幸せが身体中を駆け巡る♪新島の酒かす×南房総のいちごで誕生した『東京愛らんどベリー』デビュー!

  by おはらん  Tags :  

2020年2月17日に『東京愛らんどベリー』というブランドイチゴのお披露目会が、竹芝にある伊豆諸島・小笠原諸島のアンテナショップ「東京愛らんど」でマスコミ向けに行われた。いちごが大好きな筆者。いちごと聞いていかないわけがない。しかも、新ブランドのお披露目会である。流行る気持ちを押さえながら貴重なお披露目会に参加してきたのでレポートする。

2019年秋、関東上陸時の勢力が過去最大クラスといわれる台風15号は、いちご狩りで人気の南房総市も襲った。三方を海に囲まれ黒潮が流れる温暖な気候の南房総市。いちごをはじめ花の町として知られる南房総市が甚大な被害を受けたことをご存知の方も多いだろう。花の苗が全滅。ハウスなどの保温施設も1,500棟以上が被害を受け、被害総額はおよそ65億円にもなったという。観光いちご農園が盛んな南房総市としては、一刻も早くイチゴの生産をしたいと考えていたそうだ。一方、南房総市に甚大な被害を与えた台風15号は、東京都島しょ部地域にも同じく被害を与えていた。

南房総市は、台風被害を受ける前から地域の資源を他地域とコラボレーションして付加価値の向上が図れないかを検討していた。そして、伊豆諸島・小笠原諸島の地域活性プロジェクト「東京愛らんど」でも、島で活用していない資源や副産物で新たな魅力を発掘できる取組みはないかと試行錯誤をしていた。

災害に見舞われ大変なときこそ、自治体の垣根を超えて「地域資源を活用し、被害を乗り越えるきっかけにしたい」といった強い思いから、同時期に台風被害にあった両地域の協同企画として公益財団法人東京都島しょ振興公社と南房総市が『東京愛らんどベリー』を誕生させるプロジェクトを発足したのである。

東京愛らんどベリー誕生秘話

東京愛らんどベリーのお披露目会では、東京愛らんどベリーが完成するまでの経緯や苦労が語られた。

副産物を使って美味しいいちご作りを目指す南房総市

南房総市の商社として活躍している株式会社FS-Tradingさんは、南房総市の特産品や商品を全国に紹介、また市民が作ったものを商品化している企業である。東京愛らんどベリーを誕生させるべくイチゴの生産を行なってきた。いちご農家の間では、甘いイチゴを生産させるのは容易であるという共通認識があるそうだ。ただし、イチゴが甘くなればなるほどイチゴは柔らかくなりブヨブヨとしたモノになるという。

美味しいイチゴ作りに酒かすがいい

株式会社FS-Tradingさんが考える美味しいイチゴとは、酸味・糖度・固さのバランスが良いものである。しかし、これを実現することがいかに大変かは想像に難しくない。株式会社FS-Tradingさんは、他地域で副産物として困っているものを使って美味しいイチゴを作るための研究を重ねてきた。カキ殻などを使ってイチゴを栽培するも、Ph値が上がってしまうなどの問題が絶えなかった。様々な副産物を試した結果、特殊な方法で生成した酒かすがイチゴの生育に良いことを発見したのである。

島焼酎の酒かすの処理に悩まされていた新島

東京都島しょ地域にある新島。新島の特産品といえば島焼酎である。大正15年創業の株式会社宮原酒造の宮原社長さんによれば、焼酎造りは、まずあめりか芋と呼ばれる新島のさつま芋と本土の芋に麦麹を入れ焼酎の元となるもろみを作る。1tのもろみから作られる焼酎は300Lほど。そして、1,300Lほどが副産物の酒かすになってしまうんだとか。大量に出る酒かすの処分に頭を悩ましていたそうだ。悩みの末、辿り着いたのが、酒かすにおがくずを混ぜて廃液にすることだった。しかし、次々にできる廃液にもまた悩まされていたのである。

期待の大物『東京愛らんどベリー』ついに誕生

酒かす液を葉に散布している様子。

美味しいイチゴ作りに酒かすが良いということを発見した株式会社FS-Tradingさんは、新島の焼酎造りの副産物である酒かすを利用した。酒かすを特殊な方法で精製し培養液を作った。それを、イチゴの葉に散布すると先端糖度が13.6、イチゴ全体の糖度として11.6というイチゴが完成。

秀率の高い『東京愛らんどベリー』

酒かすに含まれる影響からか受粉に貢献してくるミツバチが誘われ易いと言う嬉しいメリットも発見する。ミツバチによってしっかりと受粉できるため、イチゴの品質ランクの上位となる「秀」の率が非常に高いイチゴとなっているのではないかと考えているようだ。『東京愛らんどベリー』は、株式会社FS-Tradingさんが理想とするイチゴがなのである。独自の基準を満たし『東京愛らんどベリー』と名乗れるイチゴは、現在のところ栽培したイチゴの約5%ほど。非常に貴重なイチゴなのである。

東京愛らんどベリーを実食

「全てのモノには、ドラマやストーリー」があるとは南房総市の副市長さんのお話し。『東京愛らんどベリー』にも様々なドラマがあったのである。人々の苦労が実り完成した東京愛らんどベリーを試食させていただいた。

ジュワッと広がる果汁

一口かじると、溢れんばかりの果汁。イチゴ自体がとても大きいので、果汁が口から漏れ出てしまうのではないかと思ったほどである。果皮も果肉も程良く柔らかいため、果汁カプセルかのように果汁が弾けるのである。。イチゴが好きで様々な品種のイチゴを食べてきた筆者であるが、ナンバーワンともいえる果汁の量である。ジューシーという言葉は、『東京愛らんどベリー』のためにあるのではないだろうか。搾りたてのジュースを飲んでいるかのように喉が潤う驚愕なイチゴである。

懐かしいイチゴの香り

イチゴ好きの筆者は、昔、祖母と一緒に畑でイチゴを育てていた。今のスーパーなどで販売されているイチゴは、とても甘く美味しい。しかし、イチゴらしい香りが筆者にとっては弱いのである。かつて、祖母と作っていたイチゴの香りは、太陽や大地の香りを感じる爽やかな香りである。『東京愛らんどベリー』にはその香りがある。鼻腔に抜ける甘酸っぱい香りにノスタルジックな思いと幸福を感じぜずにはいられなかった。昭和の頃、畑で獲れたイチゴを食べたことのある方なら、きっと懐かしさを感じるイチゴである。もちろん、昭和生まれの筆者は、祖母と一緒にイチゴを育て遠い日の頃がフラッシュバックしたことはいう間でもない。

これがホントの甘酸っぱい

『東京愛らんどベリー』の品種は、紅ほっぺ。そのため、甘味と酸味のバランスが良いようである。筆者は、本来の紅ほっぺよりも甘味と酸味のバランスがさらに良くなっているように感じた。上品なのに華やかな甘味。可憐なイチゴの白い花を連想させるような甘味である。酸味に関しては、しっかりと酸味が主張しているのに突き刺さるような酸っぱさではなく、角の取れた丸みのある酸っぱさと感じた。甘味が酸味をまろやかにし、酸味が甘味と香りを引き立てているのである。イチゴ本来の甘酸っぱさに久しぶりに出会った気がする。

想像力が膨らむ東京愛らんどベリーのシロップ

東京愛らんどベリーで作られたシロップもあった。真っ赤なイチゴ色のシロップは、見た目がとても可愛らしい。乙女心をくすぐる色のシロップである。シロップを少しだけなめてみると、サラッとした口当たり。甘味もさっぱりとしていて生のイチゴを食べているかのような甘さであった。何よりも驚いたのは香りである。人工的なイチゴの香りではなく、これもまた生のイチゴの香りそのものである。お菓子作りにはもちろんだが料理にも使えそうな、使い勝手の良さそうなシロップであった。

昼下がりに飲みたくなる東京愛らんどベリーのシロップカクテル

お披露目会場には、新島の焼酎「羽伏浦」(はぶしうら)に『東京愛らんどベリー』のシロップを混ぜたカクテルが準備されていた。羽伏浦は麦焼酎。クセがなくスッキリとした口当たり、香りも穏やかな焼酎である。焼酎の酒かすで育った東京愛らんどベリーとの相性は抜群。焼酎のアルコールがシロップの香りをさらに引き上げ、シロップの甘酸っぱさがさらにスッキリとした口当たりの焼酎を爽やかにしている。新島の代表的な観光スポットである羽伏浦海岸で、昼下がりに美しい海を眺めながら飲みたいと思わせるカクテルであった。

東京愛らんどベリーのデビューイベント「南房総フェア」に行ってみよう!

ここまで紹介してきた『東京愛らんどベリー』。その魅力を確かめるのには、やはり見て・食べて・味わうに限りる。嬉しいことに、そのチャンスはもう来ているのである。2月18日から都内2ヶ所でイベントが開催され、『東京愛らんどベリー』を手にれることができる。いちご好きなら足を運ぶ価値はあるだろう。

JA東京アグリパーク(新宿)「南房総フェア」にて

開催日:2020年2月18日(火)~22日(土)
開催時間:11:00~18:30
場所:JA東京アグリパーク
住所:東京都渋谷区代々木2-10-12 JA東京南新宿ビル1F
アクセス:JR新宿駅南口より徒歩で約4分

1パック800円(税込)で販売。

新宿タカシマヤ「産地直送バスあいのりマルシェ」にて

開催日:2020年2月22日(土)~24日(月)
開催時間:12:00~18:00
場所:新宿タカシマヤ 2階JR口特設会場
住所:東京都渋谷区千駄ヶ谷5-24-2
アクセス:JR「新宿駅」新南改札・ミライナタワー改札より徒歩で約2分

6月には世界デビューも!

東京でデビューを果たした東京愛らんどベリーだか、もう世界デビューも決まっている。美味しさがたくさん詰まった東京愛らんどベリーは、日本人だけでなく世界の人々にも感動を与える意気込みのようだ。

いちごスムージーでシンガポールに上陸

世界進出の始めの国として白羽の矢が当たったのはシンガポール。シンガポールの地で、いちごスムージーでデビューを果たす。もちろん、イチゴそのものもデビューである。シンガポールのイチゴは、タネのつぶつぶ感がしっかりしていて果肉も固い物。さらに甘みも少ないと聞いたことがある。東京愛らんどベリーは、タネの存在感を全く感じせず果肉は程よく柔らかい。そして、甘くジューシーである。東京愛らんどベリーを始めて食べたシンガポールの人は、きっとイチゴの概念を覆されるだろうと予測される。日本のイチゴの美味しさを存分に見せつけてきて欲しいと願うばかりである。

東京愛らんどベリーで幸福感に満たされて

イチゴの花言葉には、”幸福な家庭”、”尊重と愛情”、”あなたは私を喜ばせる”と言った愛と幸福に関するものが多い。東京愛らんどベリーは、まさに花言葉のように人々に愛と幸せを運んで来てくれるそんないちごである。イチゴが好きな人も幸せになりたい人も、ぜひ一度『東京愛らんどベリー』を食べてみて欲しい。きっと、幸福に包まれることであろう。

(写真1枚目から6枚目は東京愛らんど広報事務局撮影)
(写真7枚目から10枚目は筆者撮影)
(写真11枚画目は東京愛らんど広報事務局撮影)
(画像12枚目は東京愛らんど広報事務局)
(写真13枚目は筆者撮影)

小さい頃から、好奇心旺盛で、なんでも知りたがる性格。しかも、「ねぇ、聞いて」「これって知ってる?」など自分で得た情報(?)は誰かに話したくなる性格。この性格は、大人になっても変わらず…。 現在は、その性格を生かして旅行関係を中心にキュレーションサイトなどで記事を執筆するライターをしています。おでかけ、グルメ、美容、ライフハックなどなど皆さんに役立つ情報をお伝えします。

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