日本と季節が真逆の南半球ニュージーランド。
冬のはじまりの6月頭に、”ニュージーランドのエディンバラ”と呼ばれる『ダニーデン』を中心にサウスランド、ワイタキ地方を巡りました。
ニュージーランドへ行く前に書店でパラパラとめくったガイドブックは、ほとんどのページが緑色で、残りのページはだいたい青色でした。
野生の動植物を訪ねるツアーや大自然の中でのアクティビティは、もちろんどれも魅力的なものばかりでしたが、それと同時に緑と青以外のニュージーランドにも興味をかき立てられました。
本記事では、ダニーデン、オアマルの“自然以外のみどころ”をご紹介します。
その他記事はこちら。
【ニュージーランド南島・その1】地元で愛される食のあれこれ
http://getnews.jp/archives/1823476
【ニュージーランド南島・その2】野生動物はやっぱりかわいい!あと大自然
http://getnews.jp/archives/1823550
●もくじ●
【1】スコットランド人が作った街、ダニーデン
【2】チャーミングな街、オアマル
【1】スコットランド人が作った街、ダニーデン
1800年代のゴールドラッシュの頃、建てられた堅牢かつ華麗な建物が多く残る街、ダニーデン。そんなダニーデンの町歩きをご紹介します。
エドワード調様式、ビクトリア調様式の建物が残る町並み
こちらは市役所。
ニュージーランドはイギリス連邦加盟国。そしてダニーデンはスコットランド人が造った街で、『ダニーデン』はスコットランドの言葉で『エディンバラ』のことだそうです。
街に着いた瞬間の印象は「イギリスっぽい!」でした。
ダニーデン駅。現在こちらの駅で運行している列車は、5月から10月まで、1日に1本運行の『タイエリ渓谷鉄道』のみですが、駅の内部は自由に見学出来るようになっています。
ゴールドラッシュの時代に思いを馳せるような、タイルやモザイクの装飾が美しい!一見の価値ありです。
駅からほど近い『ファースト教会』の外壁はもともと白かったものが、かつて蒸気機関車から吹き出していた”すす”で黒ずんだそう!内部のステンドグラスも見事で、無料で見学出来ます。
他にも、街なかには1800年代の年号が刻まれた建物がたくさん残っています。
カジノもありました。入場には身分証が必要です。
街の灯りがオレンジ色のところもイギリスっぽいですね。
ついつい写真を撮ってしまう、散策が楽しい街。
最近またブームになっている、フィルムカメラとも相性が良さそうです。
古い建物をそのまま活用したオシャレなカフェやショップも点在。
ダニーデンの街の中心部には『オクタゴン』と呼ばれる八角形のロータリーがあり、そこから広がる道もわかりやすいので、目的を決めずにぶらぶら散策をして、思いがけない風景やお店に出会う楽しさがあります。
↓オクタゴンとオクタゴンから広がる道
ニュージーランド最古の大学、オタゴ大学
医学部から音楽学部まで、エンジニア以外のほぼ全ての学科がそろっているという、総合大学のオタゴ大学。
この大学を抜きにして、ダニーデンは語れない。
なぜなら、ダニーデンの人口12万人に対して学生は2万5千人もいるのです!
大学の目の前にはラグビー場があります。
オールブラックスの大きな試合がおこなわれる日に、学生たちはここで”ヌードラグビー”をする風習があるそう…!男性だけじゃなくて女性も参加するんだとか。
気になる方は『ダニーデン ヌードラグビー』で検索してみてください。
セカンドハンドショップ
街を歩いてみると、ダニーデンは学生が多い街ということもあってか、セカンドハンドショップがたくさんありました。
リサイクルショップっぽい雰囲気の激安系のお店から、こだわりを感じるセレクトのお店まで様々。
古本屋や、
家具やインテリア雑貨も扱うセカンドハンドショップも。
全体的に価格はお手頃な印象でした。
参考まで、私が購入したものはこちら。
ニュージーランドのものはもちろん、お隣の国、オーストラリアのものも様々。
特にお皿は、イングランド製のレトロなものが結構あって面白かったです。イギリス連邦加盟国ならではというところでしょうか。
ウォールアートを探して街を散策
ダニーデンの街の散策が楽しい理由のひとつに、ウォールアートがあります。
大きなビルの壁一面の大きいものから。建物の隙間にある小さなものまで様々。
街を歩いていると、角を曲がった時や、振り向いた時など、ふと目に入ってきます。
見つけるたびに驚きがあって、わくわく。私だったら、どんな絵を描こうかな…
ダニーデンではウォールアートを巡る散策マップも配布されているので、観光案内所などでチェックしてみてください。
【2】チャーミングな街、オアマル
お次は、ダニーデンから車で1時間ほどの港町オアマルです。
オアマルストーンで出来た白い建物
オアマルで産出する”オアマルストーン”という白い石で出来た建物がこの街の特徴です。
加工がしやすい石なので、レリーフなど細工が施されているものが多いです。
ブロック状の建材は、手に白い粉が付くくらい砂っぽい。
街自体はコンパクトで、真ん中に大きな道がドーンとはしっています。
オープンしたて!ホワイトストーンシティーギャラリー
港の倉庫をリノベーションして最近オープンしたこのギャラリー。
日本のメディアの取材は初とのことです!
エントランスから既にタイムトリップ感があります。
コレクターが集めた昔のパッケージが、薬局、雑貨屋、バーバーと言ったお店を模した部屋に飾られています。
昔のゲームで遊べるコーナーや、世界でここにしかないという自転車のメリーゴーランドも。
貴族の晩餐会のコーナー。当時の人になりきって写真を撮りたくなります。
他にも羊の農場や船乗りたちが集まった酒場、学校を再現したゾーンもありました。
案内をしてくれた、ダンさんは16年間新潟県に住んでいたそうで、日本語で解説をしてくださいました。元自転車職人という興味深い経歴。
普段から昔の衣装に身を包んで生活をしているそうで、翌日の朝、衣装姿で出勤中のダンさんに遭遇しました。
オアマルに来たら、まずはこのギャラリーの見学をおすすめします。
当時の姿を知ることで、街歩きがもっと楽しくなると思います。
元倉庫街の個性派ショップとビクトリア調の衣装レンタル屋さん
オアマルの港エリアには、ホワイトストーンシティーギャラリーの他にも倉庫を活用したギャラリーや個性的なショップがたくさんあります。
店主が名付けたドラゴンの名前が店名になっている雑貨屋さん。
オアマルストーンで彫刻を作る作家さんの工房。
のんびりできそうな、広いカフェ。
散策の足を休めるのにぴったりです。
港町らしく、海や船にまつわる本だけを集めた書店もありました。
写真右にチラッと写っている船は、かつて南極大陸に行った船のレプリカ。不安になるほどの小ささです…
色々なお店がある中で、特におすすめがこちら!
ビクトリア調の衣装が借りられる、レンタルショップです。
日本でも浅草や京都など観光地によくこの手のレンタル屋さんはあると思いますが…
とにかく衣装の量がすごい!
帽子などの小物や子供服も充実。
着用イメージ。
ちなみに、オアマルの街では、年に1度町中がビクトリア調の衣装に身を包んだ人であふれる祭りがあるそうです。
ダニーデンもオアマルも、限られた時間のまち歩きでしたが、H&MやZARAのような世界中どこの街にもあるようなお店をほとんど目にする事はありませんでした。
大都会にはない、その街でしか見る事の出来ない町並みは、素朴だけれど、とてもフォトジェニックでした。
是非カメラ片手にのんびり散策してみてください。
ダニーデン、オアマルの”自然以外のみどころ”、いかがでしたか?
今回私がメインで訪れたダニーデンとオアマルは、ニュージーランドへ行く日本人の中ではまだまだマイナーな地域ですが、とても魅力にあふれたエリアです。
是非ご自身の足と目でこの場所の魅力をたくさん発見してくださいね。