Gartnerは、2016年に、世界の「モノのインターネット(IoT)」セキュリティへの支出が、2015年の2億8150万ドルから、23.7%増加し、3億4800万ドルに達すると予測している。
Gartnerによると、2018年における、世界のIoTセキュリティへの支出は、5億4700万ドルに達するという。
Gartnerは、IoTセキュリティへの支出の増加率が、緩やかに上昇するが、2020年以降は、スキルの改善や、よりスケーラブルなサービス・オプションなどにより、IoTセキュリティへの支出は、さらに速く上昇すると予測している。
IoTセキュリティ製品の市場は、現在、小さいが、さらに多くの消費者や企業が、コネクティッド・デバイスの使用を開始しているので、徐々に大きくなっている。
Gartnerは、2016年における、世界で使用される、コネクディド・デバイスの台数は、2015年から30%増加し、64億台になり、2018年には、114億台に達するだろうと予測している。
1) 世界のIoTセキュリティへの支出の実績と予測、2014年~2018年
(単位:100万ドル)
年 IoTセキュリティへの支出
2014年 2億3186万ドル
2015年 2億8154万ドル
2016年 3億4832万ドル
2017年 4億3395万ドル
2018年 5億4720万ドル
ソース:Gartner、2016年4月
IoTセキュリティ製品は、消費者や企業による、IoTの採用に依存している。
IoTセキュリティ製品への支出が多い、主なIoT製品には、コネクティッド・カー、大型トラック、商用エアクラフト、農耕機械、スマート・ビルなどがある。
Gartnerによると、2020年までに、企業において特定される、サイバー攻撃の25%以上は、IoTデバイスに関係するようになるという。
IoTデバイスのプラットフォームは、PC、タブレット、スマートフォンなどのコンピューティング・デバイスのプラットフォームよりも、多様で、規模も小さいので、セキュリティ・ベンダは、各IoTデバイスのプラットフォーム向けに仕立てられた、スモールフットプリントの、クラウド・ベースのIoTセキュリティ製品を提供することが課題になるだろう。
IoTセキュリティ製品は、IoTデバイスやデータの管理、分析、および、供給に、焦点を合わせることが期待される。
クラウド・ベースのセキュリティ・サービスの将来は、IoTの将来と、部分的にリンクされている。
2020年までに、IoT実装の半分以上が、クラウド・ベースのセキュリティ・サービスの、いくつかの形態を使用するようになるだろう。