イタリア初の女性宇宙飛行士を乗せて23日に打ち上げられたソ連の打ち上げロケット「ソユーズ」が24日、国際宇宙ステーション(ISS)に無事、到着した。米航空宇宙局(NASA)が発表した。
今回、ISSへの切符を手にした宇宙飛行士は、イタリア人のサマンサ・クリストフォレッティ飛行士(37)、ロシア人のアントン・シュカプレロフ飛行士、アメリカ人のテリー・バーツ飛行士の三人。三人はISSに2015年5月まで滞在予定。
今回のミッションは、ISSへの食糧の補給も兼ねている。ソユーズにはキャビア、りんご、オレンジ、トマト、粉ミルクと紅茶に加え、重さ20キロのエスプレッソメーカーも積み込まれた。このエスプレッソメーカーは、イタリアの有名コーヒーメーカーラバッツァと宇宙食専門メーカーであるアルゴテックが共同開発したもの。これによって、宇宙空間にて本格的なエスプレッソを楽しむことが可能となった
宇宙へ物資を運ぶには莫大な運賃がかかってしまい、それは宇宙へ送る物体の重量と比例する。よって、なるべく無駄な物は持って行けず必要な物の重量を極力軽くする努力が為される。一方で、宇宙空間に浮かぶ宇宙船やISSでは行動範囲や行動エリアが限られる。個人のスペースは電話ボックス程の空間しかなくプライベートはほぼ限られてしまう。NASA始めこれまでのミッションの宇宙滞在で得たノウハウが現在のISSに生かされ宇宙滞在の技術が向上し、また厳しい訓練を経た強靭な精神力を持つ宇宙飛行士が乗り込んでいるとは言え、ストレスが全くない環境ではない。そこへ、今回のエスプレッソメーカー導入は宇宙飛行士の精神衛生にとってどれだけ有用かが推し量れる。なんせ、本物のイタリアンエスプレッソが飲めるのだから。
画像引用元:http://www.asc-csa.gc.ca/eng/astronauts/type_station.aspリンク