毎度恒例の季節向け特集記事は夏本番を前に夏向けアイテム特集だ。
記者厳選のアイテムが今回も数多く紹介したいものがあるために二部構成にし、本稿では飲食・料理関係以外のアイテムを紹介する。
気になる商品から読み進めていただければ幸いである。
※参考記事
この夏から手にしたい記者厳選の夏向けアイテム2021<飲食・料理編>
https://rensai.jp/352934 [リンク]
MiMi clean・RoWriteスマートライティングパッド
KALOS BEAUTY TECHNOLOGYが販売する2商品を紹介する。MiMi cleanは耳かきだ。そしてRoWriteスマートライティングパッドはハイテクデジタルノートとでもいおうか。
なぜこの2品が夏向けなのか。それは、本来の想定された使い方以上の性能があるからである。今回は本人よりも保護者の方が頭を悩ませる夏休みの自由研究に使い倒そうという趣向だ。まずは商品の説明から。
「MiMi clean」はカメラとLED照明が付いたワイヤレスの耳かきである。耳かき用のチップは保管用スタンドに内蔵されており使用する人に合わせて選択的に取り付ける。スマホとはWiFi接続し、専用のアプリでリアルタイムで耳の中を見たり、写真を撮影したり、動画に収録したりすることもできるハイテク機だ。記者は安いUSB接続のモノを持っているが、最も苦労するのは上下の位置合わせだったが、本品には6軸センサーが内蔵されており、どの方向で持っても上下関係が固定される。充電はType-Cで電源はキャップを外すと自動的にONになる。アプリを起動して耳の中をのぞきながら耳かきをしてもいいし、あまり需要はなさそうだが写真や動画で保存してもよい。当然だが耳かき用チップはなくても動作するので、これをマイクロスコープとして活用する。
お値段以上…はどこかのキャッチフレーズだが、まさに価格以上の性能を骨までしゃぶってしまう。
「RoWrite(ロライト)スマートライティングパッド」は、紙の上に書いたモノがリアルタイムでスマホやPCに表示されるデジタルノートだ。デジタルとはいっても、紙には残るのでアナログ・デジタルのハイブリッドである。専用のペンでパッドに挟んだ紙に書くとセンサーが筆跡を読み取り、アプリに送信する。アプリ側ではそれをリアルタイムで表示する。完成したデジタル側はjpeg画像として保存できる他、PDFや筆跡を追う動画としても保存可能だ。リアルタイムではオンライン会議システムの画面共有機能を利用してPC上に紙に書いたことを相手にそのまま流すことができる。オフライン会議でホワイトボードに書いてプレゼンテーションをしているのと同じだ。くれぐれも書き間違いや書き順間違いには注意したい。また、アプリ側でペン先や色を変えることができるので(もちろん紙の文字は白黒だが)、文字やビジネス資料だけではなくクリエイターがデジタル絵画やイラスト、デザインを製作することも可能だ。子供のお絵かきに使用すれば筆跡も込みで保存できるのでデジタル成長日記としてママにもおススメのアイテムだ。
まさに先端ビジネスマンの必勝ツールのように見えるが、夏休みは子供に譲っていただきたい。これも上記の耳かきと組み合わせて自由研究用アイテムにする。
さて本稿では夏休みの自由研究おけるアイデアとヒントだけ出すことにしよう。マイクロスコープを使用して観察するものは草花でも昆虫でも岩石でも毛髪でも何でも構わない。肉眼では見えない微小なモノを対象にするとよい。記者は紙幣にした。子供が1万円紙幣というのもアレなので、千円紙幣を題材にした。
まずは国立印刷局のホームページでどのような偽造防止技術が日本紙幣に使われてるのかを学ぶ。そのうえで本物の千円紙幣をよく観察して、マイクロスコープ(耳かき)で観察する。
写真のほとんどはマイクロ文字を撮影したものだが、肉眼で読めるものもあるし、探しても肉眼では文字を判別できないほど微細なものもある。さらに右上の潜像技術にいたっては紙幣を横から見なければ文字は浮き出てこないが、マイクロスコープを使用すると耳かきを紙幣にくっつけるように横からレンズを向ければLED照明が照射され、きれいに潜像文字が浮かび上がる。
これで耳かきの出番は終了だ。ここまでは自由研究の素材集めである。
植物であれば、日を追って葉や花が咲けば花粉やおしべ、めしべ等の成長の観察をすればよいし、昆虫であれば羽根や足、鱗粉や複眼を観察しても良いだろう。
さて、素材がそろえば今度はロライトの出番だ。アプリ側で先ほど集めた写真素材を取り込んでノート作成の準備をする。その前にファームウェアの更新が通知されていたので適用しておく。定期的に不具合や機能の改善は行われているようだ。パッドに紙を挟んでペン先を近づければ丸いポインタがアプリ上に出るので、写真のどの位置に書き込むかの位置関係が調整できる。
位置決めが済めばペン先や色を設定して紙に書き始めるとそのままアプリの写真上に重ね書きされる。ちなみに専用のメモパッドは予備を含めて付属しているが、紙は何でもよいので広告の裏紙でも印刷し損じたコピー用紙でも構わない。
ちなみに左下の写真のようにOCR機能もあるので、手書き文字をテキスト化することも可能だ。
いろいろと書き込んで自由研究ノートが出来上がれば、jpeg画像として保存してワードプロセッサやプレゼンテーション、DTPソフト等に取り込んで仕上げても良いし、手書きのページのままでよいのであればPDFに出力してプリントすれば自由研究はおしまいだ。
普段は家族の耳かきやビジネスマンのツールとしてフル活用できるが、夏休みは子供に譲って一歩先を行く自由研究を提案してみてはいかがだろうか。
WFan ダブルファン ver.2.0 EVANGELION SPORT
JAMMYがライセンスを管理するエヴァンゲリオンのシリーズは前回はレインウェアを取り上げたが、今回は夏本番ということで首掛け式の扇風機である。本品はエヴァンゲリオンのスポーツブランド「EVANGELION SPORTS」とのコラボレーションで、EVANGELION SPORTSやNERVのロゴがさりげなくデザインされ、アニメグッズのコレクションとしてだけでなく日常的にエヴァを取り入れることができるファンにはたまらないアイテムだろう。
エヴァンゲリオン初号機、2号機、綾波レイ、NERVをイメージしてデザインしたWFanで、首にかけると大型のファンが顔に向き直接顔面周辺を中心に冷やす。ちなみに風量は最大にするとかなり強いので最初はおどろくかもしれない。
アームはフレキシブルなので無段階で方向の調整が可能だ。電源はType-Cによる充電式で微風なら約7時間、強風で約2時間30分の駆動が可能なので、お風呂上りから外出先での携帯扇風機として手軽に持ち運ぶことができる。さほど重くはないので外出中はずっと首にかけておいても気にならないし、そのデザイン性の高さからも違和感はない。
Yoitas The Neck Fan・Yoitas The Portable Fan・Yoitas The Desk & Clip Fan
アクシストラスが販売する、こちらもファン3種類を取り上げる。シーンと目的に合わせて選んでいただきたいが、デザインがスマートに統一されているので、コンプリートして使い分けてもよい。ではそれぞれの使い方を見ていきたい。
『Yoitas The Neck Fan』は羽なしの首かけ扇風機で、ブレードレスファンにしたことにより、髪の毛がファンに巻き込まれる心配が少ない。
また首の横から後ろまで風が出るので、前出の前方にファンが付いている直接的に顔を冷却し即効性を図る設計とは違い、即効冷却性よりも首筋に通った血管を冷やし体全体をクールダウンさせる方向の設計だと感じた。
リチウムイオンバッテリーは4000mAhの大容量で、最大約8.5時間の連続使用が可能だ。首筋全周のダクトから風が出てくる爽快感は髪の長い女性には重宝するのではないだろうか。
『Yoitas The Portable Fan』は1台で、ハンディファン・首掛け扇風機・卓上扇風機として様々なシーンに合わせて使うことができるマルチファンだ。本体のクリップを服のベルト部に挟めば服の中に風が通るが、服全体に風を通すには服の素材にもよるが、吸気口を塞いでしまうことにより風量が足らないので、現実的にはハンディファン、首からぶら下げるファン、自立式の卓上ファンとしての利用が良いだろう。
ただし、かなり軽量コンパクトに設計されているので、持ち運びや卓上ファンとして使用する場合はかなり重宝する。最近のスマホと同サイズかつ軽量で、一見してファンとは思えないデザインはさすがだ。バッテリーの持ちは最大約6時間。
『Yoitas The Desk & Clip Fan』は据え置き型とクリップ式の2wayで使用可能な小型扇風機だ。記者の個人的な感想ではかなり役に立っている絶品だ。
狭いスペースでも置くことができ、風量も十分。なにせ大型のファンが付いているので不満はないばかりか、一般的なUSB充電式の簡易型扇風機とは違い、首振りやリズム風もOKで、ロータリーエンコーダ式の回転スイッチにより10段階の風量調整ができるのは、ほぼ無段階制御といっても差し支えない。羽根は7枚式で非常に静粛でフル回転させてもさほど気にならない。バッテリーの持ちも良く、一晩バッテリーだけでつけっぱなしでもバッテリー切れはなかった。
ウルトラハードクリーナー カビ用
リンレイの家庭用クリーナーはプロ用洗浄剤から生まれたこともあり、かなりの強力さなのは以前に紹介した「ウルトラオレンジクリーナー」で実証済みで、探したけど売ってなかったという反響もあり「ホームセンターや通販で探していただきたい」と案内した。この点について同社に取材したところ「発売当初は販路が限られご迷惑をおかけしましたが、現在ではおかげさまで人気も頂戴し、ドラッグストアなどで手にしていただきやすくなりました」とのことだった。
さて、今回はほぼ同用途の「ウルトラレモンクリーナー」(写真中央)と、この時期に発生しやすいカビ対策用途の「ウルトラハードクリーナー カビ用」(写真中央両脇)を取り上げる。
まずは「ウルトラレモンクリーナー」だが、写真左は洗浄前の空気清浄機の外部フィルターである。予洗も何もせずに本品をまんべんなく振りかけて放置する(写真中央)。その後にシャワーで流すと泥水のような汚水が排水溝に吸い込まれ、ホコリと部屋中の汚れが全部流れていった。ここまで当該フィルターはこすり洗いも手を触れてもいない。これが本品のパワーだ。
オレンジクリーナーと同様に、衣服のスポット洗浄にも使用できるので頑固な皮脂汚れはこれで一発だ。ちなみにオレンジクリーナと本品の用途はほぼ同一なのだが、同社によるとオレンジクリーナーはどちらかというと油汚れ向きで、レモンクリーナーは水汚れを得意とするということだったので参考にしていただきたい、
洗浄力の高さにこだわったプロ推奨のカビ用洗剤である「ウルトラハードクリーナー カビ用」は、ジェル状の洗浄剤で狙ったところに確実に塗布できるので無駄がない。
写真上は、風呂場の肉眼ではほとんど確認できなかった黒カビを前出の耳かきマイクロスコープ「MiMi clean」で拡大撮影したものである。
本品を塗布して約5秒経過後の写真が中央だ。
その後、放置してシャワーで流したのが写真下で、もうほとんど黒カビは確認できないほど消えてなくなっていた。
そして本品は約1か月間は防カビ効果があるというのだから、カビが発生しやすい場所にはうってつけの洗浄剤だ。ちなみに塩素系薬剤独特のニオイはほとんど気にならず、撮影のために風呂場で待っていても気分が悪くなることもなかった。
バルザーリ バルマゼロ オールメッシュマスク
Nolookが販売する「バルザーリ バルマゼロ オールメッシュマスク」。いまさらマスクが手に入らない時期ではないが、夏になるとそうでなくても息苦しいマスクが一層おっくうになる。そんな夏用マスクと言い切っても過言ではない優れものを紹介しよう。
カラーバリエーションが季節限定色を含めて豊富なので、まずは好みの色で選んでみよう。迷うはずだ。
まず、見た目は通常のウレタンマスクのように立体構造で鼻からあごまでをきちんと覆う。
そして手に持つと異様なクッション性が感じられる。つまり厚みが感じられるということだ。こんなクッションのように分厚いマスクは見たことがない。
そして装着してみるとあら不思議。装着感が全くない。もちろん弾力性があるとはいえ、耳にかかっているわけだし顔に接触しているので物理的な装着感はある。記者がここで言う装着感とは呼吸的にマスクを着けていないのと変わらないという意味である。
この呼吸であれば、スポーツ時でも問題ななく呼吸ができるし、記者のようにカフェで何時間もPCに向かって原稿を書いていても息苦しくなるようなことはない。これは不思議だ。
さっそく前出の「耳かきマイクロスコープ」で断面をのぞいてみた。写真の下部が断面で、上部が表面である。かなりの暑さですべての部分がメッシュ構造かつ立体構造になっているのがわかる。このメッシュの立体構造が手に持ったときのクッション性になり、マスクの機能は維持しつつ最大限の通気性を確保している。
1個当たりの価格も概ね1000円以下なのでファッション性を考慮して複数用意して服と同様に着替えるのもいいかもしれない。もちろん洗って繰り返し使用できるので汗をかいて洗う頻度が高くなる夏には速乾性も備えているのでトータルでお得ではないだろうか。何よりも呼吸のしやすさは何物にも代えられない。
ピアベルピア マリンパック・ピアベルピア ラベンダーノンオイルUV
ピーエイチバランサー バランスシャワーミスト シトラスハーブの香り
夏が本格的になりお肌のケアも気になるところだ。そこで2社から3製品を組み合わせて実際に使用してみたので参考にしていただきたい。
まずは、ビューティサポーが販売する「ピアベルピア マリンパック」(写真左)という海泥パックだ。簡単に言うと海泥が古い角質や毛穴の汚れを吸着して取り除くので、くすみを防ぎ明るい肌を保ち、うるおい成分「アカモクパウダー」を配合しているので肌が突っ張る感じや乾燥の心配がないという。
使用方法はクレンジング後に水分をふき取って肌に塗り2-5分放置した後にぬるま湯軽く洗い流しソープ洗顔する。つまりクレンジングと洗顔の間に使用というわけだ。
同社のもう1製品である写真右側のUVケアは後述する。
その後は化粧水等の出番だが、ここではpdcが販売する「ピーエイチバランサー バランスシャワーミスト シトラスハーブの香り」を使用する。1本でスキンケアが完了する5in1ミスト、つまり化粧水・美容液・乳液・オイル・クリームがオールインワンということだ。形状はスプレーボトルだが、出てくるのはシャワーミストなのでメイクの上からでも風呂上がりの全身にも使用することが可能だ。
では実際に使用してみる。写真は夕方の記者の顔の肌を前出の「耳かきマイクロスコープ」で撮影したものである。
記者は男性で化粧をしていないのでクレンジングは必要ないが、一応クレンジングをして「ピアベルピア マリンパック」を塗布した状態がこの写真。パックはクリームのようでザラザラしているわけではなく、スムーズに伸びるので顔全体に広げるのも苦はないだろう。色は薄い茶色から肌色といったところか。
5分ほど置いてお湯で洗い流して洗顔ソープで顔を洗う前の写真がこれだ。皮脂と赤みや黒い毛穴の汚れ、角質が除去されているのがわかる。
さらに5in1の「ピーエイチバランサー バランスシャワーミスト シトラスハーブの香り」を顔全体に吹き付けて伸ばしていった後の写真がこれだ。全体的に肌の組織が引き締まり、柑橘系の香りが心地よい。刺激や特有の感覚はなく、柔らかい水、あるいはサラサラのオイルといった感触で違和感はまったくない。
最後にビューティーサポーの「ピアベルピア ラベンダーノンオイルUV」(写真右)を登場させる。これは文字通りのUVケア製品で、外出時の強い直接的な紫外線ではなく、リモートワーク中の部屋の中で受ける紫外線対策と考えるといいだろう。ノンオイルでベタベタせず洗浄も楽だ。SPF16・PA++の製品である。
「ピアベルピア ラベンダーノンオイルUV」を塗布した写真がこれ。ノンオイルで伸びがよいので顔だけではなく、露出する首筋や耳の裏までも十分に塗布することができるだろう。マイクロスコープ写真ではほとんどわからないが、盛る必要はなくノンオイルなのにしっとりとしている。見えない紫外線から肌を守るためには日光を遮蔽すればいいのだが、昼間から部屋を真っ暗にすることはできないので、余計なものは肌に残さずに必要なものだけで作ったUVケア商品が、長い夏のリモートワークやちょっとした外出から肌を守ってくれるのだろう。
これら3品をこの夏のスキンケア製品の参考にしていただきたい。
band bag
スペースが販売するエコバッグを取り上げる。いまさらエコバッグと思われるかもしれないが、本品には2つの意義がある。
その1つは写真のオスマン・サンコン氏監修の「サンコンプロジェクト」製品であることだ。同氏は元駐日ギニア共和国特命全権大使でタレントでもあるが、50年にも及ぶ日本生活の中で日本の良いモノ良いデザインを積極的に取り入れた商品を開発し、サンコンプロジェクトとして、その売り上げの一部を日本とアフリカの子どもたちのために寄付する活動を続けている。
2つ目はその機能にある。写真のとおり見た目にはごく普通の各色そろったエコバッグである。写真右側の丸まった状態で持ち歩く。つまり広げたエコバッグの下の白い部分に金属(薄い板状のばね鋼)が埋め込まれており、任意の直径で丸まる機構なのである。よって腕にブレスレットのように巻き付けておいたり、自転車のハンドルに巻き付けることも可能だ。そんなものが何の役に立つのかというのは次の写真をご覧いただきたい。
この機構を商品化しようとした際にすでに実用新案が登録(実用新案登録第3227566号)されており、同社が実用新案権者である株式市会社トーンに使用の許諾を得て、ナイロンの7倍の強度をもつ新素材を使用し耐水性も備えて製品化した。
強制的にストロボ発光させて撮影したのがこの写真だ。金属が埋め込まれている部分には反射テープが張られているので、腕に巻き付けたり、自転車のハンドルに巻き付けておれば夜間でも外部から認識が容易だ。つまり子供や高齢者の不幸な事故を少しでも減らそうと考えられた安全機構である。夏休みでも安心して子供にエコバッグを手に巻き付けさせて「おつかい」を頼むことができるだろう。
またパッケージも工夫し、若い女性がリストバンドとして持ち歩いても違和感がないようにカラ-も豊富にそろえて販売している。
今回も2記事に分けてお届けしたが、さまざまなアイテムが発売されている。これらを読者のライフスタイルに合わせて選択し、手に取って、ちょっと本格的なお出かけはまだしにくいが夏をエンジョイしていただきたい。
※写真はすべて記者撮影