谷山紀章&安元洋貴インタビュー アニメ『BASTARD!! ―暗⿊の破壊神―』第2期は、「今やらないことをあえてやっている」「すっきりしたい人にぴったりです(笑)」

  by ときたたかし  Tags :  

「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載され、累計発⾏部数3000万部を超える萩原⼀⾄原作の漫画『BASTARD!! ―暗⿊の破壊神―』のシリーズアニメ第2期が、Netflixにて7月31日(月)にて配信がスタートします。

ダーク・シュナイダーとアビゲイルの激闘、そしてメタ=リカーナ王国の崩壊で幕を閉じた第1期「闇の反逆軍団編」から2年後の物語、「地獄の鎮魂歌編」が第2期では描かれます。侍軍団や魔戦将軍など多数の魅力的な新キャラが登場するほか、ダーク・シュナイダーとカル=スの宿命の対決が描かれるなど、原作でも屈指の人気を誇るシリーズ。

400年以上を⽣きる伝説の魔法使いダーク・シュナイダー役の谷山紀章さん、そして数千を超える闇の忍者軍団を率いるニンジャマスター、ガラ役の安元洋貴さんに同シリーズの魅力をうかがいました。

■公式サイト:https://bastard-anime.com/ [リンク]

●まず第1期「闇の反逆軍団編」も大変な人気だったと思いますが、反響はおふたりの元にも届いていますか?

谷山:まったく違う角度の友人から、その友人の友人がほめていたと聞きました(笑)。「さすがきーやんだね」と又聞きするという、かなり信ぴょう性が高い評価だと思うので、うれしかったです(笑)。

安元:見事に古い男の友だちからだけリアクションがありました(笑)。でも本当にありがたいことだなと思いました。

●これから第2期が始まりますが、作品愛が深いおふたりに、改めて作品の魅力についてうかがいたいです。

谷山:この第2期から、登場人物がグッと増えるんですよね。どうせアニメ化するなら、最低ここまではやって欲しかったというラインだったので 、すごくうれしかった。さっきからうれしいしか言ってないような気がしますが、よかったなと思っています(笑)。

安元:魔法だったりいろいろなことが、今あるファンタジーものの作品の始祖みたいなものだと僕は思っているので、うれしいことだなと思いました。これは知っているマウントではないのですが、とあるネタのスタートだと分かることもあったので、そういうことをみなさんにしっかり伝えることができたことも楽しいなと思いました。

谷山:それとダーク・シュナイダーやガラは、最初の最初の部分だったんですよね。俗に言う“さわり”くらいの感じだったので、ここから登場人物がグッと増え、人気キャラクター投票もようやくできるみたいな。携わった者としては、ここまでアニメ化されてよかったと思っております。

●ここで演じたキャラクターの魅力を改めて教えてください。

安元:ガラは分かりやすく、見た目のとおり質実剛健ではありますが、陽気で気のいいお兄ちゃんで、どこかお母さんみたいなところもありますよね。第1期の頃から敵対関係ではあるけれど、ダーク・シュナイダーと楽しむということも入口からあったとは思うんです。それは今回も継続していて、本当のいい人なのではないかなと思いました(笑)。

谷山:この作品は元々余白が多かったというか、安元君がガラの声を演じるようになって、ガラの人格が広がったところはあると思っているんです。彼の一挙手一投足、それこそお母さんっぽいところも。ダーク・シュナイダーは竹を割ったようなキャラクターだから、「俺はこう!」という揺るぎない何かがすでにあるので、男子の目標みたいな存在ですよね。

●ちなみに今回の第2期を含め、個人的な推しキャラはいますか???

安元:僕は断然マカパインですね。

谷山:そうなんだよね! マカパインいいよなあ。

安元:マカパイン役を福山潤さんにした人は天才だと思います(笑)。

●それはどうしてでしょう???

安元:それはもう、第2期を観ていただければ分かってもらえます(笑)。

谷山:福山さんは、やるべきことをわかっているんですよ。求められているものもすべて理解している。

安元:出会うべくして出会ったキャラクターですよね。福山さんも絶対分かっていて演じていらっしゃる。ただ、みんな素敵なキャラクターです。

谷山:あと、諏訪部順一さんのナレーションで始まるのですが、改めていい声しているなと思いました。

安元:重厚になりますよね。

●ファン待望の第2期となりそうですが、同シリーズを初めてご覧になる方たちも含めて、最後にメッセージをお願いします。

安元:ネタバレはよくないから、あんまり詳しいことは言えませんが、すっきりしたかったら、第2期を観るととてもいいと思います。中身はがっつりある作品ですが、それよりも爽快感が上回っている作品だと僕は思っているので、すっきりしたい人は観てください(笑)。

谷山:やすもっちゃんが今言ったことに尽きると思うのですが、古き良き、かつて80年代にこういう作品があったのかということをあえてやる意義とでも言いましょうか、今あえてやらないようなことをやっていると思うので、世代ではない若い人がどう感じるか僕は興味があります。なのでぜひ観ていただいてお便りをお待ちしております!

■ストーリー

かつて世界支配をもくろんだ古の大魔法使いダーク・シュナイダー。彼が封印されてから15年後、世界は破壊神アンスラサクスの復活を目論む闇の反逆軍団の脅威に晒され、メタ=リカーナ王国にもその侵略の手が迫っていた。
そんな中、大神官の娘であるティア・ノート・ヨーコの魔法によって、ダーク・シュナイダーの封印が解かれる。
圧倒的な魔力で次々と敵を退けていくダーク・シュナイダーであったが、闇の反逆軍団・四天王の一人、アビゲイルとの壮絶な戦いの末、メタ=リカーナ王国は崩壊。大爆発の中、すべての者は光の中に消え、行方不明となった。

それから2年後。四天王の一人、カル=スはその圧倒的な力で「氷の至高王(ハイ=キング)」として君臨し、十二魔戦将軍を率いて大軍を編成、破壊神復活の最後の鍵を握る王女シーラを探し求めていた。それに反発する形でア=イアン=メイデ王国の残党は侍を中心とした反乱軍を組織。各地で魔戦将軍と侍軍団は衝突を繰り返していた。そしてその侍軍団の中に、2年前の大戦を生き延びたティア・ノート・ヨーコの姿があった…。

(C) 萩原一至/集英社・BASTARD!! 製作委員会

ときたたかし

映画とディズニー・パークスが専門のフリーライター。「映画生活(現:ぴあ映画生活)」の初代編集長を経て、現在は年間延べ250人ほどの俳優・監督へのインタビューと、世界のディズニーリゾートを追いかける日々。主な出演作として故・水野晴郎氏がライフワークとしていた反戦娯楽作『シベリア超特急5』(05)(本人役、“大滝功”名義でクレジット)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)など。instagram→@takashi.tokita_tokyo