ひと足早く『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』を鑑賞しました。結論から言うと、「なんかちょっとでも言うとネタバレになりそうなんで、何も書けねえすわ」ということになるのですが、ひとつだけ無難に挙げると本作はアベンジャーズ群像劇の極み! 全米では本作の前売りチケットの売り上げが、過去マーベル作品7作分の合計売り上げ数を上回るというトンデモない高い期待値ですが、その期待に応えちゃう衝撃作す!
まず私見ですが洋邦問わず、およそオールスターキャストの映画の場合、いわゆるグランドホテル方式を採用した作品は、いい仕上がりになることは少なくないな、という個人的な偏見があります。特に日本映画の場合などオトナの調整が大変だからか、次々とスターが出てくるも「求めていた感じと違う」風に終わることも。ところが、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』では、すべてのキャラクターが有機的に絡み合い、その上で個々の特性を薄めず、芝居場もガッツリ用意。しかも単なるスターではなく、マーベル映画の主人公でスーパーヒーロー。一度に何本ものマーベル映画を観ているような、そんな贅沢な気分で最後まで堪能できます。
実はこの点、公開前に来日していた本作のアンソニー・ルッソ監督に聞いていました。筆者は TOHOシネマズ日比谷で開催したファンミーティングで上映した数十分にまとめた特別映像を観た限りにおいても群像劇として秀逸だと思いましたが、ルッソ監督は、「まずひとりのストーリーを構築します。今度はそれを人数分作る。そして、個々のストーリーが出来上がったら、それを重ねる作業をします」と説明。つまり、壁に塗料を塗るように個々のキャラクターの物語を重ね、無理のない群像劇を生み出すんですと! 無理がないから観ていてアタマにも入りやすく、「あれあの人は?」みたいなことにはならないという。そりゃそうですよね、デビュー作以来、よく考えたら群像劇を撮りまくっているのでお手の物なのです。
ちょっと思った余談ですが、最近の『スター・ウォーズ』の場合、同じように大勢のキャラクターが出てきてネタバレ厳禁事案ではあるものの、今回の作品ほど紹介しにくいことはなかった、という感想があります。しかも同じ戦争モノなのに。「ルークが衝撃の!」的なことを、アベンジャーズに置き換えるとヤケに語り難いという。この差は一体なんなのでしょ。
ともあれ、非情に緻密に練られたストーリーなので、「なんかちょっとでも言うとネタバレになりそうなんで、何も書けねえすわ」ということになるわけです。強いて言うなら、ただ一点、マーベル愛の強いファンのみなさんと一緒に、ひゃいのひゃいのと言いながら観たかったなあと。ひとりでももちろん楽しめますが、この衝撃はリアルで共有したい! と思っちゃった『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』。2回目を観る前には、これまでの過去作を全部観なおして鑑賞しようと思っていますよ!
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』4月27日公開!
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