時代が移り変わるのと同時に今まで常識とされていたものも覆されて、現在では信じられていないものも多く存在します。ここでは、そんな覆された常識を5つ紹介します。
1.鎌倉幕府の成立年
「いい国作ろう鎌倉幕府」というフレーズのように、これまで鎌倉幕府が成立したのは1192年とされていました。しかし研究が進み、実質的に鎌倉幕府が成立したのは1185年で、源頼朝が征夷大将軍という位を天皇から得て名実ともに幕府が完成したのが1192年という見方が通説となり、現在の中学歴史教科書のほとんどは鎌倉幕府の成立を1185年と表記しており、覚え方は「いい箱作ろう鎌倉幕府」へと変更されたそうです。
2.薬はお茶で飲んではいけない
お茶で薬を飲むと薬の効果がお茶の成分によって打ち消されるので、薬はお茶で飲んではいけないと子どもの頃に親から注意されたことがある人も多いはず。しかし最近の研究によって、体内への薬の吸収にお茶の成分のタンニンなどはほとんど影響しないことが明らかになりました。多くの薬はお茶やウーロン茶などで飲んでも差し支えはないですが、一部の抗生物質などはお茶の中に含まれるカフェインと相互作用があるため注意が必要です。
3.歯磨きは食後すぐにする
虫歯の予防のため、食後すぐに歯磨きをした方が良いイメージがあります。しかし、食事にはお酢を代表とした酸性のものが多く含まれており、歯の象牙質は酸に弱いため食後すぐに歯ブラシで歯磨きをするとその象牙質が削られてしまい、かえって虫歯になるリスクが高まってしまうそうです。よって、食後1時間ほど時間をおいてから歯磨きをすると、歯を傷つけずに歯磨きができるそうです。
4.傷口は乾燥させる
ケガをした時に傷口から出る粘液は傷口についた砂などと一緒に洗い流して乾燥させてしまいがちですが、この粘液は身体の自然治癒作用により分泌されるもので傷口を消毒して傷を治す効果があります。この粘液を洗い流して乾かしたりすると傷口に刺激を与えてしまい、かえってケガの治りを遅くしてしまいます。
5.日光浴は健康に良い
以前は日焼けした小麦色の肌が健康の象徴のようにいわれており、日光浴は赤ちゃんの健康のために必要だとされていました。しかし、日光浴によって得られる効果よりも有害な紫外線のほうが問題であり、赤ちゃんに関しては直射日光ではなく木陰で間接的に日が当たるだけで十分であるという考え方に変わり、1998年には母子健康手帳から日光浴の必要性に関する記述が削除されました。
このように、時代が変わるとともに覆された常識も多く存在します。このような覆された常識はウェブ上などでも多く紹介されていますので調べてみると面白いかもしれません。
※文中の画像はすべて『写真素材 足成』(http://www.ashinari.com/)より。