パク・クネ大統領の男女に関わるウワサを書いたとして、韓国で在宅起訴された産経新聞の元ソウル支局長である加藤氏に対し、ソウル中央地裁は今日、判決を言い渡した。
検察の求刑は、”ウワサを虚偽と認識して記事を書き、大統領を誹謗する目的“として、懲役1年6ヶ月。『産経ニュース』によると、元支局長は昨年8月のコラムで、”セウォル号沈没時のパク・クネ大統領の空白7時間“、”元側近のチョン・ユンフェ氏と会っていたとする韓国紙“、”真偽不明のウワサが出るほど死に体化した政権“を報じていた。
これに対し、元支局長側は、”大惨事当日の大統領の挙動は市民の関心事“、”名誉を毀損する意図は無い“と反論、全面抗戦していた。
・判決は無罪だが……
ソウル地裁は、延期に延期を重ねて慎重に検討し、結局、”記事で誹謗する目的があったと判断するのは難しい“、”公職者への批判は保障されなければならない“として元支局長は無罪となった。
しかし、『時事ドットコム』では、”韓国外務省は、判決が出される前に『日韓関係を考慮して善処してほしい』と要請した”と報道。しかも、わざわざ日本側がそう要請したとまで言っている。まるで韓国側が借りを作ったかのような言い方だ。
・民主主義の要件
言論の自由を保障し、表現に対して刑事罰を課さないことは欧米や日本ではもはや当たり前。韓国は、日本の要請などあってもなくても関係なく、常識的な判決だったことを理解する必要がある。
実際、今回の件に関して世界では、”加藤支局長が名誉毀損した事件”ではなく、”民主主義国であるはずの韓国が名誉毀損で刑事告訴した事件“として認識されている。つまり、日韓関係の問題ではなく、韓国が世界から見放されるかどうかの事案だった。
このことを理解していない韓国人たちは、靖国神社で起こったパイプ爆弾テロ事件についても「産経を無罪にしたんだから靖国も無罪にしろ」、「慰安婦問題で妥協しろ」と言ってくるかもしれない。日本はそういった理不尽な圧力に屈せず、正しい対応を行う必要があるだろう。
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(産経ニュース)[産経新聞号外]前ソウル支局長無罪
参考
(産経ニュース)本紙前ソウル支局長に無罪判決
http://www.sankei.com/affairs/news/151217/afr1512170041-n2.html
(時事ドットコム)産経前ソウル支局長無罪=「言論の自由」の領域と判断-韓国大統領への名誉棄損裁判
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201512/2015121700734&g=soc
[韓国]ソウル産経元支局長、やっと判決 日韓に不安な影
中道派ライター。「俺にも記事が書けるはず」と過信してホームページを初めてみたものの、1ヶ月で挫折。今は、「やはり50字程度が性に合う」と開き直り、主にツイッターで活動している。 たまに長文を書きたくなる。
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