どうして、Z会の添削は心に響かないのか。東進衛星予備校がダメになったのか。
私は自分で通信添削をすると決めた日から、8年間「Z会」の京大即応を受講し続けた。自分の最大のライバルはZ会になると予想していたから、「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」だと思ったわけです。忘れた頃に返却される対応の遅さは、致命的でしたが、それもネットの普及で郵送期間くらいは短縮されるでしょう。
しかし、一番の問題はそこではないことが分かった。押してある朱印の名前が毎回変わる。つまり、主治医がいない。担当が毎回変わる。これは、問題です。主治医がいなければ、時間経過による変化が分からない。毎回、初対面だから添削する方も、その人に即したアドバイスではなくて、大量生産・大量販売のようなステレオ・タイプの処理になってしまう。
つまり、Z会の用意した問題。どうせ、全てが同じ問題なのだから、マニュアルのような「模範解答」「模範アドバイス」を用意してあって、そのとおりに、機械的に処理されているのがミエミエなのです。Z会は、有名で大きくなりすぎた。受講生が増え過ぎた。だから、採点者も大勢用意する必要がある。
でもね、それでは 「Yahoo 質問箱」と何も変わらない。どこの誰が回答しているのか分からない。考えてほしい。「京大即応」コースって、京大受験生が集まってきます。添削者は、その受験生より桁違いに英語力がないとダメですよね。単純に京大合格者では、力量不足。ヘタをすると(特に、医学部受験生の場合は、ほとんど)受験生の英語力の方が上。
では、英検1級とか、通訳ガイドの国家試験の合格者なら、どうか。
そんな人を、大勢集めるのは至難の技だし、実用英語と受験英語は微妙に違う。
東進衛星予備校も、事情は同じだ。最初は、「地方には良い講師がいないから、中央の一流講師の授業をDVDで見せたらどうか」というコンセプトだった。でもね、その時も「講師の経歴はナゾだった」。Z会の添削者が、「Yahoo 質問箱」の解答者と何が違うのか分からないのと同様に、東進衛星予備校の講師も、Youtube の無料動画の授業と何がちがうのか分からない。
トライの無料授業や、受験サプリなど、いっぱい流通しているが、講師は大丈夫なのか?
結論を言う。「システムより、人だ」。
たとえば、京大医学部を受けるのなら、二次試験で8割くらいをめざす必要がある。しかし、京大のボーダーは医学部以外は、65%くらい。とても、足りない。では、京大医学部を卒業したレベルの添削者をZ会の規模で集められるのか。物理的に不可能。京大医学部を出て、添削バイトをする人などいない。ビデオ授業をする人はいない。
「ここ間違いですよ。模範解答は、これですよ。がんばって!」みたいなマニュアルでは、京大合格はムリ。
だから、私は、
1、英検1級、通訳ガイドの国家試験、国連英検A級、ビジネス英検A級合格。
2、実際に京大を7回受けて、8割を越える実力があることを、成績開示で示す。
3、指導した生徒が、京大医学部、阪大医学部、名大医学部に合格する。
という3つの目的を設定し、実現させた。もちろん、大量処理などしない。10名限定で、主治医のように添削させてもらっている。私は知名度だけで指導者を決めるような迂闊な生徒は要らない。通塾生もいるし、子供たちは独立したし、贅沢したくもない。年金もある。