七福神は、庶民の神さまだ。だから、我々庶民の悩みも親身に聞いてくれるということで、他の神社仏閣と違い、ご利益は極めてストレートでわかりやすい。
特に、「婚活神社」として有名な今戸神社を含む、浅草名所七福神(あさくさなどころしちふくじん)でも、「首がつながる」「おさえきれない煩悩を浄化」「悩み解消」「ストレス軽減」「女性の悩みを聞く」という、身近なお悩み解決の神社仏閣が並んでいるのだ。中でも、さまざまなご利益をうたうのが待乳山聖天(まっちやましょうでん)である。
「悩み解消の聖天様・毘沙門天様」「首がつながる出世観音」待乳山聖天
七福神の一つ、毘沙門天を祀る待乳山聖天へは、東武浅草駅から歩いて10分程度だ。入り口の階段を上がって直ぐの右脇に、出世観音像がある。ここのご利益はズバリ「首がつながる」「立身出世」。室町時代の仏像の頭部だけが発見されたのを、昭和の頃、胴体をつなげたということから、「首がつながる」ということで、サラリーマン・OLの人気を集めている。
ここのお寺はご利益のデパートのようなところで、ある高僧が有名人の難病治しの祈願を行った際、ここの神様の力を借りたとも伝えられており、強力な神仏を色々と祀っている。
本堂…「おさえきれない煩悩を浄化し、悩みを解消する」聖天さま(しょうてんさま、正式には大聖歓喜天)と、厄除け・商売繁盛の神である毘沙門天さまを祀る。特に、危機打開の神として運命を切り開くご利益があるという。
「密教では、聖天さまは大宇宙の象徴である大日如来の化身とされます。毘沙門天は聖天さまのパワーを高める効果があり、特に天台密教では聖天さまと一緒に祈願しているケースが多いですね。」(密教に詳しい放送関係者)
子育て地蔵…出世観音の対面にある。ご利益は子育て。
お稲荷さん…本堂の左脇の路地に祀られる。五穀豊穣・商売繁盛の神様。
1月3日の七福神巡りでお参りした所、本堂にお参りする人はいたが、出世観音へお参りしている人は少なかった。是非、出世観音にもお参りしてはどうだろう?なお、密教寺院ということもあり、本堂の中では危機打開などを願って真剣に長いお経を読んで祈願をしている方も多いので、あまり境内でははしゃがないようにしたい。本格的に祈願したい人は、是非本堂内で祈願マニュアル(礼拝作法)が売られているので、お坊さんにお話して、購入して読んでみても良いかもしれない。
また、本堂の天井画の龍と天女の絵は文化勲章を受章した日本画家の堅山南風(かたやまなんぷう)によるもの。本尊様に参拝の後、静かにアートに浸るのも良いのでは?
(画像はウィキペディアより引用。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Honryuin_05.JPG)