ひと月ほど前のこと。イングランド・南グロースターシャーに住むスティーブン・マケアーズさんは、納屋の中の物が、以前見た時とは違う場所に移動していることに気付きました。鳥にエサをやる時に使っていたアイスクリームの空き箱の中に、プラスチック製のクリップが入れられていたのです。
最初は気のせいかと思っていました。しかしそれ以来、納屋をのぞきに行く度に、作業台の上にある例の空き箱の中に色々なものが詰め込まれているのが見つかるようになったのです。不思議に思ったマケアーズさんは、空にした箱の周りにボルトやナットなどの細々としたものを散らかして、様子を見てみることにしました。すると、次の日の朝にはボルトやナットが箱の中にきれいに片付けられているのです。何日やってみても結果は同じでした。
これはもう気のせいなどではありません。子供たちは「幽霊の仕業だ」と言いました。マケアーズさんは、お隣に住む野生動物の撮影に詳しいホルブルックさんに相談して、納屋に監視カメラを設置することにしました。
動画:House-proud mouse caught on camera tidying garden shed | SWNS TV(YouTube)
https://www.youtube.com/watch?v=CIc-Eeh7IUY[リンク]
明くる日、監視カメラの影像を確認してみると、そこに映っていたのは、口で工具を拾い上げては箱の中に片付けていく小さなネズミの姿でした。自分の体重の2倍はあるチェーンなども運ぼうとするネズミを見てマケアーズさんは驚きました。巣作りのために物を動かすネズミを見たことはありましたが、金属部品を動かすネズミを見たのはこれが初めてのことだったからです。
EU離脱に備えて必要な物を貯め込むかのように今も毎晩せっせと働いているそのネズミのことを、マケアーズさんは冗談めかして“ブレグジット・ネズミ”と呼び、温かく見守っています。ビアトリクス・ポターが描いた『グロースターの仕立て屋』を思い出させる、おじいさんと働き者のネズミの素敵な関係のお話でした。
画像とソース引用:『YouTube』及び『news.sky.com』より
https://news.sky.com/story/mouse-proud-rodent-seen-tidying-up-tools-in-garden-shed-in-south-gloucestershire-11670747[リンク]