「震災復興に向け団結する東北の若輩チーム」対「最も歴史が長く金満・優勝常連の巨人」という構図も注目を集め、近年になく盛り上がった今年の日本シリーズは、創設わずか9年目の東北楽天ゴールデンイーグルスの勝利で幕を閉じた。
楽天の打撃の中心にいたのは助っ人外国人アンドリュー・ジョーンズ、通称「AJ」だ。今年で36才。既にピークは過ぎたように見えるが、10年連続でゴールドグラブ賞を受賞する守備と、2年連続で40本塁打・125打点を記録したこともある、MLBを代表する外野手の1人だった。来日して初めてのシーズンとなる今期は派手な空振りも多かったものの、26本塁打・94打点と4番・指名打者にふさわしい活躍を見せ、日本シリーズ第4戦でも、東京ドーム最上段に叩き込む3ランホームランを放ち、強烈な印象を残した。
そのAJがこれまで所属してきたチームの戦歴が輝かしすぎると野球ファンの間で話題になっている。こちらをご覧いただこう。
アトランタ・ブレーブス
1996年 優勝
1997年 優勝
1998年 優勝
1999年 優勝
2000年 優勝
2001年 優勝
2002年 優勝
2003年 優勝
2004年 優勝
2005年 優勝
2006年 3位
2007年 3位
ロサンゼルス・ドジャース
2008年 優勝
テキサス・レンジャーズ
2009年 2位
シカゴ・ホワイトソックス
2010年 2位
ニューヨーク・ヤンキース
2011年 優勝
2012年 優勝
東北楽天ゴールデンイーグルス
2013年 日本一 ←new!
17年のMLB選手生活中、優勝がなんと13回。まあ優勝といっても地区優勝止まりで、リーグ優勝までしているのは1996年と1999年だけだったりするのだが、それでもたいした成績だ。まさに優勝請負人と呼ぶにふさわしい。この経歴をもって楽天の日本一を確信していたファンも多かったようである。単に強豪チームを渡り歩いてきただけ、と言えなくもないが、前年までほとんどBクラスをウロウロしていた楽天に加入するなり日本一に導くとは、この男、やはり何か“持っている”のかもしれない。
画像：日本シリーズ第4戦でAJが3ランホームランを放った場面（日本テレビより）
