北九州市はサブカルの一大拠点となりうるか―あるあるCity開設イベント『あるあるフェスタ』に行ってきた

  by 蟹なつみ  Tags :  

福岡県北九州市のJR小倉駅すぐ近くに、2012年春『あるあるCity』というサブカルチャーの複合商業施設がオープンする。北九州市漫画ミュージアム(仮)を中心とした、イベント会場や専門店が軒を連ねる商業施設となる見込みだ。去る10月16日、17日には、この施設の開設を記念した『あるあるフェスタ』というイベントが開催された。

イベントの中心は『あるあるゾーン』と名づけられた、JR小倉駅改札出てすぐのJAM広場で行われた各種ステージイベントであった。このステージは高さ20cm程度の段差で出来たシンプルなステージで、ステージと観客席を仕切るチェーンがせいぜい2メートル程度しか離れておらず、著名人を間近で見られる貴重な機会だったと言える。アニソン歌手である遠藤正明ときただにひろしによるライブ・トークショー、声優田中真弓ときただにひろしによる『ワンピース』トークショー、漫画原作者・嶋田隆司によるトークショー、地元福岡のアイドルユニットLinQによるミニライブなどが行われ、各ステージとも大いに盛り上がった。『あるあるゾーン』ではステージイベントの他に、アニメグッズ専門店による出店や、地元出身漫画家のイラストを使った弁当の販売、漫画製作体験ワークショップなどが開催されていた。

また『コスプレストリートゾーン』として街中でのコスプレが薦められており、16日にはアイドルグループLinQを先頭に、近くを流れる紫川のほとりまで、アーケードを練り歩くパレードが開催された。ごく普通の商店街を、色とりどりのコスプレイヤーが歩く光景は非日常的で、多くの人が足を止めパレードを見送っていた。

2日間の『あるあるフェスタ』は、その中心開催地が小倉駅ほぼそのものということもあり、大成功であったように感じられた。来年春オープンの『あるあるCity』の宣伝効果としても大いに役立ったことだろう。北九州市は松本零士を筆頭に数多くの漫画家を輩出しており、『あるあるCity』はそれら漫画家の協力を得て魅力豊かなものとなることが期待されている。サブカル文化を町おこしに利用するのはいささか手垢のついた手法とも思えるが、今後の動きには注目していきたい。

28歳主婦。身の回りのことを毎日ブログに書いて7年たちました。ツイッターはアニメ・特撮・アイドルなどサブカルネタが中心。最新の話題に過去の類例を用いて分析できたらなーと日々情報収集に励んでいます。

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