この夏から手にしたい記者厳選の夏向けアイテム2021<飲食・料理編>

  by 古川 智規  Tags :  

毎度恒例の季節向け特集記事は夏本番を前に夏向けアイテム特集だ。
記者厳選のアイテムが今回も数多く紹介したいものがあるために二部構成にし、本稿では飲食や料理関連のアイテムを紹介する。
気になる商品から読み進めていただければ幸いである。

※参考記事
この夏から手にしたい記者厳選の夏向けアイテム2021<アイテム編>
https://rensai.jp/352931 [リンク]

サクレレモン・サクレオレンジ・サクレあずき・サクレ白桃

フタバ食品は梅雨向け記事で冷凍の宇都宮餃子を紹介した。今回はフタバ食品といえばこれ、「サクレ」を取り上げる。夏ということで、満を持して登場だ。
サクレシリーズの登場は1985年。今年で発売36年を迎えるベストセラーだ。
看板商品でサクレの代名詞ともいえる「サクレレモン」は、かき氷にレモンスライスをのせたおなじみのもので、発売当初からレモンの価格変動で苦労し、それでも価格を大きく変えることなく維持し続けたという逸話はサクレファンの間では有名な話だ。
さて、夏の定番商品であるサクレだが現在ではレモンを含めて4種類のフレーバーを発売しているので、食べ比べてみることにした。

まずは王道のサクレレモン。レモンスライスが最大かつプレミアムなアクセント。レモンは確かに酸っぱいが、かき氷は甘めなので、両方で甘酸っぱくなる。食べ方により甘酸っぱさを調節できるので、万人に合わせるかき氷だ。
続いてサクレオレンジ。食べた瞬間はオレンジというよりも「みかん」を思わせる優しい風味だ。所々につぶつぶのオレンジ果肉が入っていて本物のジューシーかき氷に仕上がっている。

サクレあずきは、あんこやぜんざいが固まっているのではなく、砂糖漬けの小豆つまり甘納豆がまんべんなく入っている。よってほかのサクレ同様に氷が柔らかく食べやすい。そして全体的に均一な味なので最後の味が薄いということもなく最後までおいしく小豆氷が楽しめる。
最後に食べたのは、サクレ白桃。2021年の新製品で、白桃ペーストと白桃の大きな果肉がゴロっと入っているので果物を食べる満足感は大きい。桃缶を凍らせたような非常に濃い味だが甘ったるくはなく、むしろ甘酸っぱさが際立つ。

同社に取材したところによると、「サクレシリーズの4フレーバーを食べ比べて自分だけのナンバーワンサクレをぜひ決めてみてください」とのことだったので、記者の感想いかんにかかわらず、この夏は読者のご贔屓サクレを選んで食べ続けていただきたい。

スライパン5点セット

KALOS BEAUTY TECHNOLOGYの製品も、前回の梅雨向けアイテムの記事でヘアドライヤーとスチーマーを紹介したが、今回はアイテム編と飲食編の両方に登場する。本稿では「スライパン 5点セット」を取り上げる。夏バテする前にしっかりと栄養のあるものを食べてほしいという願いからである。
焦げ付かない、軽い、お手入れ簡単というフレーズはいつの時代の鍋におけるキャッチフレーズとしては聞き飽きた感がある。バーナーで鍋を焦がす実演も良いが、実際の使用環境では料理を作ってなんぼの世界だ。とはいえ記者ごときが大した料理もできないのにあれこれ語るのも説得力がない。そこで都内の老舗一流ホテルの中華料理シェフに頼み込んで実際に使ってもらった。しかしレストランの専用厨房ではなく家庭で使うのと同じ環境でないと意味がないので、条件は以下のとおりとした。

・中華料理厨房の強い火力ではなくカセットコンロを使用すること
・味付け以外に一切の食用油を使用しないこと
・大型のフライパンだけを使うこと
・なるべく焦げ付きやすく家庭でも簡単に作れるメニューでプロの技を伝授すること

と、何ともタカビーな要求を快く受け入れてくれたので、早速調理に取り掛かる。プロの技も教えてもらうので、家庭でも試していただきたい。メニューは回鍋肉(ホイコーロー)である。

本品は28cmフライパン、24cmフライパン、18cmポット、ポット蓋、着脱式ハンドルの5点セットだ。ハンドルは標準で1つ付くが必要であれば別売りで追加購入可能だ。フッ素樹脂系コーティングで通常の接着剤での貼り付けではなく、金属に直接コーティングすることではがれない滑る鍋が完成した。
写真は左上から右に順を追って説明する。

・キャベツを適当な大きさに切る。出来上がりの体積はかなり小さくなるので多くても気にしない。
・ネギ、しょうが、にんにくをみじん切りにする。これは後でソースに使う。
・乾燥唐辛子を少量の水に浸してふやかしておく。
・フライパンに油をひかずに豚肉を炒める。細切れ肉を炒めれば楽とのこと。
・キャベツを加えてさらに炒める。
・フライパンが滑るので食材の飛び出しに注意して炒めるがまだ味付けはしない。

この段階でのシェフの感想は「まず家庭用のちょっといいフライパンよりも軽いですね。女性でも振れるのではないでしょうか。それと熱伝導が早いですね」ということだった。熱伝導の良さは後述する。

続いてソース。炒めた食材は別の容器に移しておき、フライパンは洗わずにそのまま使用する。

・みじん切りにしたネギ、しょうが、にんにくを軽く炒めながら豆板醤を加える。
・さらに甜麺醤(テンメンジャン)や顆粒の中華スープを加えてよく炒める。
・フライパンは焦げないので安心して混ぜ合わせながら火を通す。
・ふやかしておいた唐辛子は水を捨てて適当な大きさに刻んで加えさらに炒める。
・出来上がったソースに炒めておいた食材を投入してからめる。必要に応じて塩コショウで味を調える。
・最後に水溶き片栗粉を少量加えて全体をかっちりと仕上げる。

さて、プロの技だが甜麺醤はチューブ入りのものがスーパーで売られているのでそれを使ってもいいし、なければ赤味噌と砂糖、酒を合わせても代用可能だとのこと。
この段階での感想は「まったく焦げ付かないですね。滑り具合でわかります。中華鍋は油をなじませて調理を始めますが、家庭でこのフライパンを使うのであれば気にしなくてもいいですし、火の通りがいいので早く作れますね。カセットコンロでこれだけ早くできれば家庭用としては十分だと思います」

出来上がりの写真がこれだ。特別な食材や強い火力は使わず、炒めるための油も使わずに一流ホテルの味が出せれば満足できるのではないだろうか。唐辛子や豆板醤の量を加減すればご飯のおかずにも、お酒のおつまみにも自由自在だそうだ。このフライパンは次項にも使用するのでご覧いただきたい。

最後は24cmフライパンと18cmポットを使い、記者がお一人様用の鍋料理を作ってみた。味も付けてしまう食べきりサイズだ。せっかくフライパンがあるので肉と野菜を軽く炒めて味付けをする。肉も野菜も好きなものを入れればよいし、味付けも醤油でも塩コショウでも味噌でも好きな味付けにしていただきたい。この炒めた際の味が鍋の最終的な味付けになるので濃い目で構わない。炒めた肉と野菜をポットに移して、水を注いで好みの出汁やスープを入れて煮込む。食材を移したフライパンには焦げ付きはおろか炒めた調味料さえ残らない。ポットをテーブルに置いて着脱式ハンドルを外せば、そのまま盛り付け用の器になるので別途用意する必要はない。残ったスープにご飯を入れて雑炊にすればお腹も満足だが、一つだけ不満点を言えば雑炊につきものの、おこげが絶対にできないことだ。

よだれ鶏のたれ・ふかひれカレー

中華・高橋も前回「羊名人(ようメ~じん)」を紹介したが、今回は「よだれ鶏のたれ」とレトルトの「ふかひれカレー」を紹介する。まずはよだれ鶏だ。これも前述の中華シェフにフライパンとカセットコンロで作ってもらうことにした。
基本はボイルした鶏肉に本品をかけるだけで美味しいよだれ鶏が出来上がるというものだ。しかしせっかく作るので、ひと手間かけて本格的な中華に仕立てようと、シェフ自らの発案で本物のよだれ鶏を伝授したい。
もし楽に作ろうと思えば、スーパーで売られているサラダ用のチキンに本品をかけるだけでよい。また鶏肉だけではなく汁なし担々麺や、豆腐にかけて中華風の冷やっこ等、アイデア次第で料理の幅が広がるので試していただきたい。

まずはフライパンにお湯を沸かす。中華料理の厨房とカセットコンロではプロの体感でその火力は50倍ほどは違うという。厨房だとお湯が沸騰するのにかかる時間は10秒足らず、カセットコンロで家庭用のフライパンだと10分程度、前述のフライパンでは数分で沸騰し始めたので、熱伝導がかなり良いことがわかる。そしてよだれ鶏の鶏肉で重要なことは味を付けることだそうだ。では写真の説明に移ろう。

・長ネギの捨てる青い部分、しょうがの皮、顆粒の中華スープ、塩を入れた味と香りを付けたお湯でボイルする。
・別の容器にスープごと移し冷やす。これで鶏肉にスープがしみ込みコラーゲンが皮の部分に出る。
・鶏肉を冷やしている間に、ネギ、しょうが、にんにくをみじん切りに、キュウリをたたいて割り食べやすい大きさに切る。
・ネギ油をフライパンで加熱する。ネギ油はサラダ油にねぎやニンニクを入れて揚げて作る。
・「よだれ鶏のたれ」にみじん切りした薬味ときゅうりを加えてよく和えた後に、熱したネギ油を注ぎ「ジュッ」と音が出れば成功。
・鶏肉を切ってたれと和える。

プロ直伝の技は、ネギ油は炒める油としても香りや味付け用の油としても使えるので作っておくと便利だとのこと。冷ましてから元の容器に戻すと家庭用途では半年くらいは使えるようだ。また、油を熱するときに煙が出てきたら280度くらいなので、その直前に「よだれ鶏のたれ」にかけることで香ばしさが際立ち一味変わるとのこと。シェフには調理前に本品をプレーンで味見をしてもらったが、本格的な中華料理の味が最初からついているので中華特有の調味料を後から加える必要はないということだった。
簡単に作っても良いが、ちょっとひと手間で本格中華に挑戦してみてはいかがだろうか。

一方の「ふかひれカレー」は手を加えずに湯煎してご飯にかけてカレーライスにした。景気が悪くなると激辛ブームが来るという研究もあるくらい、実際に新型コロナウイルスの影響で経済が悪化している現在は激辛系の食品が多い。諸説あるので真偽は別にして本品は激辛ではない。むしろピリッとくる辛さはあまりない。
スパイス調合由来のじわっと染み入る辛さなので汗をかかずに普通に食べることができた。しかもフカヒレがちゃんと入っていて食感も得られる深みのある優しいカレーだ。件のフカヒレは全体の12パーセントを占めるとのことで高級感もバッチリだ。
経済悪化に伴う激辛ブームはストレスがたまり、投げやりになりがちな心を抑えつけるために刺激を求めると考えられるが、記者の個人的なオピニオンとしては、通常はおいそれと食べることができないフカヒレを手軽にカレーとして美味しく食べるのもいいのではないかと考える。心もお腹も優しく満たしてストレスを包み込んでみてはいかがだろうか。

冷やしスンドゥブ

丸大食品のスンドゥブは何度か取り上げてきたが、夏向けの冷やしバージョンが登場した。保存は常温で、食べるときには温めなくてもそのまま食べられるスンドゥブは手軽な1人前だ。
暑い夏だからこその工夫がみられる冷やしバージョンを食べてみた。

食べ方はいたって簡単。豆腐をスプーンですくい取り比較的深い容器に入れる。豆腐の量で辛さが加減できるが、1人前なので大きめの豆腐1丁が限度だろうか。好みによるが、できるだけ柔らかい豆腐の方が本場っぽい。しかし韓国に冷やして食べるスンドゥブは一般的ではない。よって本品は日本で生まれた韓国料理とでもいえようか。

後は豆腐に本品をパウチから出してかければおしまいだ。パウチを冷蔵庫で冷やしておくと簡単に冷製になる。キュウリやミニトマトを添えても美味しい。
同社によると、豆腐だけでなくぶっかけうどん風や、そうめんと合わせて韓国冷麺風にと、アレンジができるとのこと。いずれにせよ加熱も調理も不要なので、冷ややっこの感覚で食べることができるのが手軽でよい。
味は前述のとおり思ったほど辛くはなく、どんどん豆腐が口の中に入っていく感じだ。ご飯のおかずにはもちろんだが、ビールの肴にもなるので、辛さや豆腐の量、付け合わせの野菜等をいろいろと試してオリジナルの冷やしスンドゥブで夏バテを乗り切っていただきたい。

INTAN Turmeric & Tamarind(ウコン&タマリンド)

ナリナルが販売する粉末ドリンクである「INTAN Turmeric & Tamarind」は、ウコンとタマリンドがたっぷり入った手軽に飲むことができるジュースである。
ウコンはお酒を飲む方ならおなじみの二日酔い対策ドリンクに多く配合されているアレである。また英語名のターメリックと聞けばスパイスを思い浮かべるが、あの黄色はカレーの色そのものである。

一方、タマリンドはマメ科の植物で、果実が調味料やフルーツとして食用される。東南アジアではポピュラーなもので、記者はフィリピンで食べたことがあるが、酸味があり生食でもドライフルーツとしても人気がある。
さて、本品は1袋にかなりの量の粉末が詰まっている。規定量の水ではかなり甘く感じるので、好みに合わせて水の量は調節した方がよい。記者の場合は冷水なら1.5倍でもいいと感じた。粉末ジュースなので炭酸で割ってもいいし、お湯でもお酒でも構わない。

ウコン独特のクセはさほど感じず、タマリンドの酸味と調和していて飲みやすい。色もかなり濃いオレンジ色なので見た目にも美しく、楽しみながら飲むことができるだろう。
本品は医薬品ではなく食品なので効果・効能を書くわけにはいかないが、いわゆるスーパーフードやサプリメント感覚で飲むのがいいのかもしれない。年齢に関係なく健康維持やお酒のお供としても夏の水分補給の代わりにゴクゴク飲んで夏バテと巣ごもりに伴う憂鬱さを吹き飛ばす心を維持することが大切ではないだろうか。

今回も梅雨編に続き2つの記事に分けたが、夏バテと長い巣ごもりのダブルパンチが予想される今年こそ、美味しく栄養のある食事を摂取して心も体も健やかに保っていただきたい。

※写真はすべて記者撮影

乗り物大好き。好奇心旺盛。いいことも悪いこともあるさ。どうせなら知らないことを知って、違う価値観を覗いて、上も下も右も左もそれぞれの立ち位置で一緒に見聞を広げましょう。

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