脂っこい食事をとり続ければ太るというのは、大多数の人がご存知だと思います。
とはいえ、「痩せの大食い」という言葉があるように、食べている量がすごいのに太りにくい人がいるのは事実です。
そんなうらやましい体質の秘密が、ひょっとすると分かるかもしれません。
京都大学ほかの研究グループは、8日、イギリスの科学雑誌「サイエンティフィック・リポーツ」に、ニューデシンという体内にあるたんぱく質を減らすと、マウスが太りにくくなるという研究結果を発表しました。
ニューデシンというたんぱく質が、マウスの脂肪組織から分泌されていることは、10年前に同研究グループが発表しています。しかしながら、マウスの体内でどのような働きをするのかは分かっていませんでした。
同研究グループは、遺伝子を壊して、ニューデシンを作れなくしたマウスを観察すると、普通のえさでは痩せてしまうことに注目。脂肪をたくさん含んだ餌を与えると、ふつうのマウスは平均で41グラムになったものの、ニューデシンが分泌されないように遺伝子を壊したマウスは平均32グラムにとどまることが確認されました。
ニューデシンは、マウスだけでなく、人間の体内でも分泌されていると考えられています。ただし、人間の体内では、どのような働きをしているかは現時点では不明です。
とはいえ、ニューデシンの分泌を抑えることで肥満を予防できるとしたら、多少脂濃いものを食べ過ぎてもスリムな体型を維持できて、生活習慣病まで予防できる方法が見つかるかもしれませんね。
※写真は足成 http://www.ashinari.com/2013/07/30-380722.php より