レアで焼いたビーフステーキや馬刺しはめちゃくちゃ美味しいですが、豚肉の生食は厚生労働省のホームページで食べることをやめるよう注意喚起されています。新鮮かどうかは関係なく、生で食べるとE型肝炎ウイルスや食中毒菌による重い食中毒が発生する危険があるのだそう。
レアステーキも馬刺しもうまいし、鹿児島や宮崎で食べる鳥刺しも最高。きっと生豚肉だって食べたらうまいんだろうに残念だなあ。
ドイツには生豚肉の料理がある
ところがなんと、ヨーロッパのドイツには生豚肉を使った食べ物があるらしい。えええ……。本当に大丈夫なのかよ……。
先日ドイツまで行く機会があったので、ずっと気になっていたその料理を食べてみることにしました。
その食べ物の名は「メット」といい、スーパーでも普通に売られていました。
形状はひき肉のようで、塩などで味付けされている模様。パンに塗って食べることが多いようです。
パンに塗って食べる生豚肉「メット」
開封してパンの上ににゅるりと絞り出し、ナイフで全体に伸ばします。パンにはあらかじめバターなんかを塗っておいてもOK。
ここに黒こしょうを振りかけ、オニオンスライスをのせて食べるのがおすすめとのこと。
それにしても見た目はひき肉そのものだし、焼く前のハンバーグのよう。日本人の感覚じゃ絶対食べちゃいけないやつ。
その味は? →ムニムニのハムみたい
おそるおそる食べてみると、その味自体はかなりいい感じ。ほのかな塩味によって整形する前のハムのような味になっていて、普通にウマい。ムニムニとした食感のハムって感じでしょうか。
そんなやわらかい「メット」の食感と硬めなパンの食感、そしてシャキッとしたオニオンスライスの食感のハーモニーが完璧でバクバクいけちゃう。ウマい、すっげえウマい!
こんなにうまいなら日本でも食べたくなっちゃうけど、上にも書いた通り日本での生豚肉食は厳禁。ドイツではかなり厳重に豚ひき肉が管理されていて、寄生虫などを一頭ずつ検査したり、ミンチにするときの肉の温度や、肉の脂肪分の割合など、細かい決まりごとがあるからこそ安心して食べられるのだそう。
やっぱり生豚肉はうまかった。でもまた食べたくなったらドイツまで行かなきゃならない。いつかまた食べられたらいいなあ……。