竹下通りは夢と希望がいっぱい。ふんわりスカートが舞い、プリクラとクレープが絡まりあうファンタジー原宿を生み出す妖精はいったい誰なのか。ちょっと大人になったけど原宿のファンタジーが忘れられないアタシたちは、原宿のショップ店員さんに取材を試みた。「あなたより派手な人を紹介してください」。
早速ストリートのなかで異様に目立つショップを発見。
1件目:ACDC
1993年から原宿にアパレルショップを構えているACDC。現在は、原宿だけで4店舗。かつて流行った革ジャンからはじまり、竹の子族などいわゆる派手系を中心に扱ってきた老舗。
店長さんは、お店の奇抜さに負けないファッション! ちょっと話しかけるのに躊躇した私たちだったが、話してみると落ち着いていて優しくて気さくな女性だった。
おすすめの商品は、宇宙の中にネコがいるシャツ。外国人に人気なのだとか。シュールさが小気味よいのだろう(適当)。
店長さんに自分より派手な人のいるお店を紹介してもらい、2件目のお店へ。
2件目:ブティックたけのこ
“竹の子族”※の由来となったブティック竹の子。時代を先取りした斬新な服が並びます。見た目はすごいゴージャスですが、価格は抑えめとのこと。
※竹の子族…1980年代に出現した、独特な衣装でステップダンスを踊る愉快な若者@原宿
しかーし!! ブティックたけのこ、まだ開いてなかった……。残念。
「まさかのお店が開いておらず、2件目にして企画終了か……!?」と思った矢先、目の前に次なる派手なお店が出現! さすが原宿!! 3歩あるけば、派手なお店に出会える。
3件目:スピンズ
1993年に京都にオープンして以来、独自のスタイルを提案していくスタイル・マーケット。音楽やアート、ファッションをスピンする(渦巻く)、というのがスピンズの由来だそうだ。
取材をしたのは、店内で断トツ目だっていた、かわいいお姉さん(21歳)。ピンクの頭&ピンクの眉毛がとってもお似合いだ。
今日のファッションのポイントはプリンセスをたくさん取り入れていること、というお姉さん。原宿ファッション好きの女の子には、プリンセスものが人気なのだとか。その理由はズバリ、ファッションモデルのぺこちゃん! 原宿でイベントがあると、ぺこちゃんに影響を受けた女子たちがプリンセスのお洋服やリュックをしょって街中に大量に出現するのだそう。
オススメの商品を聞くと、コンバースのTシャツという回答が。え……シンプルじゃん……。聞いてみると、カラフルで盛り盛りなファッションは周りとかぶるため減ってきているようだ。逆に、シンプルで着回しができるファッションが人気だそう。
最後に、次なるお店を紹介してもらった。「皆ファッションは日によって違うので、今日が派手かは分かりません」とお姉さん。たしかに……!
4件目:サンキューマート
衣料・輸入雑貨・アクセサリー・古着なんでも店内全品390円。日本全国39店舗を構える3と9が大好きなお店。
そんなこだわりの強さ……期待大……なのに……! 派手な人がいない。わたしたちは あきらめた! こんな日も あるのだ!
ということで、見えてきたのは原宿もシンプルルックに転向しはじめているのでは? というやわらかい気づき。
そもそも本当のお洒落とは何なのか。我々の真実の追求は、まだ始まったばかりだ。
執筆:ワカメ