のヒューマンドラマ。流されように作られてゆく日米の現代の映画とは一味も二味も違っています。

総天然色より、白黒映画を見ることにより、感情や心や精神は向上すると思います。「子曰く、故きを温ねて、新しきを 知れば、以って師と為るべし」はじまりは日本映画、しかも白黒が起点です。

画像:frickr from YAHOO!
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