幕張メッセで行われたInterBEEにおいてLiveテクノロジーで新たな世界を創造するLive Solution 「WRIDGEWRIDGE(リッジ)」を展開するTOMODYは、12月1日(金)からオンラインスイッチングサービス『WRIDGE LIVELIVE(リッジ ライブ)』のサービス提供を開始することをリリースした。現地で行われたセミナーの模様を取材したので個人でも使える可能性を含めてレポートする。
同社の冨森健史社長は発明家でもあり、さまざまなアイデアを具現化させてきた人物だ。従来は複数のライブ映像ソースを編集したりスイッチングするためには、中継車はもちろんのことカメラマン、音声担当者等の技術スタッフの派遣も必須でかなり大掛かりなマンパワーとコストが発生していた。インターネットがどこでも利用できる環境にあるとはいえ、放送局では専用回線を確保したり、衛星やマイクロ波中継を利用したりとやはり中継そのものにも大掛かりな機材が必要だった。
IT技術の発展にともない、極論だが現地ではスマホと自撮り棒だけで一人で映像をインターネット回線を通して送出し、それを複数の中継地点から得る調整卓にはネットにつながったPC1台あれば、クラウド上でスイッチングをして出来上がった映像ソースだけを受信して流すことができるのが本サービスの特徴だ。
よって中継地点にも送出拠点にも大掛かりな機材は必要なく、重い映像処理はクラウド側ですべてやってくれるので、ブラウザ上でスイッチングや映像加工や音声多重化を指示すればよい。
現状では見る限り、プロ向けというか放送事業者向けという感じがする。冨森氏に直接話を聞いたところ、近い将来にはクラウド上に映像ソースを全記録して必要なものだけを後でダウンロードできる機能や、それすらも後からクラウド上で編集して出来上がったものだけをダウンロードできる機能やアカウントを登録して動画配信サイトへクラウド上から直接アップロードする機能は実装されるだろうとのことだった。
そうなれば、個人で動画配信をしている個人ユーザーでも機材や人材をそろえることなく放送局並みの生中継配信や多元生中継、複数のクリエーターとの多元コラボ配信が簡単に実現できるようになるだろう。
本サービスの開始に伴い、WRIDGE LIVEを2ヵ月間に渡り無料で使用できる「フリートライアル版」の事前申込受付を開始しているので、個人ユーザーでも使い方のアイデア次第だろうから登録して試してみる価値はありそうだ。
※写真はすべて記者撮影