4月26日朝、京都大学の学生寮と東北大学のサークル棟に警察機動隊が突入したと話題になっています。
発端は法政大学前での全学連による無許可デモ
突入の前日である4月25日、法政大学前で無許可でのデモ行動などにより、全学連の委員長と東北大生が現行犯逮捕されました。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130426/crm13042601180002-n1.htm
どうやら今回の機動隊突入はこの事件がきっかけのようです。
ほぼ同時に機動隊突入
4月26日の朝8時前後、機動隊が京都大学の寮と東北大学のサークル棟に突入。ほぼ同時にがさ入れが開始されたようです。
Twitter等では急な機動隊の登場・突入に驚く学生たちの声が多数散見されました。阿鼻叫喚、とはならず、むしろ非日常を楽しんでいる学生のゆとりに、ちょっとだけ和みました。
京大の捜査令状に不備 → 寮の学生、機動隊を警察に通報
ところが、京大の方の機動隊が持っていた令状に記載されていた住所が、捜索予定の寮のものと違ったようです。
原則的に、捜査は令状なしには行えず、令状は裁判官が発するため、捜索する住所が違えば機動隊は突入出来ないのです。
この事態に、すかさず京大の寮生は警察に電話。「数人の男性が玄関を不法占拠している」と通報したそうです。
このあたりの頭のキレ方、冷静かつ適切な対処方法はさすがは京大生だと思いました。
突入された時の対処を知っている、突入され慣れている、とでも言いましょうか。
寮の伝統なのでしょうね。
東北大では学生2人拘束
一方、東北大では2人が拘束されたようでした。
こちらでは令状の不備などはなく、機動隊による捜索が終了したそうです。
京大の機動隊撤収。「京都マラソン」開始!?
問題は京大に来た機動隊です。
仮に令状の住所が違ったのが本当であれば、機動隊は当然に家宅捜索を出来ません。
ツイッターに「令状の有無と提示で揉めるの、様式美になりつつある…」と呟かれた方がおられましたが、それ以前の問題であったようですね。
しばらくの硬直の後、朝9時半頃、京都の機動隊の撤収が始まりました。
もちろん、このままタダでは逃さないのが京大寮生。
「公務の証明をしろ」「不法占拠許さじ」と機動隊の車を取り囲んだようです。
終いには、走って撤収する警察官と、それを追いかける寮生、野次馬の人々による京都マラソン(?)が行われた模様。
東北大では2人が逮捕され、京都では学生の活躍が光った、というのがネットでの情報です。
時代の変化と変わらないもの
筆者も大学時代は自治寮に所属していたのですが、京都大の寮生のはしゃぎぷりや冷静な対応を見ていると、自分の寮時代を思い出し、ほっこりしました。
正面から機動隊を論破しようとする者、はしゃぐ者、ツイキャスをする者、悪ふざけをする者…。
もちろん、ツイキャスなどは昔にはありませんでしたが、様々な学生がそれぞれの信念で動いている様を見るのは、大変に愉快痛快。まだまだ大学生の混沌たる自治は健在なのだと、安心もしました。
機動隊の皆様におかれましては、朝早くから大変にお疲れ様でございました。
(photo by https://twitter.com/BlhsrwzNrghfzpr/status/327556223752876032/photo/1 )