「太陽が今、消滅したらどうなるんだろう」
なんてことを考えたことがある人も多いのではないかと思う。
「急激に寒くなるのかな」とか
「真っ暗になるのかな」とか
色々想像は膨らむが、
さて、
では太陽が消滅したら、”一番最初に気づく人”は誰だろうか。
最初に思い浮かぶのはやっぱり『NASA』である。
なんと言ってもNASAはそれっぽい。
これがもし「正解は『○○大学の天文学部』です」とか言われても
「知らねー」、「そんなの高校生クイズでやれ」としか言い様が無い。
太陽から地球までの距離は光速にして約8分強かかる距離。
なんとなく想像すると、この8分の間に、
NASAから連絡を受けた大領領は避難し、
アメリカの偉い人々は地下シェルターに避難して、
政治家たちは今後の世界情勢について緊急会議、
なんて状況が想像するに難くない。
しかし、「くそぉNASAのやつら、一般人を差別しやがってぇぇ」と
憤りを覚えるのはまだ早い。
実を言うと、太陽が無くなったことに気づくのは、
”みんな一斉”なのである。
つまりNASAも、サーファーも、農家も、小学生も、
みんな一斉に、突然真っ暗になるのである。
「え? でもNASAの人はすごいいい望遠鏡を持ってるんじゃ? 」
と、思われるかもしれないが、望遠鏡はあくまで
”遠くをハッキリ見られる”道具であって、”過去を見られる”道具ではない。
こう書くとちょっと難しいかもしれないが、
望遠鏡を”すごい視力のいい人の眼”だと考えてもらうと分かりやすいかと思う。
つまりどんなに眼が良くても、同じ位置にいる限り、光が眼に届くのは同じタイミング、光が途切れるのも同じタイミングというわけ。
私たちが見ている太陽は”8分前の太陽の姿”
これは光より早いものが存在しない限り、NASAでも誰でもみんな一緒の話なのである。
同様に、夜空を見上げて輝いている星たちも、私たちはその星の”昔の姿(輝いていたころの光が地球に届いたもの)”を見ている。
「”今”見えているあの星は、”今”はもう無いかもしれないんだよ」
なんて話で女の子を口説けば、これから迎える秋空を前に、ライバル達から頭一つ抜き出ることは間違いない。