先日、某校正印刷事業所の胆管ガンでの死亡率の高さを取り上げたところだが、
(記事はこちら⇒ https://rensai.jp/?p=26957)
その続編のニュースを日経メディカルにて入手した。
前回の続きから書くとすると、印刷機の洗浄剤が原因ではないかというある教授の指摘があり、
厚生労働省が学会に解明を乗り出したのだ。
この事業所で1991年から2003年に1年以上働いた33人のうち、
5人が胆管ガンを発症、そのうち4人はすでに亡くなっていた。
この死亡率が、記事の題名にも記載したとおり、
肝臓、胆管、胆嚢のガンについて日本人男性の年齢別の平均死亡率から算出した、
期待死亡率数が600倍となるようだ。
発症年齢が24歳~45歳というのも明らかに異常である。
原因ではないかと疑われている肝心の洗浄剤については、前回も記したとおり、
洗浄剤に含まれる化学物質「1,2-ジクロロプロパン」と「ジクロロメタン」は、マウス実験で肝細胞腫瘍の増加を確認。
作業場が地下にあったのも原因の1つではないかといわれており、換気も不十分で、
マスクの支給も無かった状態。これにはただ驚くばかりであるが、実際にそういう所は多い。
今後、全国の約1万6000カ所の印刷事業所に調査票を送付して実態把握に努めるとともに、
専門家チームを編成して原因究明に当たるという。
日本肝胆膵外科学会もすでに研究班を設置しているとのこと。
そこで働く本人や家族の気持ちを思うと、少しでも早く突き止めて欲しいと思うばかりである。
日経メディカル
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/201208/526209.html