6月10日、厚生労働省は、大韓民国でのMERS発生を受けて開いた専門家会議の結果を踏まえ、患者が発生した場合、発熱などの症状がなくても「濃厚接触」した者とみなし家族にも外出の自粛を求めることを明らかにしました。
6月11日に、各都道府県衛生主幹部局長宛に出された通達によると、疑似症に該当する者は入院措置を行って経過観察ないし治療を行うとしています。また、疑似症ないし感染者の家族については、最後に面会した日から数えて14日以内は発熱などの健康状態を観察し、外出自粛を要請するとしています。
同時に、患者ないし疑似症患者を診察したり搬送を行った医師および医療従事者も、ウイルスを通過させないと言われているN95マスク、眼の防護ゴーグル、ガウンを装着して診療にあたることを通達しています。感染が疑われる患者の既出を自粛要請することについては、法令上も規制がない中で、社会生活を規制することは問題があるのではないかという意見があります。
しかしながら、大韓民国で拡大を続けているMERSは呼吸器の疾患を引き起こし、飛沫感染を起こすことを考えると、二次感染を予防するためには必要な措置だという意見も少なくありません。
医療関係者に対しても診療の制限を加えるくらいの慎重さですが、まずはマスクなどで予防することや、手洗いなどをしっかり行うことを国民善因が実施すること。このことが、MERSの脅威から健康を守るための方法と言えそうです。
※写真は厚生労働省ホームページより引用 健感発 0610 第 1 号
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10906000-Kenkoukyoku-Kekkakukansenshouka/0000088553.pdf