ソチオリンピックの男子ラージヒルで銀メダルを獲得した葛西紀明選手が、ブログで「銀メダルもらって来たーーー!!!(^ν^)」と報告したことが、なぜか2ちゃんねる界隈で話題になっているようだ。
葛西選手本人は恐らく笑顔を表現するつもりで使ったであろう文末の「(^ν^)」という顔文字だが、これの発祥をたどると、2ちゃんねるのニュース速報板(略称は『ν速』)の常連『ν速民』を表すアスキーアートキャラ『ニュッ君(^ν^)』に行き着く。
『ニュッ君(^ν^)』の性格は、「ひねくれ者」「ニート」「煽りキャラ」「空気が読めない」「強がり」などで、歪んだ口元を表す「ν」が「ニュー」の音を表すと同時にν速民のひねくれ具合を的確に表現しているとして、その人気が定着した。
ニュッ君(^ν^)の典型的な使用例
(^ν^)「いつのネタだよ、情弱乙!」
※周りで盛り上がっているネタに対して、自分はもう知っていたと水を差す。(^ν^)「(なにが楽しいんだ……バカどもめ)」
※実は気が弱いので、思っていても言えないことも多い。(^ν^)「僕はカルーアミルクで!」
※飲み会で、他の人がみんな生中を注文している場面で。(^ν^)「ざまぁww自業自得だろこんなクズwww」
※揚げ足を取り、人の不幸を喜ぶ。(^ν^)「勝手に入ってくんなよ! ババア!」
※心配して部屋に様子を見に来た母親に対して。
もちろん日々練習に明け暮れてきた葛西選手が『ν速』に入り浸っているはずもないのだが、「人の手柄は自分のもの」なν速民は「葛西選手はν速民だったのか……」「ついにν速民からメダリストが出た!」などと勝手に“お仲間”に仕立て上げて手柄を喜んでいるというわけだ。
最近はスマホの変換候補に最初から「(^ν^)」が登録されていたり、フォントのせいで「v(ブイ)」と「ν(ニュー)」の見分けが付きにくかったりするために、うっかり「(^ν^)」を使ってしまう人が増えているようだ。ネットの変な“お仲間”と一緒くたにされないように、特に自分のキャラを気にする有名人は「(^ν^)」の使い方に気を付けたほうがよさそうである。いやむしろこんなしょーもない薀蓄を得意気に披露してしまわないように空気を読むべきだったかもしれない。
画像:葛西紀明選手のブログより引用