講習で取れる資格だけど今はモールス電信の実技試験なしでOK! 『アマチュア無線技士』の「資格」とは……?
今まで、「就職や転職をする時にライバルに一歩差を付ける為に、履歴書に書く事が出来るような資格」の取得体験レポートを執筆して来た筆者ですが……。
この度、特に就職や転職には必要ではない、「趣味の資格」を取ってみる事にしました。
数ある「趣味の資格」はピンからキリまでありますが、どうせなら、資格の制度に法的な裏付けが存在して中央省庁か都道府県レベルの地方自治体が所管する「国家資格」を取得したいところです。
そんな「国家資格」の中でも、取得していると周りの人に「へぇ~!」と感心される資格があります。
その資格とは……!
それが、『第三級アマチュア無線技士』の資格です。
取り急ぎ、ご報告致します!
『第三級アマチュア無線技士』の資格とは……?
総務省が所管官庁の『第三級アマチュア無線技士』。この資格を取得すると、アマチュア無線局の空中線電力50W以下の無線設備で、18MHz以上または8MHz以下の周波数の電波を使用するものの操作が行うことができるようになります。
そんな『第三級アマチュア無線技士』の資格は、国家試験で資格が取得出来るほか、総合通信局長の認定を受けた団体が実施する養成課程を受講して、終了試験に合格する事で、資格を取得する事が出来ます。
受講資格には制限なし、つまり経験ゼロでも受講可能です。
講習科目は以下の通りです。
無線工学
1.無線設備の理論、構造及び機能の初歩
2.空中線系等の理論、構造及び機能の初歩
3.無線設備及び空中線系等のための測定機器の理論、構造及び機能の初歩
4.無線設備及び空中線系並びに無線設備及び空中線系等のための測定機器の保守及び運用の初歩法規
1.電波法及びこれに基づく命令の簡略な概要
注 モールス符号の理解が含まれる。
2.国際電気通信連合憲章、国際電気通信連合条約及び国際電気通信連合憲章に規定する無線通信規則の簡略な概要
さて、実は筆者は、第四級アマチュア無線技士(旧・電話級)の資格を持っているのですが、JARD(一般財団法人日本アマチュア無線振興協会)では、第四級アマチュア無線技士資格取得者の為の「第三級短縮コース」講習を実施しています。
JARD/養成講習会のご案内/4.第三級短縮コースについて
https://www.jard.or.jp/yoseikatei/course/[リンク]
「第三級短縮コース」の授業科目と修了試験は、法規・無線工学の2科目となり、1日で第三級アマチュア無線技士の養成課程を修了することが可能となりました。
しかも、今まで第三級短縮コースを受講するための必須条件となっていた「選抜試験(電気通信術の試験)」が廃止となりました。
「1日で資格取れちゃうんだ!」
問題集を購入し、自力で勉強して国家試験を受けるのも良いですが、予備知識無しで1日で講習を受講して、終了試験を受けた方が、効率的に時間を有効活用出来るのは間違いありません。
ちなみに、『第三級アマチュア無線技士』は、筆者が体感したところでは、講習で取得出来る資格としては、比較的容易な資格ではありますが、「それなりに覚える事がそこそこある」ため、なるべく記憶力やモチベーションが高い、早い時期に受講した方がいいな、と感じました。
というわけで、筆者は一念発起して『第三級アマチュア無線技士』の講習を受講してきましたので、体験レポートをご報告致します!
今はモールス電信の実技試験無しでOK! 空中線電力50W出力可能な『第三級アマチュア無線技士』の講習を受講して来ました!体験レポート!
まずは、最寄りの『第三級アマチュア無線技士』の講習会を探してみると致しましょう。
この資格の講習会は、ズバリ以下の団体が開催しています。
一般財団法人 日本アマチュア無線振興会
http://www.jard.or.jp/index.html[リンク]株式会社キューシーキュー企画
http://www.qcq.co.jp/ykk/34ama/34ama_top.html[リンク]
今回、早速、自宅の最寄りの講習に申し込む事にしました。
九州・沖縄地方・養成課程講習会の日程
【第三級短縮コース】(申込資格:第四級アマチュア無線技士の有資格者(同等の資格を含む)または、第四級アマチュア無線技士の養成課程講習会を修了した者)
http://www.jard.or.jp/yoseikatei/course/schedule/ykyusyu.html[リンク]
web上で養成課程の内容と、受講内容と受講場所、受講日時を確認して、受講申し込みを行います。
今回、受付が(株)波夢人 様の講習に申し込みました。webかメールでOKです。
波夢人
http://www.hamjin.com/[リンク]
折り返し書類が送られてくるので、必要な項目を記入して、受講料を振り込みます。
必要書類が揃ったら、郵送で申し込みを行います。
試験日当日には以下の物を忘れずに持参しましょう。
1.写真3枚
「無帽、正面、上三分身、無背景のもので、大きさは縦30ミリ、横24ミリ(カラーでも可)のもの。」
2.第4級アマチュア無線技士免許証
3.82円切手
4.筆記用具
5.受講票
受けてきました『第三級アマチュア無線技士』講習! 講習1日目(学科講及び試験)
講習初日の朝、少し早い朝食を取り、講習会場に向かいました。『第三級アマチュア無線技士』養成課程は、どこも遅刻厳禁です。余裕を持って出かけましょう。
時間前に講習会場に無事到着致しました。当日のご案内です。
今回の講習会会場です。
自分の席に着席しました。
教本は比較的薄い本でした。
『第三級アマチュア無線技士』の講習は要所要所で、「ここ重要ですよー!」みたいな感じで進んで行きますが、ペース配分的には想像以上に結構ガンガン飛ばしていきます。覚える内容が結構多い。
よくネットでは、『第三級アマチュア無線技士』は合格率が高いので、寝てても合格する、みたいな事を書かれているところもあるようですが、これから『第三級アマチュア無線技士』の受講を考えている人へのアドバイスとしては、
「寝ていては受かりません。少なくとも、講習中はフルの集中力を駆使して全力で受講しましょう」
……とこれだけは肝に銘じて受講される事をオススメします。
学科の内容としては、いくつか抜粋すると、以下のような内容になります。
法規
電波法の目的・・・「公共の福祉」!
電波の質・・・「偏差」「帯幅」「強度」。
周波数の許容偏差・・・1.9MHz~77GHzは100万分の500。目的外通信等・・・非常通信はSOSではなくてOSO!
不特定のアマチュア局を呼び出す場合・・・回数に注意。
局の識別・・・「虚偽又はまぎらわしい識別表示・・・」無線工学
低電圧回路に用いられるダイオード・・・ツエナ・ダイオードSSB方式の記述・・・両側波帯は使用しない。半分だけ。
A1A電波の搬送波の断続を可聴周波の断続音で受信する為に設けるもの・・・復調用発信機。
ディップメーター・・・共振回路の共振周波数を測定する時に利用。
・・・etc.
などといったところです。結構覚える事がたくさんありますねー。終日講習が行われ、最後に修了試験が行われます。
試験問題は選択式で、概ね「〇〇について、正しい(間違っている)ものを選べ」、といった形式の問題が多いようです。
意味を逆に取り違って回答しないよう注意しましょう。
(大体、自信満々に「〇〇について、〇〇しても良い」とか、文末だけ「〇〇ではない」などと否定して書いてある問題は、ちょっと疑った方が良いかもしれません。)
20分経った時点で、回答をすべて終えて答案用紙を提出して退室しました。不合格の人は講習から数日以内に連絡が入るとの事でした。
……ちなみに、結局不合格の連絡は来ませんでした。良かった!
試験から約1週間後、JARDの修了試験合否経過速報のサイトで、合格している事を確認出来ました。
JARD/修了試験合否経過速報
http://www.jard.or.jp/yoseikatei/shuryoshiken/kekkasokuho.html[リンク]
「今はモールス電信の実技試験無しでOK! 【講習で取れる資格】空中線電力50W出力可能な『第三級アマチュア無線技士』の資格は、とってもエキサイティングな資格ですね!」
※本記事の執筆に当たっては、(株)波夢人 様に執筆の連絡を行い、ご承諾を頂いております。
※本記事の内容は、あくまでも筆者の体験、調査に基づくものであり、筆者及び編集部はそのサービスや内容を保障するものではありません。
※Girlsイラスト:http://furu-yan.jimdo.com/(筆者自筆)[リンク]
※イラスト Illust AC http://www.ac-illust.com/[リンク]
※写真 photo AC http://www.photo-ac.com/[リンク]