帰国した際によく聞かれることは「アメリカでは何を食べてるの?」
主食はごはんです。アメリカに在住の日本人もごはんを食べている人が多いと思います。日本人同士のカップルだと食事は和食が多いのではないでしょうか、まぁ、国際結婚のカップルはごはんを食す機会は少ないと思います。
ところで生まれてから日本人はごはんを主食として生活しています。改めてごはんについて考えてみたいと思います。ごはんには生命力が凝縮されています。それもそのはず我々の目の前に差し出される一膳のごはんに出会うまで、種籾の準備→種まき→苗を育て→ようやく田植え→稲を育てて→刈り取り→乾燥して袋入れ……. 短くお米作りの流れを書き出しましたが、害虫からも守らなければいけないし、大型台風などの自然災害はどう頑張っても守りきれないものもあります。
人間には当たり前すぎて感謝し忘れることがあります。しかし、よく考えてみれば今、我々が普通に生活している中で、日本でも仕事にあぶれて、家賃も払えずにホームレスになってしまう方だっています。人の不幸をよそ事に思う人が増えるほど社会は冷酷になっていきます。では、何が出来るか、より良い社会にするために何をすればいいのか…..
私はごはんに感謝すること、ここから始めることにしています。
米作りの行程でどれだけの手間ひまをかけられて目の前のごはんと出会うか。それを思うと一粒たりとも残せません。ごはん茶碗にごはん粒ひとつも残さずに頂き「ごちそうさまでした」とお米をつくってくださった皆様に、また食卓に出してくださった方に感謝をする。自炊している人は自分をねぎらってあげましょう。
アメリカは豊かな国でした。豊かさを勘違いして食べ物を粗末にしてきたのも事実です。平気で食べ物を残して、ためらいもなく捨てていました。そういうアメリカ人の姿をカフェテリアでよく見ておりました。
今や、アメリカは厳しい時代です。パークアベニューの教会近くにスープキッチンと呼ばれる炊き出しと言うか食料を配給してくれる場所があります。一昔はいかにもホームレスの人たちが夕方列をなしていましたが、先日は比較的身なりのよい若い白人の姿も見かけて驚いたことがありました。人は羽振りの良い時も人生にはあるかもしれませんが、そうでない時の方が一般市民では多いのではないでしょうか。
人間生きていくうえで必要なものは「神」と言いたいですが、現実問題食料です。
人間の肝心要の食、特に日本人にはごはんは命です。
私の本立てにこんな本がありますーあなたの「いのち」をいただきます。帯びには「今、『しつけ』に必要なことは、なんでしょうか?」とあります。
人間は植物からもいのちをもらって生きています。先ず、自分がごはんを大切にする、そうするとそれが子供にもしつけとして活かされると思います。
ごはんは命の源泉、そして感謝する心も育ててくれます。
画像:frickr from YAHOO!
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