厚生労働省は、来年度より16歳から29歳の若者2万人とその配偶者を対象として、10年間の追跡調査を行うことを公表しました。
日本は、高度経済成長期を迎えた1954年ごろから、若者が大都市へ移動する傾向が続いています。
かつての経済成長が見られなくなった現在でも、地方から若者の大都市への流出は続いており、地方都市は、少子化対策や雇用創出といった問題の政策の検討に苦慮しています。
大都市圏に移り住んでも、裕福な生活が望めるとは限りません。それでも、地方からの若者の流出が止まらないため、5年おきに全年齢層に絞っていた人口移動調査とは別に、今回の若者層に絞った調査を行うこととしたと公表しました。
なお、来年度から始まる厚生労働省の追跡調査では、若者層が移動した場所だけでなく、具体的な移動理由についても尋ねることとしています。
厚生労働省は、この調査によって得たデータを地方へ提供することを前提にしています。これらの調査データを受けた後、各地方都市は少子化対策や住居問題、雇用対策といった問題の解決について、現在よりも充実した対応を求められることとなります。
写真は 足成 http://www.ashinari.com/ より