11日、横浜市は、特定外来生物に指定されている「セアカゴケグモ」を横浜市内で発見したことを公表しました。
セアカゴケグモは、背中に赤い模様があるのが特徴。攻撃性は低いものの、雌が毒を持っているため、素手で触れたりしないように注意が呼びかけられています。平成7年に大阪で発見されて以来、37県の都道府県で見つかっていますが、横浜市で見つかったのは初めてです。
4日、横浜市鶴見区の大黒町の工場に勤務する男性が、敷地内の側溝にセアカゴケグモに似た生物がいるのを見つけ、鶴見福祉保健センターに通報。市の職員が確保した後、横浜市衛生研究所に持ち込んだ結果、セアカゴケグモだということがわかりました。
大黒町は、海からさほど離れていないことや、横浜港に向かう国内外の船が多い場所です。今回の発見は、たまたま外国から運ばれてきた生体が見つかったのか、すでに住み着いて繁殖を重ねているのかについてははっきりしていません。
他の地域の生体を調査した結果では、冬越しして住み着くことがわかっているといわれています。もし、今回発見されたセアカゴケグモが住み着いているとしたら、単にセアカゴケグモの問題ではありません。
海外から持ち込まれる毒を持つ生物や、病原体を媒介する生物も侵入しやすい環境になっているともいえます。
平成7年からの記録を見れば、セアカゴケグモが人に危害を与えたという記録は見当たらないようです。まずは、海外から病原体が持ち込まれにくい状態が守られているか、専門家を中心に検疫の問題について見直してほしいですね。
※写真は、横浜市ホームページから引用 http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/public-hygi/public-health/gaichu/html/seakagokegumo.html