Facebookによると、「シェア」ボタンで共有したコンテンツには、国境がないことを知るべきだという。 2015年11月3日
By Sam Schechner、WSJ
ダブリンにある、Facebookの、ヨーロッパと中東＆アフリカの本社
Facebookは、友だちや他のユーザと「シェア」ボタンで、共有したコンテンツには、境界のないことを知るべきだと主張してる。
これは、ヨーロッパ連合（EU）の法廷における判決の後になされた、FacebookのCTO、Mike Schroepfer氏の、Facebookが、EU内のユーザのデータを、ローカライズしたことに対する、技術的な主張である。
このEUの法廷の判決は、セイフ・ハーバーとして知られ、EU内のユーザのデータを、大西洋横断して、米国に転送し、米国内でデータを保存し、共有することを禁止した。
EUの法廷の判決に従い、EU内のユーザのデータを、米国のデータセンターから、EUのデータセンターに移行することに関して尋ねられたときに、FacebookのCTO、Mike Schroepfer氏は、「ある国において、Facebookに写真を投稿し、友だちの半分が国内におり、半分が米国にいれば、どちらにいる友だちも、投稿された写真にアクセスできるようにする必要がある。」と、Dublin Web Summitの傍観者として、意見を述べた。
Mike Schroepfer氏によると、FacebookのSNSプラットフォームの目的の１つは、世界にいる、友だちと、投稿したコンテンツを共有できるようにすることなので、例え、EU内にデータセンターを構築し、EU内のユーザのデータを保存したとしても、EUの外の国にいる、友だちと、投稿したデータを共有できるようにすべきであるという。
Facebookは、EUの最高裁判所の法廷での判決の後に、ユーザの個人情報をヨーロッパから米国に転送することに関して、法的な正当性を持っていると主張した、グローバルな企業の1社つである。
しかし、最近、ヨーロッパの規制者は、それらのいくつかのメカニズムに疑問を投げかけている。
アイルランドの法廷は、アイルランドのプライバシーの規制者に、判決の観点からFacebookが実施している行動を調査するよう命じた。
Mike Schroepfer氏は、複数の国のデータをローカライズすることは、多くの会社にとって、コストがかかることだと述べた。
Facebookは、北米やスウェーデンの数ヶ所ある、極めて巨大なデータセンターに、データを集中させており、世界中のユーザが、友だち同士で、投稿したコンテンツを共有できるようにしているので、ユーザの個人情報をEUの外に転送して、保存することを禁止する判決に従い、EU内にデータセンターを構築し、管理することは、コストのかかることである。
Facebookによると、EUの外にいるユーザも、EU内にいる友だちと、投稿したコンテンツを共有できなければならないので、例え、EU内に構築したデータセンターに、EU内で発生するデータを置いたとしても、セキュリティ技術やセキュリティ・ポリシーの観点からみて、データセンターの場所には、あまり依存しないという。
EU内に、データセンターを置けば、監視体制の観点では意味があるのかもしれないが、EU外に、ユーザの個人情報が、絶対に流失しないようすることを確実に保証するのは難しいだろう。
Facebookによると、データセンターを、世界のあらゆる地域に置かなければならなくなれば、セキュリティ技術も複雑になるという。
Facebookにような企業にとって、世界の数ヶ所に、巨大なデータセンターを構築し、データ、運用、管理、監視、保守の体制を集中させた方が、効率的で、経済的だという。
