東北太平洋沖地震が起きた2011年3月11日から8ヶ月が過ぎました。
今も時折目にするフレーズがあります。
頑張ろう、日本
ともに一緒になって、頑張りましょう
全世界の人が味方です、頑張りましょう
…震災・原発被災者の方々への励ましの言葉の数々です。
私は、当事者でない人間が地震・津波・原発で全てを失ってしまった被災者の方々に「頑張って」と言うことに違和感を覚えます。当事者でない人間には、動画や報道でしかわからないことですが、現代社会で日本人いや世界の人達が経験したことがないと言っても過言ではない東北太平洋沖地震による岩手・宮城・福島の方々の精神的ダメージは、当事者ではない人間には計り知ることはできないものがあると思います。震災に直面し今、被災地や生まれ育った地域から遠く離れた土地で暮らしていらっしゃる方々は、日々の生活を過ごしていることで既に「頑張って」いらっしゃいます。そうした方々に「頑張って」「頑張ろう」「ともに…」と言葉を投げかけるのは、逆に辛い思いをさせてしまうことになるのではないかと思えてなりません。
また、ボランティアや義捐金を通して支援をしている有名人の人達がいらっしゃいますが、私はこうした人達に対して心の中で「偽善者」「売名行為」と酷い言葉を吐き捨てたくなります。一般人よりも名前の知れている方が被災地に向けて支援を行うことは決して悪いことではないと思いますが、明らかに事前にマスコミに知らせただろうというのが明々白々な形での支援活動は行うべきではないし、むしろ被災地の方々に対して失礼な行為だと思います。有名人ならばいや有名人だからこそ目立たぬようひっそりと支援活動を行いマスコミに公表するようなことはすべきではないと思います。
被災地支援のために本当に必要なことは、
被災地の立場の視点を持ち、
被災地の話を聞き、
被災地の方々が望むことに対して可能な限り実現できるように支援をする
ことだと思います。また、これは被災地支援に関することだけではなく社会のどの場面に置換えてみても同じことが言えるのではないでしょうか?
写真素材 足成:横断歩道
http://www.ashinari.com/2007/09/29-003208.php?category=226