ニューヨークの五番街と聞くと、いかにも高級ブティックが立ち並び、さぞかし気取った通りなのだろう….と思われるかもしれません。確かに高級店舗が軒を連ねていますが、長い長い五番街の中の50丁目から60丁目近辺のほんの10ブロックこそが高級感バリバリで、その区域を除いてはとりたて普通の大通りと思ってもらっていいのではないでしょうか。
例えば同じ五番街上にあるエンパイア・ステイト・ビルディングなどもニューヨークの観光名所ですが、34丁目に位置している五番街はコリアンタウンと呼ばれる地区に近く、同じ五番街上でも高級感バリバリは銀座として、コリアンタウンに近い34丁目あたりは新大久保にみたいな親しみやすい街並みと考えてみてください。
一応、大まかに五番街の地区による特色を簡単にご説明いたしました。
ユニクロは昨年の10月に五番街、53丁目の角の一等地にオープンしました。この店舗の周りは高級店が取り巻いています。例えばカルティエ、フェラガモ、ベルサーチ、グッチ、プラダ、ティファニー、ルイ・ヴィトン等など。これらが黄金の10ブロック圏内で幅を利かせているのです。その高級店舗がひしめきあう一等地に、庶民的なユニクロが切り込んでくるのはいかにも大勝負にでる意欲を感じました。
こちらの大型店舗はユニクロの前はブルックス・ブラザーズが入店しておりました。ブルックス・ブラザーズが出来た時点でも五番街にあの規模の店舗はちょっと背伸びかな?と思ったくらいなので、この庶民派ユニクロは大丈夫なのか?と今現在も多少心配してしまうのです。日本の企業だから応援したいし、ユニクロだった勝算があるからこそ開店に踏み切ったのでしょう。
そこで、ニューヨークでビジネスをするにあたり、避けられないポイントをお知らせすると家賃なんですね。ですから高級店は利益率の高い商品を売って大きな利益を上げ高い家賃を支払いビジネスが成り立つわけなのです。ユニクロの前を通るとき、どうしても客入りを見てしまうのです。日曜日などの人手が多い時は、観光客も多く賑わっていて安心します。入り口から入ると目の前に大きなエスカレーターが三機ならんでいます。その前あたりにユニクロのロゴ入りのハッピを着た店員が感じよく迎えてくれます。いつも細身の黒人女性が対応していてキュートで楽しそうに働いていて、いい感じです。
値段は日本より割高ですね、ですからアメリカではユニクロを買わないほうがいいでしょう。私が初めてユニクロ店内に足を踏み入れたのはニューヨークでも日本でもなくロンドンだったんですね、2002年でした。当時、信じられませんでしたね、日本の衣料品店がロンドンにオープンするのです。電気製品ならともかく、まさに衣料品の世界進出とは。
今や、アメリカ、イギリス、フランス、中国、台湾、韓国と勢いを広げています。
商売の基本は薄利多売と聞いたことがあります。それでいくと薄利多売で商売繁盛、五番街の家賃も恐くない!ユニクロの快進撃どこまで続けられますことやら、乞うご期待!
画像:frickr from YAHOO!
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